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タンス預金をしてはいけない4つの理由

タンス預金とは、銀行などに預けず、自宅で保管している現金を指す一般的な呼び方です。実際のタンスだけでなく、金庫や引き出しなどに置いている現金も含めて使われます。
自宅に現金を置くこと自体が禁止されているわけではありません。
ただし、まとまった資産を長期間、自宅の現金だけで管理する方法には無視しにくいデメリットがあります。主な理由を4つに分けて見ていきましょう。
1. 盗難や火災で現金を失うおそれがある
自宅で現金を保管する場合、盗難や火災などによって失う可能性があります。自宅で保管している現金そのものを盗まれたり焼失したりすると、その金額を失うことにつながります。
「見つかりにくい場所へ隠せばよい」と考えることもできますが、隠し場所を増やすほど管理しづらくなる場合もあります。長期間使わないまとまった現金を一か所へ置くことは、保管リスクを集中させることにもつながります。
2. 自宅保管では利息が付かない
現金を自宅に置いていても利息は付きません。銀行預金では、金利に応じた利息が付く場合があります。
近いうちに使う手元現金なら、利息の有無を大きく気にする必要はないでしょう。一方、何年も使わないまとまった資金まで自宅に置き続ける場合は、預金による利息を得られる機会がなくなります。
3. 物価が上がると現金の購買力が下がる
タンス預金は、保管している現金の額面が減るわけではありません。しかし、物価が上がると、同じ金額で買える商品やサービスは少なくなります。
たとえば、これまで1万円で買えていたものが値上がりすれば、手元にある1万円という数字は変わらなくても、そのお金で買える量は減ります。
特に長期間保管する資金では、盗難などの目に見えるリスクだけでなく、こうした購買力の変化も考える必要があります。
4. 保管場所を本人しか知らないと家族が把握しづらい
タンス預金の存在や保管場所を本人しか知らない場合、必要になったときに家族が現金の所在を確認できないことがあります。
長期間保管するうちに本人が保管場所を忘れる可能性もあります。まとまった金額では、「見つからない場所へ隠す」ことだけでなく、必要なときに存在を確認できる管理方法かどうかも考える必要があります。
手元に置く現金までなくす必要はない

タンス預金にデメリットがあるからといって、自宅の現金をすべてなくす必要はありません。
災害や停電、通信障害などでキャッシュレス決済やATMを利用しにくい場面では、手元の現金が役立つことがあります。
大切なのは、「非常時や日常ですぐ使う現金」と「長期間使わないまとまった資産」を分けて考えることです。
自宅に置く適正額を一律に決めるのではなく、世帯人数や普段の支払い方法、必要な生活費などを踏まえて、何のために置いているお金なのかを基準に考えましょう。
タンス預金と税務・相続の関係

タンス預金について調べると、「税務署にバレる」「銀行へ入れると疑われる」といった情報を目にすることがあります。
しかし、自宅に現金を持っていることと、税務上の申告に問題があることは分けて考える必要があります。
タンス預金そのものが違法なわけではない
自分の現金を自宅で保管すること自体が、直ちに違法になるわけではありません。そのため、「タンス預金をしているだけで税務署に監視される」と考える必要もありません。
一方で、本来申告が必要な所得や贈与、相続財産などを申告せず、現金として保管しているのであれば話は別です。
問題になるかどうかは「家に現金があるか」ではなく、その現金の出所や、必要な申告が適切に行われているかで考える必要があります。
相続では自宅にある現金も財産として扱う
銀行口座に入っていないからといって、自宅の現金が相続と無関係になるわけではありません。亡くなった人が所有していた現金も、相続時には財産として扱います。
国税庁は、相続開始前に預金口座から引き出された現金について調査し、相続人宅に保管されていた申告外の現金を確認した事例を公表しています。
これは一つの調査事例ですが、自宅で保管していれば相続財産として扱われないわけではありません。
相続税について申告が必要なのに申告しなかった場合や、実際より少なく申告した場合は、本来の税金に加えて加算税や延滞税がかかる場合があります。
家族が必要なときに資産の存在を確認できる状態にしておくことも、現金管理では大切です。
銀行への多額の現金入金では原資を確認されることがある
まとまった現金を銀行へ持ち込んだ際、金融機関から取引の目的や現金の原資などを確認される場合があります。これは金融犯罪やマネーロンダリングなどを防ぐための確認も含まれます。
ただし、銀行から現金の出所を確認されることと、税務署による税務調査は同じものではありません。「多額の現金を銀行へ預けると必ず税務調査になる」と考えるのは適切ではありません。
長期間保管してきた現金を銀行へ移す場合は、金融機関から原資などを確認される可能性があることを知っておきましょう。
手元に置く現金と長期保有するお金は分けて管理する

タンス預金を見直すときは、まず「何のためのお金か」「いつ使う予定か」「本人以外が存在を把握できるか」の3点を確認してみましょう。
災害や日常の支払いですぐ使う現金は必要な範囲を手元に残し、当面使わないまとまったお金は、自宅だけに集中させず銀行口座なども含めて管理を考えます。相続や現金の出所に不安がある場合は、必要に応じて税理士などの専門家へ相談してください。
すぐ使う現金と長期保有するお金を分けて管理することが、タンス預金を見直す基本です。
「家に現金を置くか、置かないか」の二択にせず、用途や使う時期、家族が把握できるかを基準に、自分の状況に合った管理方法へ見直していきましょう。










