圧力鍋でやってはいけないこと8つ|事故を防ぐための確認ポイント

圧力鍋で避けたい使い方を、入れすぎ、空だき、火力、ふたの開け方に分けて解説します。食材・調味料の注意点やシューシュー音の判断方法、圧力が抜けたかの確認方法も、製品ごとの違いを踏まえて紹介します。

圧力鍋でやってはいけない8つのこと

圧力鍋

圧力鍋では、材料の入れすぎや空だき、圧力が残った状態での開蓋などを避ける必要があります。

ただし、必要な水分量、適切な火力、圧力の下げ方は製品によって異なります。本体の表示や取扱説明書に書かれた方法を優先し、自己判断で操作を変えないことが基本です。

指定外の場所から蒸気が漏れる、焦げたにおいがする、エラーが表示されるなど、普段と違う状態がある場合は、ふたや蒸気口へ触れたり、無理に開けたりしないでください。

安全に操作できる場合は製品指定の方法で加熱や運転を止め、圧力が下がるまで待ちます。ふたが開かない場合も、力任せに回さないことが大切です。

1.規定量を超えて食材や水を入れる

圧力鍋へ食材と水分を入れすぎると、加熱中に内容物が膨らんだり沸き上がったりして、蒸気口や圧力調整部を塞ぐおそれがあります。鍋に余裕がなくなるほど詰め込むのは避けてください。

一般的な目安では、食材と水分を合わせた量は鍋の容量の3分の2以下とされています。豆類や麺類など、加熱によって膨らんだり泡立ったりするものは、3分の1以下が目安です。

実際に守る上限は、鍋の内側にある最大調理量の線で確認します。製品の表示が一般的な目安より少ない場合は、表示された上限を優先しましょう。

2.必要な水分を入れずに加熱する

圧力鍋は、液体から発生する蒸気を利用して内部の圧力を高めます。水分が足りない状態で加熱すると、加圧に必要な蒸気を確保できず、焦げ付きや空だきにつながります。

必要な水分量は、鍋の容量、調理時間、料理、製品によって異なります。「最低200ml」など一つの数字ですべての圧力鍋を判断せず、公式レシピで指定された量を守ってください。

食材から水分が出る料理でも、自己判断で液体を減らしすぎないことが大切です。焦げたにおいや普段と違う加熱状態に気づいたら、そのまま調理を続けないでください。

3.蒸気口やパッキンの異常を放置する

蒸気口や圧力調整部に食材のかすが詰まっていると、蒸気を適切に排出できなくなることがあります。使用前に、穴が塞がっていないか、部品が正しい位置に取り付けられているかを確認しましょう。

ふたのパッキンも、安全に圧力を保つための重要な部品です。汚れ、ぬめり、ひび割れ、伸び、硬化、変形があるまま使うと、ふたの周囲から蒸気が漏れたり、正常に圧力がかからなかったりする原因になります。

使用後は、ふたの部品を製品指定の方法で洗い、十分に乾かします。劣化が見られる場合や交換時期を迎えた場合は、使用する圧力鍋に対応した部品へ交換してください。

4.ふたを正しく閉めずに加圧する

ふたやパッキンがずれた状態で加熱すると、鍋を正しく密閉できません。ふたの印が合っていない、ロックが不完全、パッキンが溝から外れているといった状態にも注意が必要です。

加熱前に、ふたが本体へ正しく取り付けられているか、ロック位置まで動いているかを確認します。閉めにくいときは力任せに押し込まず、パッキンや部品の位置、鍋の縁に異物がないかを見直してください。

電気圧力鍋では、内ぶた、排気弁、圧力切替弁などの取り付けも確認します。部品の名称や正しい位置は製品によって異なるため、自分の機種の確認箇所を使用前に把握しておきましょう。

5.指定外の火力や設定で加熱を続ける

直火式圧力鍋には、加圧が始まったら火力を落とす製品があります。必要以上の火力を続けず、蒸気の出方や圧力表示を確認して、指定された火力に調整してください。

「加圧しすぎた」と感じる場合は、加圧時間を予定より長くしたのか、直火式で火力が強すぎる状態なのかを分けて考えます。異常な蒸気や表示があるときは、ふたや弁へ触れて圧力を逃がそうとせず、製品指定の方法で加熱や運転を止めます。

電気圧力鍋の設定変更や排気操作も、製品で認められた手順だけを行いましょう。

6.食材や調理方法の制限を確認せず加圧する

泡立ち、とろみ、膨張などにより、量や加えるタイミングが制限される食材・調味料があります。使用する製品で対応を確認できない方法では加圧しないでください。

7.圧力が残ったままふたを開ける

加熱を止めても、鍋の中には高温の蒸気と圧力が残っています。圧力表示が下がり、安全ロックが開蓋できる状態になるまでは、ふたを開けないでください。

ふたが重い、回らない、鍋本体へ密着している場合は、圧力が残っている可能性があります。無理に開けず、その製品で指定された確認手順に従いましょう。

8.加圧中や減圧中の鍋へ衝撃を与える

加圧中の鍋を揺する、傾ける、ぶつける、落とすといった行為は避けてください。

製品によっては、調理中の移動を禁止し、蒸気や調理物の噴出によるやけどやけがへ注意するよう案内しています。

火を止めた後も、圧力が残っている間は静かに扱います。移動や急冷が必要な場合は、取扱説明書に示された持ち方や手順だけを行ってください。

圧力鍋で注意したい食材・調味料と調理方法

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圧力鍋で注意が必要なのは、食材名だけではありません。

加熱による泡立ち、とろみ、膨張のほか、加圧前に入れるのか、圧力を下げてから加えるのか、温め直しに圧力を使うのかも確認する必要があります。

カレーやシチューのルウは加圧後に入れる

カレーやシチューのルウは、溶けると煮汁に強いとろみがつきます。

とろみのある内容物が蒸気口や圧力調整部へ入り込むのを避けるため、一般的には具材を加圧し、圧力を下げてふたを開けてから加えます。

ルウを入れた後は、圧力をかけ直さず、かき混ぜながら仕上げます。最初からルウを入れる方法は、使用する製品の公式レシピで明確に案内されている場合を除いて避けましょう。

重曹など急に泡立つものは入れない

重曹のように加熱によって急激に発泡するものは、泡が蒸気口や圧力調整部へ入り込むおそれがあります。使用する製品で認められていない限り、圧力鍋には入れないでください。

アク抜きや食材をやわらかくする目的でも、通常の鍋と同じ感覚では使えません。重曹を使いたい場合は、圧力をかけない別工程で行うか、ほかの調理方法を選びます。

多量の油や酒を使った加圧調理は避ける

圧力鍋を揚げ物用の鍋として使ったり、油だけを大量に入れて加圧したりしてはいけません。少量の油を炒め工程で使用できる製品はありますが、使用できる量や火力を確認する必要があります。

酒も、料理へ少量加える場合と、多量の酒を中心に加圧する場合では扱いが異なります。製品で認められた範囲を超えて使わず、自己流の方法で加圧しないようにしましょう。

豆や麺類は規定量と対応可否を確認する

豆類や麺類は、加熱中に膨らんだり泡立ったりしやすいため、通常の食材より少ない量で調理します。

一般的な目安は、水分と食材を合わせて鍋容量の3分の1以下ですが、製品の最大調理量がそれより少ない場合は、そちらを優先します。

麺類を圧力調理できるかどうかも製品によって異なります。対応している場合は、麺の種類、量、水分量、減圧方法まで公式レシピに従ってください。対応を確認できなければ、通常の鍋でゆでましょう。

味噌汁は加圧調理と温め直しを分けて考える

味噌そのものが、すべての圧力鍋で一律に禁止されているわけではありません。公式レシピに豚汁や味噌煮が掲載されている製品もあります。

圧力鍋の取扱説明書には、味噌汁などを温め直す際、強火で急に煮立てると突沸するおそれがあると案内しているものがあります。

加圧調理と温め直しは分け、味噌を加えるタイミングや再加熱の方法は、使用する製品の公式レシピや取扱説明書に従ってください。

圧力鍋からシューシュー音がしたときの判断方法

蒸気が噴射する圧力鍋

圧力鍋のシューシュー音は、必ずしも異常を示すものではありません。

どこから音や蒸気が出ているか、圧力表示がどうなっているか、その製品ではどの状態が正常とされているかを合わせて確認します。

加圧開始の合図なら指定の火力へ落とす

直火式圧力鍋の中には、圧力がかかると蒸気が出て、シューシューという音が始まる製品があります。この音が加圧開始の合図である場合は、指定された火力へ落とし、そこから加圧時間を計ります。

その製品で加圧開始の合図とされている音なら、火を消すのではなく、指定された火力まで弱めます。蒸気が激しく出続ける場合や、指定外の場所から漏れている場合は同じ状態とは判断せず、圧力表示やふたの周辺も確認してください。

ふたやパッキン周辺の蒸気漏れを確認する

正常な蒸気の出口ではなく、ふたの隙間やパッキン周辺から蒸気が漏れている場合は、ふたの閉め方、パッキンの取り付け、汚れや劣化などに問題がある可能性があります。

加圧中にふたを押さえたり、パッキンの位置を直そうとしたりしてはいけません。安全に操作できる位置から加熱や運転を止め、圧力が完全に下がって鍋が冷めてから確認します。

音だけで正常・異常を決めない

シューシューという音だけで、正常または故障と決めつけないことが大切です。正常な音や蒸気量は、オモリ式、スプリング式、電気式などで異なります。

圧力表示が上がらない、指定外の場所から蒸気が漏れる、焦げたにおいがする、エラーが表示されるなど、音以外の変化も確認してください。

電気圧力鍋では、蒸気音より表示やブザーが判断の中心になる場合があります。

圧力が抜けたかを確認してからふたを開ける

圧力鍋を使う女性

圧力が下がるまでの時間は、料理の量、鍋の容量、食材、製品によって変わります。「何分待ったか」だけではなく、圧力表示や安全ロックが開蓋できる状態になったかを確認してください。

経過時間だけでふたを開けない

火を止めてから十分に待ったつもりでも、鍋の中に圧力が残っていることがあります。

蒸気が見えなくなった、音が止まった、レシピに書かれた時間を過ぎたという理由だけで、ふたを開けないようにします。

料理によっては、加圧時間より減圧に長くかかることもあります。急いでいる場合でも、ふたをこじ開けたり、圧力表示を手で押し下げたりしてはいけません。

圧力表示と安全ロックを確認する

圧力表示ピン、安全ロック、画面表示など、開蓋できる状態を確認する方法は製品ごとに異なります。使用前に、自分の圧力鍋ではどこを見るのかを確認しておきましょう。

表示が開蓋可能な状態になり、指定された排気が終わったことを確認してからふたを開けます。蒸気の出口へ手や顔を近づけず、ふたを開ける際も蒸気が自分に向かないよう注意してください。

ふたが開かないときは無理に回さない

ふたが回らない、持ち上がらない、鍋本体へ吸い付いたようになっているときは、内部に圧力が残っている可能性があります。力を入れて開けるのはやめ、そのまま圧力が下がるのを待ちます。

圧力表示が下がっているように見えても開かない場合は、取扱説明書のトラブル対処を確認してください。原因が分からなければ、工具を使ったり部品を外したりせず、メーカーへ相談します。

急冷や強制排気は指定された方法だけ行う

自然に圧力が下がるのを待つ方法のほか、排気弁を操作する方法や、流水で冷却する方法を案内している製品もあります。ただし、すべての方法をどの製品でも使えるわけではありません。

指定外の急冷を行ったり、排気弁を無理に動かしたりすると、蒸気や内容物が噴き出すおそれがあります。料理によって急速な減圧が向かない場合もあるため、使用する製品と公式レシピの両方を確認してください。

異常を感じたら無理に開けず使用を止める

指定外の場所から蒸気が漏れる、圧力表示が戻らない、焦げたにおいがする、エラーが表示されるなど、普段と違う状態に気づいたら、原因を確かめようとして鍋へ近づきすぎないでください。

ふたが開かない場合も、異常と決めつけて分解せず、圧力が残っている可能性を考えて無理に回さないことが大切です。

  • ふたや蒸気口へ顔や手を近づけない
  • 圧力表示や安全弁へ触れて動かそうとしない
  • ふたを力任せに回さない
  • 加圧中や減圧中の鍋を揺らさない
  • 蒸気口を布や道具で塞がない
  • 指定されていない方法で急冷・排気しない

安全に操作できる位置から加熱や運転を止め、圧力が完全に下がるまで待ちます。鍋が十分に冷めた後で、蒸気口、パッキン、ふた、取り付け部品に汚れや破損がないかを確認してください。

異常の原因を判断できないときは無理に開けたり再加熱したりせず、使用を中止して取扱説明書やメーカー窓口を確認しましょう。

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