柚子の旬と使い方!選び方や保存方法まで

柚子

柚子には黄色い柚子と青い柚子があります。収穫の時期の違いで見た目の色は異なりますが、どちらも風味が豊かで料理の付け合せに多く使われています。ハウス栽培もおこなわれている柚子は、いつでもスーパーで手に入りますが、柚子にも旬の時期があります。最も香りが豊かな旬の時期をチェックしておきましょう。

柚子の旬の時期

青柚子

黄色い柚子は冬に収穫

柚子は11月中旬~12月が収穫期で、この時期が旬と言われています。

この時の柚子は黄色い柚子で「黄ゆず」とも呼ばれています。冬至の日にはお風呂に入れて柚子湯として楽しんだり、果汁が多いのでお鍋やゼリー、シャーベットなどに使われます。

柚子は貯蔵性もあるため、この時期に収穫されたものが茶蔵され、翌年の春ごろまで店頭に並ぶようになっています。

青い柚子は夏に収穫

「黄ゆず」と呼ばれている黄色い柚子とは別の時期に「青玉」と呼ばれる青色の柚子もあります。柚子は初夏に花を咲かせて、青い未熟な実のまま収穫されるものが青玉で、旬の時期は8月です。この青い実の柚子はいわゆる「柚子コショウ」として用いられています。

ハウス栽培もある

夏に収穫される青い柚子と冬に収穫される黄色い柚子とは別に、柚子はハウス栽培もされています。ハウスものは青玉の柚子が春の時期、4~7月が旬となり、成熟した黄ゆずは夏に出始めピークは11月ごろとされています。

このように露地ものとハウス栽培と生産できる柚子は、それぞれの旬の時期はあるもの1年を通して店頭に並び購入することができます。

柚子の産地と特徴

たわわに実る柚子園のユズ

主な産地

柚子の主な産地は高知県や徳島県です。続いて愛媛県、大分県、宮崎県となり、中国・四国・九州地方で生産されています。原産地は中国の揚子江上流とされていて、奈良時代に日本に入ってきて古くから各地で栽培されています。

西日本が中心ではありますが、かんきつ類でありなが耐寒性が高いことから東北地方でも栽培されています。また海外でも「ユズ」と呼ばれています。

日本料理の薬味や香りづけ

柚子は独特の爽やかな香りが最大の特徴ですが、果皮の色合いなども魅力で日本料理人は欠かせない食材です。香りや風味の特徴を生かして、料理の薬味や香りづけ、ジャムやゼリーなど幅広く使われています。

また生息する地域のよってトゲがあるもの、種のあるものなど多くの種類があります。本柚子と呼ばれている果実と果皮ともに香りが高く、酸味が強いいわゆる一般的な柚子で果実は球形をしていてやや小ぶりが特徴です。

他には山根系と言われているやや扁平な形をしたものや、多田錦と呼ばれている種無しの実がこぶりのタイプもあります。

旬の柚子の選び方と保存方法

柚子の収穫

果皮や香りをチェック

柚子を選ぶときは、果皮全体が色づいていて張りがあって果皮の厚めのものを選びます。次に香りをチェックします。

香りが良く、軸の切り口が乾燥していないほうがおすすめです。ヘタの切り口が変色していない新しいものが新鮮です。全体的にしなびていない、黒い斑点やキズがないほうが良いでしょう。

野菜室で保存

柚子は乾燥しないよう新聞紙にくるんだり、ラップで包み袋に入れます。気温の低い時期は常温保存でよいですか、気温が高い時期は冷蔵庫の野菜室で保存します。冬場は室内でも1週間程度は保存できますが、香が損なわれないようなるべく早く使うようにします。

冷凍保存もOK

大量にあって数日で使い切れない時は冷凍保存することもできます。

冷凍保存は長期保存ができますが、風味は少し落ちてしまいます。皮はなるべく幅広くむくようにして、白い部分は少し残す程度にそぎ落としておきましょう。

皮は刻まずにそのままラップで密閉して冷凍するのが適しています。刻んで冷凍すると細胞がつぶれて、香も逃げやすくなりますので刻まずに冷凍しましょう。

果肉の部分は半球に切って、ラップで密閉してフリーザーバックに入れて冷凍します。冷凍保存したゆずの使い方は、皮は凍ったまま刻み、果肉は自然解凍して絞るようにして使うのがおすすめです。

柚子の使い方

湯豆腐

料理の風味づけやポン酢として使う

柚子は主に皮の香りを料理の風味づけとして使われています。ほんのひとかけ添えるだけでも料理が引き立ちます。また、鍋料理や焼き魚との相性も抜群で絞ってポン酢として使われます。爽やかな風味は、オイルと一緒に使えばサラダのドレッシングとしても楽しめます。

炒め物や柚子味噌としても楽しめる

柚子は炒め物の料理に使っても風味が楽しめます。皮はそいで千切りにして使えますし、果肉は絞って調味料と合わせて使えます。絞った果肉も一緒に炒めて、最後に取り出すというレシピなどもあります。

柚子の果汁の量でほろ苦い風味やうっすらとした風味など調整できます。肉と野菜の炒め物に使うと、柚子の爽やかな香りであっさりとした味わいを楽しめます。

また、砂糖と味噌、みりんを煮詰めたところにすりおろした柚子の皮と果肉を入れた柚子味噌もおすすめです。長期保存ができるので、野菜炒めや柚子味噌のはさみ揚げなどアレンジもいろいろでき重宝します。

ジュースやジャム

果汁を使ってジュースやマーマレード、シャーベットやゼリーなどにもよく使われます。特に冷たいデザートとの相性はよく、甘さの中にスッキリとした爽やかな香りが口の中に広がります。冷たいデザート以外にも、パウンドケーキなどの焼き菓子や和菓子にも良く合います。

ジュースとしても美味しいですが柚子ジャムを作って柚子茶として飲むのも人気です。果汁だけでなく皮を使うことで余すところなく柚子の風味を味わえるところが魅力です。

旬の柚子を使った柚子風呂

ユズ湯

柚子風呂は冬至にはいる

冬至は一年の中で太陽が最も南により、北半球では昼が最も短い日とされていて、だいたい12月22日ころです。日本ではこの冬至に旬の柚子を使った柚子風呂に入るという風習があります。

柚子風呂に入ると「1年風邪をひかなくなる」「邪気をはらってくれる」という言い伝えが江戸時代からあります。

柚子風呂のやり方

旬の柚子を使った柚子風呂のやり方は、刺激を抑えたい場合は柚子を丸ごと浮かべます。できたら無農薬の柚子を使うのがおすすめです。肌がデリケートな人は丸ごと浮かべると刺激が弱いので安心ですが、丸ごと浮かべるだけでは香りが弱いため3個以上入れると良いでしょう。

デリケート肌でない場合は、カットした柚子を布袋に入れて湯船に入れる方法が一般的なやり方です。布袋に入れないと果肉や種が湯船の中に混ざってしまうので、手ぬぐいやガーゼなどに包むようにしましょう。

柚子風呂の効果

柚子はビタミンCの含有量が柑橘類の中でもトップクラスです。ビタミンCは肌の保水性を高めたり抗酸化作用があると言われていますので、柚子風呂に入ると乾燥した肌が潤ったり老化予防の効果が期待できます。

また、かんきつ類の酸味である「クエン酸」も柚子には豊富に含まれています。クエン酸は疲労回復や血行の改善の働きがあると言われています。ゆっくりの柚子風呂につかることで、体の疲れが取れるのと同時に、冷え症の緩和や体が温まるので風邪の予防にも役立つでしょう。

最後に

柚子

柚子の爽やかな香りは料理を引き立てるだけでなく、リラックス効果やリフレッシュ効果も期待できると言われています。

黄柚子や青玉、ハウス栽培など1年と通して手に入りやすい柚子ですが、旬の柚子が手に入らない時はアロマオイルとして柚子の精油で香りや効能を楽しむのも良いでしょう。精油は料理には使えないものがほとんどですが、ルームスプレーやバスソルトなどで楽しむことができます。

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