虫食い栗の見分け方は?調理前に確認したい穴や白い粉などの特徴

虫食い栗を見分けるときは、皮の小さな穴や白い粒状の虫ふん、黒ずみなどを確認しましょう。水に浮く栗は選別の参考になりますが、浮き沈みだけで虫食いとは判断できません。外側から分からない場合の中身の確かめ方と、虫食いや傷みを見つけた栗の扱い方を解説します。

虫食い栗は皮の穴・虫ふん・黒ずみを手掛かりに見分ける

虫に食われた栗

虫食い栗を見分けるときは、まず皮の小さな穴や、穴の近くに出る白い粒状の虫ふんを確認しましょう。

食害が進むと果皮が黒ずむ場合もあります。拾った栗だけでなく、購入した栗やもらった栗でも確認する場所は同じです。

栗の実を食べる主な害虫には、クリシギゾウムシとクリミガがいます。どちらも幼虫が栗を食害しますが、外側に残る痕跡は同じではありません。

目立つ穴や粉がないまま虫が内部にいる場合もあるため、外観は選別の手掛かりとして使います。

皮に小さな穴や丸い穴がないかを見る

栗の硬い鬼皮に小さな穴が開いていないか、実を回しながら確かめましょう。

表面だけでなく、底のザラザラした部分である「座」と、その周辺も確認します。クリミガでは、鬼皮と座の境目付近に穴ができることがあります。

穴を確認するときは、産卵のために開けられた穴と、育った幼虫が外へ出た穴を区別することが大切です。

  • 針で刺したような小さな穴:クリシギゾウムシが産卵した痕跡の可能性がある
  • 比較的はっきりした丸い穴:成長した幼虫が栗から脱出した痕跡の可能性がある

丸い穴があっても、虫はすでに外へ出ている場合があります。ただし、幼虫がいなくなっていても、実の内部には食べられた跡が残ります。

反対に、クリシギゾウムシの産卵穴は小さく、被害の初期には見落としやすいものです。穴が見つからないことは、虫がいない証拠にはなりません。

穴の周りに白い粉・粒がないかを見る

鬼皮に白っぽい粉や砂粒のようなものが付いていたら、特に穴の周辺を見てみましょう。クリミガの幼虫は、果皮にできた穴から白い粒状の虫ふんを外へ出すことがあります。

一方、クリシギゾウムシは栗の内部に虫ふんをため、通常は外へ出しません。そのため、表面に白い粒がなくても内部に食害がある場合があります。

また、栗の表面が白っぽくなる原因は虫害だけではありません。病気などによって白っぽく見える栗もあります。白いものが付いているだけで虫ふんと決めつけず、穴の有無や付着場所も合わせて見ることが判断のポイントです。

皮の表面や座に黒ずみがないかを見る

クリシギゾウムシによる食害が進むと、栗の果皮が黒くなり、外側から被害に気づける場合があります。ただし、黒ずみだけでは虫食いと確定できません。

栗の底にある「座」が黒い、触るとベタベタするなどの状態も確認しましょう。虫害だけでなく、病気の栗にも表面の白っぽさや座の黒ずみが見られます。

黒ずみを見つけたら、その周辺も含めて穴や粒状の虫ふんがないか確かめます。ほかの痕跡がなく、黒ずみだけがある栗も原因を決めつけず、取り分けて中身の状態を確認しましょう。

水に浮く栗は取り分けて確認する

茹で栗

虫食いが疑われる栗を選別するときは、水に入れて浮くものを取り分ける方法もあります。ただし、水に浮いた栗が必ず虫食いとは限らず、沈んだ栗も虫がいないとは断定できません。

確認するときは、次のように行います。

  • 清潔なボウルなどに、栗が浸かる量の水を入れる
  • 栗を水に入れ、浮くものと沈むものを見分ける
  • 浮いた栗を別に取り、穴や白い粒、黒ずみがないか確認する
  • 確認後は栗を水から取り出し、表面の水気を切る

内部が虫に食べられて空間ができた栗は、浮く可能性があります。

一方、虫食いではなくても、保存中の乾燥によって軽くなり、水に浮く栗が生じます。浮いたという結果だけでは、その原因までは分かりません。

水に沈んだ栗でも、小さな産卵痕や内部の食害を見落とす可能性があります。

この水による選別は、虫を確実に取り除く「虫出し」や「虫止め」とは別の作業です。水に浸ける時間を延ばせば虫食いを確実に判定できる、という方法ではありません。

外見で判断できない栗は中身を確認する

栗

外観や水による選別だけでは、内部の虫食いを判断しきれないことがあります。疑わしい栗はほかの栗と分け、皮を剥いたときは実の表面を、切ったときは断面を確認しましょう。

内部では、次のような状態が手掛かりになります。

  • 白っぽい、または淡黄色の幼虫が見える
  • 実に細い筋状の食べ跡や、えぐられた部分がある
  • 食べられた跡に細かな粒状の虫ふんが詰まっている
  • 実が崩れていたり、異常な黒ずみや変質が見られたりする

クリシギゾウムシによる被害では、渋皮に沿って浅い筋状の食べ跡ができ、幼虫が育つにつれて内部まで食べられます。食べ跡には細かい虫ふんがたまります。

クリミガでは、渋皮の下が広く食べられることがあります。虫ふんは果皮の穴から外へ出るため、内部にあまり残らない場合もあります。

そのため、虫の姿が見えなくても、食べ跡や虫ふんがあれば虫食いの判断材料になります。 黒ずみや崩れなどの変質は、虫害以外の原因でも起こります。虫や食べ跡が見つかった栗は、次の章の基準に沿って調理用から取り分けましょう。

鬼皮は硬く、包丁が滑りやすいので、切る際は安定したまな板を使い、手元に注意してください。

虫食いや傷みを見つけた栗は調理用から取り分ける

栗の渋皮煮

調理前の選別では、見た目が少し気になる栗と、実際に虫食いや傷みが確認できた栗を分けて考えましょう。確認できた状態によって、次のように扱うと判断しやすくなります。

  • 穴や白い粒がある栗:取り分けて、ほかの痕跡や内部の状態を確認する
  • 虫や明らかな食べ跡がある栗:無理に食用へ回さず、処分するのが無難
  • カビが生えている栗:食べずに廃棄する
  • 異臭がする、実がひどく変色・崩れている栗:食用に使わない

虫を取り除いたり加熱したりしても、食べられた部分や傷みが元に戻るわけではありません。また、虫食いの有無だけで、栗が安全に食べられるかどうかを判断することもできません。

一粒から虫が見つかったからといって、同じ袋の栗がすべて虫食いとは限りません。残った栗も調理するときに状態を確かめ、疑わしいものがあれば取り分けましょう。

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