火事の主な原因は?「放火」「タバコ」など日常に潜む危険を再確認

火事になる原因を、消防庁のデータをもとに紹介していきます。また、火事を防ぐためにわたしたちができることをポイント別にまとめています。ぜひ参考にして、防火対策に取り組んでください。

他人事ではない!火事の原因を知るところから始めよう

非常灯

火事は、いつどこで起きてもおかしくはない身近な事故です。当事者になることは稀かもしれませんが、わたしたちが火を使って生活している以上、火事は交通事故と同じくらい「明日は我が身」になりうるものです。

わたしたちにできることは、少しでも火事の原因を遠ざけて暮らすこと。そこで今回は、火事の主な原因について紹介していきたいと思います。この記事を通じて、みなさんの家内安全に貢献できることを願っています。

以下では、さっそく、火事になる原因についてまとめていきましょう。消防庁が定期的に発行している「消防白書」などが発表している「失火」(過失による火事)の統計データをもとにしています。ここで取り扱うデータは、2019年現在において最新の平成30年度版の消防白書です。

「タバコ」が火事の原因として最も多い

タバコ

出火原因の6割がタバコ

年間3712件で最多の出火原因は「たばこ」です。そのなかでも、タバコの不始末で生じる火災の割合は6割弱(62.5%)。火を消し損ねたまま放置、寝たばこなど、原因はさまざまにあると思いますが、喫煙者はくれぐれも気を付けたいところです。

家の中でタバコを嗜む以上は、火事のリスクから逃れられません。もちろん、火種のついたタバコだけが出火原因ではありません。マッチやライターも当然火の元になります。子供の手の届くところにあると非常に危険です。管理は徹底しましょう。

タバコの火事を対策する方法

水の入った灰皿を使う

「タバコの不始末」の中でも特に多いと想定されるのは、火種です。火が消え切ってないのに灰皿に放置すると、当然それが火元になります。穴に入れると瞬時に消える「火消し君」なんて商品もありますが、それだけでは決して安心できません。

火が消えたと思ったらまだくすぶっていることも往々にしてあります。もっとも確実なのは、やはり水の入った灰皿で火を消すことです。これに勝る方法はないと言えるでしょう。

自宅の喫煙場所を絞る

家のそこら中で自由に喫煙するのはあまりオススメできません。家には、延焼しやすいものがたくさん溢れています。ゴロンと寝転がりながら気ままに喫煙できるシチュエーションは避けましょう。

喫煙する場所を一か所に定めて、その周囲に余計なものがないように工夫すれば、万が一火種を落としてしまっても安全に対処できるようになります。くれぐれも、寝室でタバコを吸うようなことはしないでください。寝室での寝タバコが原因で出火するケースがよくあります。

家で喫煙しないようにする

タバコの火事を防ぐさらに進んだ方法が、「自宅での喫煙を禁止する」です。街の喫煙所や喫茶店、車の中での喫煙だけを許可して、一切自宅にタバコを持ち込まないようにすれば、タバコで火事になる心配が無くなります。

自宅で喫煙を禁止すると、他にもたくさんのメリットがあります。壁紙や天井がヤニで汚れなくなるし、ニオイも気にならなくなります。お子さんがマッチやライター火遊びする危険も実質ゼロ。いいこと尽くめです。

火事の原因2位は、なんと「放火」

アヤシイ手つき

放火の行われる時間帯は?

平成30年度版の消防白書で公表されているデータには、驚くべき事実が示されています。なんと日本における火事の原因第二位は、「放火」及び「放火の疑いによる火災」なのです。データ対象である平成29年度の放火による出火件数は、3528件。これを365日で割り算をすると、一日で約9件の放火が日本のどこかで発生している計算になります。意外に多くて驚きです。

「放火の疑い」にある件数を加えると、さらに出火件数は6000件弱にまで増加します。穏やかな話ではないですね。放火に使われた主な発火物は、マッチとライターと言われています。消防庁によると、放火が発生する時間帯は、だいたい午前0時~2時の間。近隣住民が寝静まり、付近に人影がいなくなるタイミングです。

放火の危険から家を守るためにはどうすればいい?

恐ろしい放火から身を守るための対策としてオススメなのは、「監視カメラ」です。本物の監視カメラを設置するのが理想ですが、たとえ購入が難しくても、「監視カメラ作動中」と書かれたプレートやダミーのカメラを外壁に設置するだけで十分に効果があります。放火犯は自分の顔が割れることを恐れるので、十分に効果があります。

毎日使う「コンロ」から火事につながることも

ガスコンロ

火の消し忘れが主な原因

平成30年度版の消防白書が公表する出火原因の第三位は「コンロ」です。平成29年の発生件数は3032件。コンロが出火原因になったときの約50%が「火の消し忘れ」によるものです。特に、ガスコンロ火災が非常に多いと言われています。

料理中、別の作業と並行していると、ついついガスのことを忘れてしまう危険があります。「自分はマルチタスクだから大丈夫」と過信してはなりません。どんなに普段から火の元に注意していても、なにかの拍子に失念してしまうことは誰にだってあるのです。いわゆる“ヒューマンエラー”というやつですね。「必ずミスは起こる」という気持ちでつねにコンロと向き合う必要があります。

コンロ火災を防ぐにはどうすればいい?

火を消し忘れて大惨事になるケースが多いコンロ火事。これを防ぐには、「キッチンから離れるときには必ずコンロを消す」という習慣を身につけることです。たとえ料理中で火を消したくなくても、けっして横着してはなりません。「ちょっとくらい離れても大丈夫」と思わずに、ほんのわずかな時間だけキッチンから離れるときも、絶対に火を消してください。

例えば、テレビの音量を少し上げたくて、キッチンから離れてリビングに行くとしましょう。そのとき、偶然にもインターホンが鳴ったらあなたはどうしますか? その時点で意識はすでに、インターホンに向かってしまいます。

「頼んでいた荷物がやっと届いたのかもしれない!」と意気揚々と玄関に走ってしまうかもしれません。そして、玄関を開けるとそこには仲のいいご近所さんが……。思わぬ来訪につい世間話に花を咲かせてしまいがちです。テレビの音量→テレビのリモコン→インターホン→頼んでいた荷物への期待→仲のいい近所の人の来訪→挨拶→談笑。

このように、火のついたコンロから離れた後、火の元から意識を遠ざける出来事が短時間のうちにいくつも起こっていることがわかります。こんな状況では、コンロの火を点けたままにしていることをウッカリ忘れてしまうことも十分にあり得ます。だからこそ、キッチンを離れるときは、たとえわずかな時間であっても、必ずコンロの火を消す習慣を身につけることが必要なのです。

「ストーブ」「配線」など家電製品も原因の一つ

石油ストーブ

ストーブ火災と配線ショートの火災

タバコ・放火・コンロに比べたらずっと発生件数は下がりますが、ポピュラーな火災原因のなかに「ストーブ火災」や「配線火災」が含まれています。毎年ニュースで報道されるのでみなさんも記憶にあると思いますが、「ストーブの近くにあった衣類が燃えて火事になった」なんていう火事が冬の季節に必ず発生しています。また、「配線がショートして火事になった」なんて事例も決して少なくはありません。

ストーブや配線による火事を防ぐにはどうすればいい?

ストーブに関して言えば、「ストーブの近くに燃えやすいものを置かない」ことを徹底する必要があります。ストーブ周りには一切モノを置かないように心がけましょう。

配線による火事を防ぐためには、配線をスッキリさせることが肝心です。タコ足配線はもってのほかです。できるだけ配線同士が接触しないようにしましょう。

火事の原因を減らす対策は他にある?

ガスの元栓

出かけるときはガスの元栓を閉める

古典的ですが、火事から我が家を守るには「ガスの元栓」を閉めるのが効果的です。旅行などの遠出をする場合はとくに意識したほうがいいでしょう。

1階を寝室にする

万が一火事に遭ってしまった際のことを想定して、寝室を2階ではなく1階にすることをオススメします。火事の際にすぐ外に脱出できるからです。

「火が出る=消火器」の意識を徹底する

みなさんは消火器の位置をきちんと把握していますか? ボヤ程度の段階だったら、消火器を使えば小規模の被害に抑えることができます。持ち家の方はもちろんのこと、マンションや賃貸住まいの方も、どこに消火器が設置されているのか確認しておきましょう。

さいごに

消火器

今回は、消防庁が公開しているデータを参考にしながら、火事の主な原因と対策についてまとめました。少しでもこの記事がみなさんのお役に立てれば幸いです。

消防車

CATEGORY記事カテゴリ

すべてみる