子どものやる気を引き出すには?親ができる5つの方法と声かけ

子どものやる気を引き出すには、どんな声かけや関わり方がよいのでしょうか。興味を聞く、選択肢を与える、小さく始める、工夫を認めるなど、家庭で試せる5つの方法を紹介。やる気が見られないときに確認したい接し方や環境、方法の選び方も解説します。

子どものやる気を引き出す5つの方法

子どものやる気を引き出すには、興味や気持ちを聞く、取り組み方を選ばせる、最初の一歩を小さくする、できたことや工夫を認める、分からないところを一緒に考えるといった方法があります。

大切なのは、親が一方的に行動を決めるのではなく、子どもの様子に合わせて、取り組みやすくなる関わり方を選ぶことです。勉強や宿題だけでなく、習い事や家の手伝いなどにも応用できます。

どの方法も、すべての子どもに同じように合うわけではありません。まずは家庭で試しやすいものから取り入れてみましょう。

1. 子どもの興味や気持ちを聞いてみる

子どものやる気を引き出したいときは、何に興味があるのか、どんな気持ちでいるのかを聞いてみましょう。

親がよかれと思って勧めることと、子ども自身がやってみたいことは、必ずしも同じではありません。

例えば、好きな遊びや習い事について話しているときなら、「どこが面白かった?」「次はどんなことをやってみたい?」と聞くことで、子どもの関心を知るきっかけになります。

勉強に取り組みたがらない場合も、すぐに「どうしてやらないの?」と問い詰めるのではなく、「何がいちばん大変そう?」「気になるところはある?」など、子どもが自分の考えを話しやすい質問をしてみましょう。

ただし、質問を重ねて答えを急がせる必要はありません。すぐに話したがらないときは、いったん会話を切り上げ、別のタイミングで聞くこともできます。

子どもの答えが親の期待と違っていても、まずはその考えを受け止めることが大切です。

子ども自身が何に関心を持ち、何を負担に感じているのかを知ることが、次の関わり方を考える手がかりになります。

2. 取り組む順番や方法を子どもに選ばせる

子どもが自分で決められる部分を用意することも、やる気を支える関わり方の一つです。

親がすべての手順を決めるのではなく、取り組む順番や進め方について、子どもの考えを聞いてみましょう。

例えば、宿題なら「算数と国語、どちらから始める?」、片づけなら「本とおもちゃ、どちらを先に片づける?」といった声かけができます。

どちらも取り組む必要がある場合でも、順番は子どもが選べるかもしれません。小さな選択であっても、自分で決められる部分をつくることがポイントです。

選択肢の示し方は、年齢や理解度に合わせて調整しましょう。幼い子には分かりやすい二つの選択肢を示し、自分で予定を考えられる子には「今日はどんな順番なら進めやすそう?」と聞く方法もあります。

なお、子どもに選ばせることは、何もかも本人任せにすることではありません。親が決める必要のある約束や時間は伝えたうえで、その範囲内で選べる部分を考えます。

子どもが迷って決められないときは、選択肢を減らしたり、一緒に考えたりしても構いません。

3. やることを小さく区切って始めやすくする

やるべきことが多いと、最初に何をすればよいか分からず、なかなか取りかかれない場合があります。そんなときは、作業を小さく区切り、最初の行動を具体的にしてみましょう。

例えば、宿題を前に手が止まっているなら、「全部終わらせよう」と声をかける代わりに、「まず一問だけやってみようか」と提案できます。

机に向かうこと自体が負担になっているようなら、最初は教科書を開く、筆箱を用意するなど、準備から始めてもよいでしょう。

部屋の片づけでも、「部屋をきれいにして」と大きく指示するより、「まず机の上の本を戻そう」と伝える方が、何をすればよいか明確になります。

習い事の練習なら、道具を出す、前回練習した部分を確認するなど、取り組み始めるまでの負担を小さくする工夫が考えられます。

ここでの目的は、一度始めたら必ず最後まで続けさせることではありません。最初にする行動を具体的にすることが大切です。

最初の行動でも難しそうな場合は、さらに作業を分けるか、内容そのものが分からないのかを確認してみましょう。

4. できたことや工夫を具体的な言葉で認める

子どもが何かに取り組んだときは、結果だけでなく、実際にできたことや工夫した部分にも目を向けてみましょう。

例えば、宿題を始めた子どもには「自分で準備できたね」、難しい問題に取り組んでいた子どもには「さっきと違う方法も考えていたね」と、目にした行動を具体的に伝えられます。

習い事の練習であれば、「前より長く練習できたね」といった変化だけでなく、「今日はここを繰り返して練習していたね」と、取り組み方を認める声かけもできます。

「すごいね」「頑張ったね」という言葉が悪いわけではありません。ただ、何を認めてもらえたのかが分かるように伝えることを意識しましょう。

最後までできなかったときも、実際に取り組んだ部分があれば、そこを認められます。例えば「途中までだけど、自分で考えてみたんだね」と伝えることができます。

一方で、褒めるために大げさな言葉を使ったり、実際にはしていない努力を決めつけたりする必要はありません。子どもが実際にしたことを、具体的に伝えることを意識しましょう。

5. 分からないところを一緒に考える

子どもが課題の内容を理解できずに困っているときは、分からない部分を一緒に確認してみましょう。やり方が分からないままでは、取り組もうとしても手が止まってしまうことがあります。

例えば、宿題で困っている様子なら、「どこまでは分かった?」「どの問題から難しくなった?」と聞いてみます。何も分からないと決めつけるのではなく、子ども自身が理解している部分を確かめることがポイントです。

ただし、子どもが自分で考えている途中なら、すぐに正解を教える必要はありません。手を動かしながら考えていたり、別の方法を試そうとしていたりする場合は、少し見守ることもできます。

反対に、何をすればよいか分からず困っていたり、助けを求めていたりする場合は、一緒に問題を読み直す、最初の手順を確認するといった支援が考えられます。

見守るか手助けするか迷ったときには、「もう少し自分で考えてみる?」「一緒にやってみようか?」と本人に聞いてみるのも一つの方法です。

新しい習い事や活動に挑戦するときも同様です。うまくできないからといってすぐに代わりにやってしまうのではなく、子どもが自分で試せる部分を残しながら、必要なところを支えましょう。

自分で考えているときは見守り、困っているときは必要な部分を手助けするという使い分けを意識すると、親が関わる範囲も考えやすくなります。

やる気が出ないときに見直したいこと

声かけや関わり方を工夫しても、子どもがなかなか行動しない場合があります。

そのようなときは、同じ言葉を繰り返す前に、親の接し方や子どもの疲れ、周囲の環境を確認してみましょう。

子どもが動き出さない理由を一つに決めつけず、今の状況で負担になっていることがないかを考えるのがポイントです。

急かしたり、ほかの子と比べたりしていないか

子どもがなかなか動かないと、つい「早くしなさい」「何回言ったら分かるの?」と強い言葉を使いたくなることもあるでしょう。

しかし、急かす言葉を繰り返しても、子どもが何に困っているのかは分かりません。まずは「何からなら始められそう?」「困っているところはある?」と、次の行動につながる声かけを考えてみましょう。

また、「お兄ちゃんはできたのに」「友達はもう終わっているよ」など、ほかの子と比べる言葉にも注意が必要です。比較するより、その子が今できていることや、難しく感じている部分に目を向けます。

失敗したときも、結果だけを責めるのではなく、「どこが難しかった?」「次はどうしてみようか?」と聞くことで、次の取り組み方を一緒に考えられます。

ただし、親が一度強く言ってしまったことだけを、子どもの意欲が低い原因と決めつける必要はありません。これからの声かけや関わり方を見直すことが大切です。

疲れがたまっていないか

学校や習い事から帰ってきた子どもが、すぐに宿題を始められないこともあります。

そんなときは、やる気だけの問題として考えず、疲れていないか、休息を取れているかを確認してみましょう。

例えば、帰宅後に疲れた様子があるなら、「少し休んでから始める?」と聞き、取り組む時間帯を見直す方法があります。

眠そうな日が続く場合は、睡眠時間や就寝・起床時刻など、生活リズムにも目を向けます。十分な睡眠は子どもの心身の健康にとって重要ですが、睡眠を取れば必ずやる気が出るというわけではありません。

予定が詰まっている場合には、休憩できる時間があるか、無理のない量になっているかを確認してもよいでしょう。

疲れているときは、声かけを増やすより先に休息や負担を見直すことも必要です。

取り組む場所や道具が使いやすいか

子どもが活動を始めやすいように、場所や道具の準備を見直すこともできます。

例えば、宿題をするときに必要な教科書や筆記用具が見つからなければ、取りかかるまでに手間がかかります。使うものを決まった場所に置いたり、始める前に一緒に準備したりすると、次に何をすればよいか分かりやすくなります。

片づけであれば、物を戻す場所が子どもに分かるようにしておくことも一つの工夫です。習い事なら、道具を取り出しやすい場所に置く方法が考えられます。

勉強中にテレビやゲームが気になるようなら、置き場所や取り組む時間帯を見直してみましょう。

ただし、必ず静かな個室で勉強させる必要はありません。リビングの方が取り組みやすい子どももいれば、一人の方が集中しやすい子どももいるでしょう。

親が理想とする環境を一方的に整えるのではなく、子どもと一緒に使いやすさを確かめてみることが大切です。

子どもの様子に合わせて最初の方法を選ぶ

何を試すか迷ったら、子どもの様子を手がかりに、次のような声かけや関わり方を選んでみましょう。

  • 始められない:「まず一問だけやってみようか」と小さく区切る(方法3)。
  • やりたいことが分からない:「やってみたいことはある?」と聞く(方法1)。
  • 順番に迷う:「どちらから始めたい?」と選択肢を示す(方法2)。
  • 途中でつまずく:「どこまでは分かった?」と一緒に考える(方法5)。
  • 自分で進めている:見守り、「自分で準備できたね」と認める(方法4)。

疲れている様子なら、まず休息や負担を確認しましょう。どれに当てはまるか分からないときは、「今、何がいちばん大変そう?」と聞くところから始めても構いません。

試した方法で思うような反応がなくても、すぐに失敗と決める必要はありません。声かけのタイミングや課題の難しさ、子ども自身の希望などを見直し、別の方法を試すこともできます。

子どもの様子から方法を一つ選び、反応を見ながら調整することを、最初の一歩にしてみましょう。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る