共働き夫婦の家事分担はどうする?実態と納得できる分け方

共働き夫婦の家事分担は、50:50なら公平とは限りません。家事分担の実態を参考に、頻度や所要時間、見えない家事、働き方などから負担の偏りを確認し、家庭に合った分け方を決める方法を解説します。

共働きの家事分担は割合だけでなく負担の偏りで考える

散らかった部屋にいる主婦

共働き夫婦の家事分担では、妻側の負担が大きい傾向を示す調査があります。ただし、すべての家庭に共通する「公平な割合」があるわけではありません。

担当する家事の数だけでなく、頻度や所要時間、見えにくい管理負担、夫婦それぞれが家事に使える時間まで見て考えることが大切です。

たとえば、2025年に公表された民間調査(2024年11月実施)では、20~39歳の共働き夫婦1,000人の家事分担について、「主に妻」が52.6%、「主に夫」が15.4%、「夫婦平等」が25.0%でした。

これは若い共働き夫婦を対象にした調査であり、全国のすべての共働き夫婦を示す数字ではありませんが、実態を知る一つの参考になります。

また、総務省の2021年の生活時間データをもとにした集計では、6歳未満の子どもがいる共働き夫婦の「家事関連時間」は、妻391分、夫114分でした。

これは週全体の1日平均で、料理や掃除などの家事だけではなく、介護・看護、育児、買い物も含む時間です。

このように、「主に誰が担当しているか」と「何分使っているか」では測っているものが違います。家事分担の実態を見るときは、一つの数字だけで自分たちの家庭を評価しないことがポイントです。

担当数ではなく頻度と所要時間を見る

家事を5個ずつ担当していれば、必ず公平になるわけではありません。

毎日必要な食事の準備と、ときどき行う作業を同じ「1個」として数えると、実際の負担差が見えにくくなるからです。

たとえば料理には、調理だけでなく食材の準備や後片付けが伴います。洗濯も、洗濯機を回すだけでなく、干す、取り込む、たたむ、収納するといった作業があります。

「何個担当しているか」だけでなく、「どのくらいの頻度で、どのくらい時間がかかるか」まで確認すると、負担の偏りを見つけやすくなります。

献立や在庫管理など見えない家事も含める

家事の負担には、掃除や料理のように目に見える作業だけでなく、家庭を回すための細かな管理も含まれます。

  • 食材や日用品の在庫を確認する
  • 献立を考える
  • トイレットペーパーや洗剤を補充する
  • 家族の予定を把握する
  • 子どもの持ち物や提出物を確認する
  • 衣類や生活用品の買い替え時期に気づく

こうした作業は一つひとつが短時間でも、考えたり覚えておいたりする役割が一方へ集中すると、担当数だけでは分からない負担につながります。

家事分担を考えるときは、料理・洗濯・掃除といった大きな項目だけではなく、「誰が気づき、考え、準備しているか」まで含めて確認すると、実態に近い形で整理できます。

仕事や育児を含め、家事に使える時間を見る

納得できる家事分担を考えるときは、家事だけを切り離すのではなく、夫婦それぞれの一日の使い方も確認します。

同じフルタイム勤務でも、通勤時間や残業、勤務する時間帯は異なります。子どもがいる家庭なら、送迎や食事、入浴、寝かしつけ、学校や保育施設に関する準備などに使う時間もあります。

そのため、必ず家事を半分ずつにすることより、仕事や育児を含めた生活全体を見て、家庭内の負担が一方へ集中していないかを確認する方が、家庭ごとの状況を捉えやすくなります。

共働きの家事分担表は家事を洗い出してから作る

家事をする旦那さんと仕事をする奥さん

家事分担表を作るなら、いきなり「夫は掃除、妻は料理」と担当を決めるのではなく、まず家庭内で発生している家事を洗い出します。

見えていなかった作業まで出してから分けることで、負担の偏りを調整しやすくなります。

家事を毎日・定期・不定期まで書き出す

最初は、家事を思いつくまま並べるより、発生する頻度ごとに考えると漏れを見つけやすくなります。

  • 毎日の家事:食事の準備、食器洗い、洗濯、片付けなど
  • 定期的な家事:浴室やトイレの掃除、シーツ交換、ゴミ出しなど
  • 不定期の家事:日用品の補充、衣替え、家電や生活用品の管理など
  • 管理する家事:献立、買い物の計画、在庫確認、家族の予定管理など

家庭によって必要な家事は違うため、一般的な家事リストをそのまま使うのではなく、自分たちが実際に行っている作業に置き換えることが重要です。

固定担当・交代・一緒にやる家事を決める

洗い出した家事は、すべてを「夫担当」「妻担当」の二択で決める必要はありません。

たとえば、料理は一方、洗濯や掃除はもう一方というように担当を固定する方法もあれば、曜日によって料理や後片付けを交代する方法もあります。料理をする人と食器を片付ける人を分けるなど、一つの家事の工程を分担することもできます。

どれか一つが正解ではありません。家事の頻度や勤務時間などに合わせて、続けやすい方法を組み合わせます。

大切なのは、担当名だけを決めることではなく、その家事のどこからどこまでを誰が担当するのかを分かる状態にすることです。

負担が大きい家事から組み替える

すべての家事を一度にきれいに分け直そうとすると、話し合う項目が増えすぎることがあります。現在つらいと感じている家事や、時間を取られている家事から優先して見直す方が実行しやすくなります。

たとえば、一方が平日の料理から片付けまでほぼ担当しているなら、料理そのものを交代するだけでなく、買い物や食器洗いをもう一方へ移す方法もあります。

「担当数を同じにする」のではなく、頻度・時間・管理負担を見ながら、負担が集中している部分を軽くしていきます。

生活状況が変わったら分担も見直す

家事分担は一度決めたら終わりではありません。勤務時間の変更、転職、出産、育児、引っ越しなどによって、家事に使える時間や必要な作業は変わります。

以前は無理なくできていた分担でも、生活条件が変われば一方へ負担が集中することがあります。「決めた担当を守れているか」だけではなく、現在も無理なく回っているかを基準に見直します。

働き方や家族構成に合わせて家事分担を調整する

家事と育児の分担イメージ

共働きといっても、勤務時間や通勤時間、子どもの有無などは家庭によって違います。

条件ごとに決まった分担割合を当てはめるのではなく、家事に使える時間や家庭内の負担全体を見ながら調整します。

フルタイム同士は家事に使える時間の差を見る

夫婦ともフルタイムで働いていても、毎日の余裕が同じとは限りません。帰宅時刻、通勤時間、残業の有無、休日の違いによって、家事に使える時間には差が出ます。

勤務時間の長さだけでなく、平日と休日それぞれで実際に使える時間を比べると、どの家事を移した方がよいか考えやすくなります。

時短勤務でも家事を一方へ集めすぎない

一方が時短勤務の場合、就業時間に差があっても、その差をそのまま家事の担当量へ置き換える必要はありません。短縮した時間を育児や送迎などに使っていることもあるためです。

時短勤務の側が平日の家事を多めに担う場合でも、育児など同じ時間帯に発生する負担まで含めて、担当範囲を決めます。

子どもがいる家庭は育児や管理負担も合わせて考える

子どもがいる家庭では、食事や洗濯の量が増えるだけでなく、送迎、持ち物の準備、予定確認などの作業も増えます。

特に夕方から夜は、料理や片付けと、子どもの食事、入浴、寝かしつけなどが重なりやすい時間帯です。家事項目だけを半分にするのではなく、その時間に誰が何を担っているかまで確認すると、負担の偏りを捉えやすくなります。

収入差だけで家事の割合を決めない

収入比と家事分担の割合は、同じように決まるとは限りません。

2023年に実施されたアンケートを分析した2025年公表の民間レポートでは、自身の年収が400万円以上の妻103人の回答で、夫婦の年収比は5:5だった一方、家事分担は妻6.2:夫3.8と認識されていました。

なお、夫側の回答では家事分担の認識が異なっているため、この数字を理想的な割合として使うことはできません。夫婦の間でも「どちらがどれだけ家事をしているか」の見え方が違う場合があることを示す一例として捉えるのが適切です。

生活費をどう負担するかと、日々の家事を誰がどの程度担っているかは、分けて確認すると整理しやすくなります。

収入だけで家事の割合を決めず、勤務時間や通勤、育児なども含めて調整することが大切です。

分担しても回らない家事は負担そのものを減らす

分担を工夫しても、夫婦二人で抱えている家事量そのものが多ければ、どちらかへ無理が出ることがあります。

その場合は、誰が担当するかだけでなく、家電や外部サービスを使って家庭内で抱える作業量を減らす方法もあります。

時短家電で繰り返す作業を減らす

毎日のように繰り返す家事は、家電によって作業時間や手間を減らせる場合があります。

食器洗い、床掃除、洗濯から乾燥までといった負担が大きい家庭では、対応する家電を取り入れることで、家庭内で分担する作業量や手間を減らせる場合があります。

ただし、家電は導入費用や置き場所、手入れも必要です。「便利そうだから買う」だけでなく、現在もっとも時間を取られている家事を確認してから選ぶ方が、負担軽減につなげやすくなります。

家事代行は負担の大きい家事だけ頼む方法もある

家事代行も、すべての家事を任せる必要はありません。掃除など特に負担が大きい作業だけを定期的または必要なときに頼む方法があります。

夫婦のどちらが担当するかで繰り返し負担になっている家事があれば、その一部を家庭の外へ出すことで、分担する家事そのものを減らせます。

利用する場合は、料金や依頼できる作業範囲がサービスによって異なるため、自宅で減らしたい家事を先に決めてから比較します。

まず今の家事を書き出し、負担が大きいところから見直す

育児をする旦那さん

共働きの家事分担に、すべての家庭へ当てはまる割合はありません。他の夫婦の分担は参考になりますが、その数字へ自分たちを合わせることが目的ではありません。

まずは料理、洗濯、掃除だけでなく、買い物、補充、献立、予定管理なども含めて、普段行っている家事を書き出してみましょう。そのうえで、誰が担当しているかに加え、頻度や所要時間、家事に使える時間を見比べます。

最初に見直すのは、担当数ではなく「今いちばん負担が集中している家事」です。そこから一つずつ担当を変えたり、作業を減らしたりすれば、家庭の条件に合った、夫婦が納得できる家事分担を作りやすくなります。

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