リヨセルとは!素材の特徴とメリット・デメリットを知ろう

リヨセル素材の服

リヨセルとは、どのような繊維であるか、ご存知でしょうか。指定外繊維と表示されることもある、繊維素材としては新しく登場したばかりです。みなさんが着用されている衣類にも、リヨセルが使用されているかもしれません。リヨセルとは、どのような繊維なのか、どのようなメリットとデメリットがあるのか、リヨセルの洗い方などご紹介します。

リヨセルとは

ハンガーにかけて並べられた女性の服

リヨセルの原料

ユーカリという植物をご存知ですか?最近では、ドライフラワーのように乾燥させ、インテリアとして飾るのが人気ですね。アロマオイルとしても人気の高い植物です。リヨセルとは、女性に人気のユーカリを原料とした繊維素材なのです。ユーカリの葉をイメージされる方が多いかと思いますが、リヨセルの原料として使用されるのは、ユーカリの木材です。

リヨセルの作り方

特殊な溶剤を使用し、ユーカリの木材を溶かし、出来上がるのがリヨセルの繊維です。使用される溶剤は、使用後に回収されます。そして、リサイクルすることができるため、何度でも繰り返し使用することができます。再利用することができるということは、廃液を放出することがないということです。そのため、環境に優しい溶剤として知られています。リヨセルとは、環境を汚してしまうことなく作られる繊維素材なのです。再生素材とも呼ばれています。

リヨセルの特徴

リヨセルには、まるでシルクのような光沢があり、見た目にも美しく、肌触りもやわらかい繊維素材です。繊維の断面が円形になっていることから、強度が強く、使用し続けている間もその強度が低下しにくいという特徴があります。また、吸湿性の高い繊維素材であることから、湿気を含んでしまったときの収縮が少なく、縮みにくい繊維素材です。吸湿性が高いことから、静電気が起きにくいというのも特徴のひとつです。

リヨセルとテンセルは同じ繊維素材です

リヨセルもテンセルも全く同じ繊維素材です。ユーカリの木材を溶剤で溶かし、作られています。リヨセルはオーストラリアのレンチングという会社の商標として、テンセルはイギリスのコートルズという会社の商標として使用されていました。両社が2004年に合併したことから、ブランド名としてテンセル、総称としてリヨセルを使用しています。

リヨセルのメリット・デメリット

メリット・デメリットの木製のブロックとグラフ

メリット

ドレープ性がある

リヨセルは、ドレープ性のある生地として、ドレスや衣装などの華やかな服に使用されることがあります。ドレスのスカート部分がフワッとやわらかく舞う様子は、とても華やかで女性の美しさをより引き立たせてくれます。

吸湿性と速乾性に優れている

リヨセルは、吸収性と速乾性に優れた素材であることから、ユニフォームや寝具にも多く使用されています。スポーツをしている時や寝ている間には、たくさんの汗をかいてしまいます。リヨセルの素材が湿気を吸収し、乾きやすく、不快感も少なくなります。

美しく強度が高い

リヨセルは、ハリ・コシ・弾力・反発に優れた素材です。そのため、強度が高く、普段使いの素材としても向いています。また、適度な光沢感がとても美しく、優しい印象を受けます。素材の良さだけではなく、見や目の美しさにもこだわりたい、という方におすすめです。

デメリット

摩擦に弱い

リヨセルは、擦れてしまうことにとても弱い素材です。摩擦によって毛羽立ちが目立つようになってしまいます。また、毛羽立ちが白化しやすく、見た目にも悪くなってしまうのです。衣類であれば、白化してしまった部分だけが白っぽく目立ってしまったり、衣類そのものが白っぽく変化してしまうこともあります。

濡れることに適していない

リヨセルは、摩擦に弱い素材ですが、濡れてしまっている時の摩擦には、さらに弱くなってしまいます。つまり、水洗いすることにあまり適していないということです。水洗いすることのできる素材ではあるのですが、摩擦に弱いため、擦れてしまわないように注意しながら洗わなければなりません。また、濡れてしまうことで繊維素材が縮んでしまったり、硬くなってしまうこともあります。リヨセルを使った、フワッとやわらかく舞う様子が美しいドレスも、硬くなると華やかさを失ってしまうかもしれません。

リヨセルの上手な洗い方

白い衣類を広げる女性

裏返し、丁寧にたたみましょう

デメリットでもお話したように、リヨセルは擦れてしまうことにとても弱い素材です。洗っている間に擦れてしまい、毛羽立ってしまうことがあります。リヨセルを洗う時は、裏返しにし、丁寧にたたんだ状態で洗います。裏の部分が擦れてしまうことはあるかもしれませんが、表の部分を摩擦から守りながら洗うことができます。

30℃以下のぬるま湯で洗いましょう

水でも良いのですが、ニオイや汚れが気になるときは、30℃くらいのぬるま湯で洗うことで、すっきり洗うことができます。洗面器やバケツに水またはぬるま湯を用意し、洗剤を溶かし入れましょう。普段お使いの洗濯洗剤でも構いませんが、より素材を優しく洗うことができる、おしゃれ着洗い用の洗濯洗剤がおすすめです。

押し洗いをしましょう

リヨセルが擦れて毛羽立ってしまわないよう、素材を傷つけてしまわないよう、押し洗いをしましょう。上から手のひらで優しく押すようにします。もみ洗いや擦り洗いはしない方が良いです。たとえば、食べ物や飲み物をこぼしてしまうなどし、シミができてしまった部分があるとしましょう。そのような場合にも、押し洗いを繰り返すことで洗うようにします。どうしても落とすことができない場合には、優しく丁寧にもみ洗いや擦り洗いを試してみても良いと思います。

押し洗いで濯ぎましょう

すすぎ洗いをするときも、上から手のひらで優しく押すように洗いましょう。水または30℃以下のぬるま湯を使用し、2回から3回程度、すすぎ洗いを繰り返しましょう。

柔軟剤を使用しましょう

リヨセルのドレープ性ややわらかさを維持するため、柔軟剤を使用して仕上げましょう。柔軟剤の香りが苦手だという場合には、柔軟剤を配合したおしゃれ着洗いを使用しても良いと思います。

たたんだまま脱水をしましょう

洗う前に、裏返しの状態で丁寧にたたみました。脱水もそのままの状態で行いましょう。洗う時と同じように、上から手のひらで優しく押すように水を切ります。擦れてしまわないように注意し、優しく揉み出しても構いません。その後、バスタオルやタオルの間にリヨセルを入れ、タオルで水を吸うようにし、上から手のひらで優しく押します。また、洗濯機の脱水機能を使用して脱水を行いたい場合には、洗濯ネットに入れ、30秒ほど脱水します。

風通しの良い日陰で乾かしましょう

吊り干しや平干しなど、衣類によって干し方を変えましょう。スカートであれば吊り干しにし、ニットや型崩れしやすいものは平干しにします。風通しの良い日陰で乾かします。よく晴れたお天気の良い日がおすすめです。陰干しとはいえ、日差しのないお天気の悪い日に干してしまうと、なかなか乾かず、リヨセルの繊維素材を傷めてしまうかもしれません。

乾燥機の使用はおすすめできません

乾燥機は、高温の風や熱を使って乾燥させるため、リヨセルの乾燥には向いていません。繊維素材は大きく傷んでしまうでしょうし、縮んでしまい、二度と使用することができない状態になってしまうかもしれません。より早く乾燥させたい場合には、扇風機やサーキュレーターの風に当てるなどし、繊維素材を傷めてしまわないように乾燥させるようにしましょう。ドライヤーの風や熱もあまりおすすめしません。

スチームアイロンで仕上げることができます

洗った後、シワが気になる場合には、スチームアイロンを使って仕上げることができます。熱に弱い素材なのに!?と思われるかもしれませんが、アイロン仕上げが可能な素材です。しかし、必ず「当て布をする」ことを忘れてはなりません。リヨセルに当て布をし、140℃くらいの中温で仕上げます。

リヨセルが使用されている衣類

白が基調のクローゼット

  • ドレス
  • ワンピース
  • スカート
  • ストール
  • ニット
  • シャツ

吸湿性に優れていることから、春や夏の衣類に多く使われている素材です。夏にニットを着ることは暑いイメージがありますよね。リヨセルを使ったサマーニットは、肌触りがサラッとしていて涼しく着ることができます。汗をかいても肌に張り付いたり、まとわり付いたりすることがありません。

リヨセルは指定外繊維だった!

リヨセルは、国の定める繊維製品品質表示規程に記載のない種類の繊維であったため「指定外繊維(リヨセル)」と表示されていました。指定外繊維とは、家庭用品品質表示法により指定されていない用語である、という意味があります。現在では、改正(2017年4月1日施行)により「再生繊維(リヨセル)」と表示されています。

参考:https://nissenken.or.jp/news/pdf/20170203.pdf

まとめ

白いブラウス

比較的新しい繊維素材であることから、あまり馴染みのないリヨセルですが、みなさんがお持ちの衣類にも、実はリヨセルが使用されているかもしれません。衣類に付いているタグをご覧ください。「再生繊維(リヨセル)」や「再生繊維(テンセル)」と表示されているかもしれません。

リヨセル素材の服

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