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地方別に見る上履きの呼び方

学校で履く上履きには、「上靴(うわぐつ)」「ズック」「内ズック」「中ズック」「内履き」「バレーシューズ」などの呼び方があります。
福井市や青森県弘前市には「ズック」を使う学校があり、2015年の読者投票では西日本で「上靴」の割合が比較的高くなりました。
地域別の呼び名を一覧にまとめました。市名のあるものは学校・自治体での使用例、「最多」は2015年のJタウンネットの読者投票の結果です。
- 北海道(札幌市):上履き・上靴(学校案内)
- 東北(弘前市):ズック(学校調査)
- 関東(東京都):上履き(読者投票で最多)
- 北陸・信越:福井市「ズック」(学校調査)、新潟市「内履き」(市の案内)
- 東海(浜松市):上靴・上履き(学校の記述)
- 近畿:大阪府「上履き」、和歌山県「バレーシューズ」(投票で最多)
- 中国(広島市):上履き(学校案内)
- 四国(香川・愛媛・高知):上靴(投票で最多)
- 九州:うわぐつ・うわばき(大学の方言調査)
- 沖縄(那覇市):上履き(市の案内)
2015年に全国の読者1,239人が投票したJタウンネットのアンケートでは、「上履き」が64.6%、「上靴」が22.8%でした。「上靴」の割合は東日本で19.3%、西日本では31%と、西日本の回答者で高くなりました。
いずれも当時の投票参加者の回答割合で、現在の全国的な使用率を示すものではありません。
九州については、2015年に熊本大学がオープンキャンパスで実施したアンケート(九州内167人)で、福岡・佐賀・熊本・大分では「うわぐつ」、長崎・宮崎・鹿児島では「うわばき」の回答がそれぞれ多くなりました。
九州の中でも県によって回答が分かれているのは、興味深い違いですね。
「上靴」「ズック」などの意味と使われ方

上履きの呼び名には、同じ用途の靴を指す別名もあれば、靴の素材や形状に関係する言葉もあります。それぞれの意味を見ていきましょう。
「上履き」と「上靴」は同じものを指す
「上履き(うわばき)」と「上靴(うわぐつ)」は、どちらも学校などの建物内で履く靴を指します。2018年の小学校調査でも、この2つが主な呼び方として挙げられています。名前が違っても、基本的には同じ用途の靴のことです。
「ズック」には「内ズック」「中ズック」もある
「ズック」は、もともと麻や綿の厚手の布地を使った、ゴム底の靴を指す言葉です。かつては布製の運動靴を広く「ズック」と呼んでおり、その呼び名が上履きに使われている地域もあります。
2018年の小学校調査では、福井市で回答した12校のほぼすべて、青森県弘前市で回答した12校の約半数が「ズック」と答えました。福島県会津若松市や島根県出雲市にも使用例があります。
また、「内ズック」「中ズック」という呼び方もあり、「ズック」の前に室内を表す「内」や「中」を付けています。福井市のクリーンセンターの施設見学案内にも「内ズック」という名称が使われています。
「内履き」は「外履き」に対する呼び方
「内履き(うちばき)」は、建物の中で履く靴を表す言葉です。外で履く「外履き」に対する名称で、「上履き」と同じように室内用の靴を指します。
新潟市の2026年の小学生向け夏休み学習会の案内では、山の下中学校会場の持ち物として「内履き」と記載されています。福井市の施設見学案内にも同じ呼び方が登場します。
「バレーシューズ」は靴の形状名でもある
「バレーシューズ」も、学校の上履きを指す呼び方の一つです。2015年のJタウンネットの読者投票では、和歌山県で「バレーシューズ」が最多得票となりました。
一方、「バレーシューズ」は靴の形状を表す言葉としても使われています。足の甲にゴムバンドが付いたタイプなどがあり、上履きの製品にも「バレータイプ」という名称が使われています。
つまり、「バレーシューズ」は地域での呼び名であり、靴の種類を表す名前でもあるのです。
上履きにはさまざまな形があるため、すべてがバレーシューズ型とは限りません。地域の呼び方と製品の種類が重なっている、特徴的な名称といえるでしょう。
同じ市内でも「上履き」「上靴」の両方が使われる

上履きの呼び方は、同じ市内の学校でも異なることがあります。
例えば、札幌市が公開した2026年度の一日入学案内では、元町小学校の持ち物に「上靴またはスリッパ」、元町北小学校には「上履き」と書かれています。同じ市内でも、学校の案内によって使う言葉が違うのです。
「上履き」が当たり前だった人もいれば、「上靴」や「ズック」という名前で育った人もいます。出身地だけでなく、通っていた学校によっても呼び方が違うと知ると、身近な言葉の見え方も変わります。
家族や友人と学校生活の思い出を話すとき、上履きを何と呼んでいたか聞いてみると、同じものを指す言葉にも思いがけない違いが見つかるかもしれません。










