ブレーカーが落ちたときにやってはいけない行為6選|安全な戻し方と相談の目安

ブレーカーが落ちても、異常がなければ家電の使用を減らして復旧を試せる場合があります。やってはいけない操作、安全な戻し方、上げても再び落ちるときに考えられる原因、自力での復旧をやめる目安と相談先を解説します。

ブレーカーが落ちたときにやってはいけない6つのこと

ブレーカーは、落ちたら一切上げてはいけないわけではありません。

分電盤や家電に異臭・異音・焦げ跡などの異常がなく、複数の家電を同時に使ったことに心当たりがある場合は、使用する電気を減らして復旧を試せることがあります。

異常が見られるときは通常の復旧手順へ進まず、分電盤を操作しないことが優先です。異常がなくても、使用量を減らさずに戻したり、すぐ落ちる状態で操作を繰り返したりするのは避けましょう。

すでに確認せずブレーカーを戻してしまった場合も、まず現在の状態を確認します。異臭・異音がある、再びすぐ落ちる、特定の家電や回路で再発するときは、操作や使用を続けず相談してください。

1.異臭・異音・焦げ跡があるのに操作する

分電盤から焦げ臭いにおいがする、聞き慣れない音がする、カバーやスイッチが溶けている、焦げ跡が見えるといった場合は、ブレーカーを操作しないでください。手で触れて熱さを確かめるのも避けます。

煙や炎が見える場合はその場から離れ、安全を確保したうえで119番へ連絡します。

火災には至っていなくても、異常が見られる分電盤は使用を続けず、電気工事店や賃貸住宅の管理会社へ相談しましょう。

2.地震・浸水・落雷のあとに確認せず通電する

地震、浸水、近くでの落雷のあとに停電した場合は、普段の電気の使いすぎと同じように考えないでください。家電や配線が損傷した状態で通電すると、復旧後に異常が現れることがあります。

水に濡れた家電やコンセントには触れず、外見上乾いていても自己判断で再使用しないようにします。落雷後に異臭、異音、動作不良が見られる家電も、電源を入れずにメーカーや販売店へ相談しましょう。

3.家電の使用を減らさずにブレーカーを戻す

電子レンジ、ドライヤー、電気ケトル、IH調理器、エアコンなどを同時に使った直後に落ちた場合は、電気の使いすぎが考えられます。同じ使用状況のままブレーカーを戻しても、再び落ちる可能性があります。

通常時の電気の使いすぎに心当たりがある場合は、使用する家電を減らしてから復旧を試します。使用状況を変えないまま通電を繰り返さないようにしましょう。

4.上げてもすぐ落ちるのに操作を繰り返す

家電の使用を減らしてブレーカーを戻してもすぐ落ちる場合は、単純な使いすぎ以外の原因も考えられます。短時間に何度も上げ下げして、無理に電気を使い続けないでください。

特定の家電や回路で再発する場合は、その使用を止めます。原因が分からない場合も、すぐ落ちる状態では操作を繰り返さないことが大切です。

5.漏電が疑われる回路や家電を使い続ける

漏電ブレーカーが落ちた場合や、特定の回路を入れると漏電ブレーカーが再び落ちる場合は、その回路につながる家電や配線に異常がある可能性があります。

問題が疑われる回路の分岐ブレーカーは切ったままにし、その回路のコンセントや家電を使わないでください。濡れた家電、傷んだコード、焦げや変色のあるプラグを別のコンセントへ挿して試すのも避けます。

利用者ができるのは、安全な範囲で異常が疑われる回路を切り分けるところまでです。コンセント、屋内配線、分電盤を分解して修理することはせず、電気工事店などへ相談します。

6.ブレーカーを固定・改造して使い続ける

頻繁に落ちるからといって、ブレーカーのレバーをテープや物で固定したり、分電盤を分解・改造したりしてはいけません。

ブレーカーは、回路に異常が生じたときに電気を遮断するための安全装置です。

落ちる現象だけを止めようとせず、電気の使い方、特定の家電、回路、分電盤のどこに原因があるのかを確認します。

家全体の使用量が原因なら同時使用や契約容量を見直し、特定の分岐ブレーカーだけが落ちる場合は、その回路で使う家電を減らすか、必要に応じて電気工事店へ相談しましょう。

ブレーカーが落ちたときの安全な戻し方

ブレーカーに触れる指

分電盤の構成やブレーカーの名称、スイッチの位置は、住宅、地域、契約、製品によって異なります。アンペアブレーカーが設置されていない家庭や、落ちたスイッチが中間位置で止まる製品もあります。

以下は一般的な確認の流れです。実際に操作するときは、分電盤の表示や取扱説明を優先してください。操作方法が分からない場合や、暗い場所で安全に作業できない場合は無理をしません。

停電の範囲と分電盤の状態を確認する

最初に、家全体が停電しているのか、一部の部屋やコンセントだけが使えないのかを確認します。周囲の住宅や共用部分も消えている場合は、宅内ではなく地域の停電かもしれません。

分電盤を見るときは懐中電灯やスマートフォンのライトを使い、暗い中での転倒に注意します。分電盤が高い位置にある場合は、不安定な椅子へ乗らないようにしてください。

ブレーカーに「入」「切」などの表示があれば、その位置を確認します。見た目だけで判断できない場合は、分電盤のラベルや取扱説明書を確認しましょう。

使用中の家電を止めて電気の使用量を減らす

落ちる直前に使っていた家電の電源を切ります。特に、電子レンジ、ドライヤー、電気ケトル、IH調理器など、短時間に大きな電力を使う家電が重なっていなかったか振り返りましょう。

電気ストーブやアイロンなど、復旧と同時に動き出すと危険な家電は、スイッチを切るかプラグを抜いておきます。

すべての家電を機械的に抜くのではなく、使用中だった家電、熱を発する家電、損傷や水濡れが疑われる家電を優先して止めてください。

一度にすべての家電を再開せず、同時使用を避ける準備をしてから復旧へ進みます。プラグやコードに焦げ、変色、変形、破れがある家電は、復旧後も使用しないでください。

分電盤の表示や取扱説明に沿って復旧する

異臭や異音などの異常がなく、電気の使いすぎが考えられる場合は、分電盤に表示された手順に沿って落ちたブレーカーを戻します。

製品によっては、スイッチをいったん「切」の位置まで動かしてから「入」にする必要があります。アンペアブレーカー、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー、分岐ブレーカーなどの名称や操作順を、すべての家庭で同じものとして扱わないようにしましょう。

契約や設備によっては、電気の使いすぎによる遮断後にスマートメーターが自動復旧する場合もあります。自動で戻らない場合や、何度も停電する場合は、電力会社や一般送配電事業者の案内を確認してください。

安全に操作できる場合は分岐回路を切り分ける

漏電ブレーカーが落ちていても、異臭・異音・溶けなどがなく、分電盤の表示や操作方法を確認できる場合は、案内された手順で異常が疑われる回路を確認できることがあります。

一般的には、分岐ブレーカーをすべて切り、漏電ブレーカーをいったん切ってから入れ直し、分岐ブレーカーを一つずつ入れていきます。途中で漏電ブレーカーが再び落ちた場合は、直前に入れた回路を切ったままにします。

ただし、分電盤の仕様や表示によって手順は異なります。操作に不安がある、漏電ブレーカーを入れられない、回路を切り分けても復旧しないといった場合は、自分で続けず電気工事店へ相談してください。

家電を一つずつ動かして再発しないか確認する

ブレーカーが戻ったら、家電を一斉に動かさず、一つずつ電源を入れます。どの家電を使ったときに再び落ちるかを確認すると、原因を考える手掛かりになります。

特定の家電を動かすたびに落ちる場合は、その家電の使用を中止します。別のコンセントや電源タップへつなぎ替えて使い続けず、メーカーや販売店へ点検・修理を相談しましょう。

ブレーカーを上げても落ちるときに考えられる原因

ブレーカーを上げても再び落ちる場合、落ちた種類だけで原因を断定することはできません。

家全体での使用状況、落ちる回路、使用していた家電、分電盤の状態は、原因を考える手掛かりになります。

家全体で電気を使いすぎている

複数の消費電力が大きい家電を同時に使い、家庭全体の契約容量を超えると、家全体の電気が止まることがあります。

電子レンジと電気ケトル、ドライヤーとエアコンなどを同時に使った直後なら、使用時間をずらして再発するか確認します。

家族が別の部屋で使っている家電も含め、家全体の使用状況を見ることが大切です。

一つの回路に負荷が集中している

家全体ではそれほど電気を使っていなくても、同じ部屋や同じ回路へ負荷が集中すると、分岐ブレーカーが落ちる場合があります。

キッチンや洗面所などで複数の高消費電力家電を同時に使っていないか確認しましょう。コンセントの場所が離れていても、同じ回路につながっていることがあります。

特定の家電や電源タップに異常がある

特定の家電を使うと落ちる場合は、その機器や電源コードに異常がある可能性があります。

電源タップについても、接続する機器の合計が定格を超えていないか、コードや差し込み口に発熱、変色、変形がないかを確認します。

電源タップを使っていること自体が原因とは限りません。定格を超えた使用、コードの損傷、差し込みの緩みなど、具体的な異常を確認してください。

漏電や分電盤の不具合が疑われる

家電の使用を減らしても落ちる、特定の分岐回路を入れると漏電ブレーカーが落ちる、何も使用していないのに繰り返すといった場合は、漏電や屋内配線の異常が疑われます。

長く使用している分電盤では、ブレーカー自体の不具合も考えられます。

ただし、使用年数だけで故障と判断したり、一律の寿命を決めたりはできません。点検が必要かどうかは、電気工事店へ相談してください。

自力でブレーカーの復旧をやめる目安

ブレーカーの復旧は、異常がなく、操作方法を確認できる範囲にとどめます。次の状態では、無理に通電を続けず相談へ切り替えましょう。

  • 分電盤に異臭、異音、発熱、溶け、焦げ跡がある
  • 家電の使用を減らしてもブレーカーがすぐ落ちる
  • 特定の家電や回路を使うたびに繰り返し落ちる
  • 漏電ブレーカーを入れ直せない、またはすぐ落ちる
  • 地震、浸水、落雷のあとに家電や配線の異常が疑われる
  • どのブレーカーも落ちていないのに停電している
  • 分電盤の表示や操作方法が分からない

異常や再発があれば操作を続けないことが、安全な判断の基準です。原因を特定できない場合でも、使用を止め、分かる範囲の状況を伝えて相談できます。

状況に合った相談先を選ぶ

相談先は、停電している場所や再発する条件、住宅の形態によって異なります。原因を自分で確定してから連絡する必要はありません。

分かる範囲で、落ちたブレーカー、使用していた家電、異臭や異音の有無、行った操作を伝えましょう。

分電盤や屋内配線の異常は電気工事店へ相談する

漏電ブレーカーを復旧できない、特定の回路を入れると落ちる、分電盤から異音がするなど、分電盤や屋内配線に関係する異常は電気工事店へ相談します。

ブレーカーやコンセントを分解せず、異常が疑われる回路を切った状態で点検を依頼してください。

特定の家電で再発する場合はメーカーや販売店へ相談する

特定の家電を使ったときだけブレーカーが落ちる場合は、その家電の使用を中止し、メーカー、販売店、修理窓口へ相談します。

家電の内部異常は外から確認できないことがあります。別のコンセントで繰り返し試したり、自己判断で分解・修理したりせず、製品に合った点検を受けましょう。

賃貸住宅の設備は管理会社や大家へ連絡する

賃貸住宅では、分電盤や屋内配線が建物の設備に当たることがあります。自分で修理業者を手配する前に、管理会社や大家へ状況を伝え、指定された連絡先や対応方法を確認しましょう。

自分で購入した家電だけが原因と考えられる場合は、家電のメーカーや販売店への相談も必要です。

宅内操作で復旧しない停電は送配電事業者へ確認する

どのブレーカーも落ちていない、近隣や共用部分も停電している、分電盤を確認しても復旧しないといった場合は、地域の停電情報を確認し、一般送配電事業者へ問い合わせます。

ブレーカーが落ちたときは、早く電気を戻すことより、異常がないか確認することが先です。通常の使いすぎなら使用する家電を減らして復旧し、異常や再発があれば操作をやめ、状況に合う相談先へ切り替えましょう。

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