目次
電球の選び方
お店に電球を買いに行く前に、これだけは必ず確認しておきたいのが、「口金」「形状」「光の量」です。この3つは最低でも把握しておかなければ、電球を選ぶことができません。
この3つをしっかり把握しておけば、ご自身でも簡単に選ぶことができます。また、お店のスタッフさんに伝えて相談すれば、お持ちの照明器具やお部屋に合った電球のおすすめを選んでもらうこともできます。
口金のサイズで選ぶ
電球の根本には、金属になっている部分があります。その部分を「口金(くちがね)」と呼びます。照明器具にあるソケットという部分に口金をねじ込むことで、電球を取り付けることができます。
口金には電球に電気を送るという役割があります。ソケットの内部に電極があり奥までしっかりねじ込むことで接するようになっています。ねじ込むように取り付けるため、電球を逆さまにしても落ちて外れることがありません。
口金のサイズには、下記のような種類があります。
- 口金E26
- 口金E17
- 口金E14
- 口金E12
- 口金E11
日本の照明器具で使用されるほとんどは、口金E26・E17・E11です。海外の照明器具を購入する場合、26・17・11以外の口金である電球が必要になることがあるのですが、一般的なお店では取り扱われていないことがあります。
私は、コンビニやホームセンターなど身近なお店では見たことがありません。家電量販店にも取り扱いがない場合には、通販を利用すると良いと思います。
お使いの照明器具に取り付ける電球の口金のサイズを知りたい場合には、切れてしまった電球に刻印されている表示を確認してみてください。口金のサイズが表示されているはずです。わからない場合は切れた電球を持って、お店のスタッフさんにお尋ねください。
ご自分でサイズを測りたい場合には、口金の直径を測ってください。たとえば、口金E26というサイズは、口金の直径が26mmであることをあらわしています。切れた電球の口金の直径を測れば、どのサイズの口金の電球を購入すれば良いのかがわかります。
電球の形状で選ぶ
電球の形状には、主に下記のようなものがあります。
- 一般電球形
- レフランプ形
- ボール球形
- ビームランプ形
- 小型電球形
- シャンデリア電球形
光の量で選ぶ
電球の明るさは、「ルーメン(lm)」という単位であらわされます。電球の明るさの基準がわからなければ、お部屋に合った明るさの電球を選ぶことができません。
これまでは、白熱電球の明るさを判断するとき、「40Wの電球よりも60Wの電球の方が明るい」といった判断をしてきました。しかし、LED電球の明るさを判断するとき、W(ワット)では、明るさの判断ができなくなっています。
Wとは、消費電力のことであり、時間単位の消費エネルギーをあらわしているからです。明るさを知りたいのであれば、まずは、電球のパッケージを確認します。「485lm(40W相当)」や「810lm(60W相当)」などと表示されています。Wも表示されていますが、lmで判断することがほとんどです。
電球によって、どのような違いがあるのか、比較してみましょう。
- 白熱電球:810lm(60W)
- LED電球60形:540lm(8.8W)
- LED直管蛍光灯:2,000lm(15W)
- ハロゲンランプ:800lm(60W)
- 一般蛍光灯:3,000lm(40W)
- hf蛍光灯:3,520lm(32W)
電球の種類
クリアタイプの一般電球、または、ボール球
キラキラとした輝く光が特徴です。リビングやキッチンなどの、明るさが必要なお部屋での使用がおすすめです。
ホワイトタイプの一般電球、または、ボール球
キラキラ感が抑えられ、優しい雰囲気のやわらかい光が特徴です。明るさは欲しいけれど、優しい光が必要な、寝室や書斎での使用におすすめです。
レフランプ
スポットライトやダウンライトの電球としてよく使われています。光を一カ所に栗強く集密させることができる、という特徴を持っています。
クリプトン球
ブラケット照明やダウンライトの電球としてよく使われています。クリプトン球の中でも代表格なのが、ミニクリプトン球です。現在は、代替することができる、LED電球が開発されていません。発熱球の中では、平均寿命が2000時間を超えるものとして、超寿命であることがわかります。リビングのダウンライトや廊下のブラケット照明などにおすすめです。
ナツメ球
常夜灯や残置灯の電球としてよく使われています。小型の電球で、平均寿命が5000時間ほどの、超寿命な電球です。しかし、寿命は電球によってバラつきがある、という特徴があります。ベッド横に置きたい調光等におすすめです。
ハロゲン球
車のライトに使われている電球です。お店の照明の電球としてもよく使われています。通常の白熱灯よりも、より明るいことと、超寿命であることが特徴です。最後まで、一定の明るさを保つことができます。
シャンデリア球
装飾用の電球の代表格であり、電球の形が炎をイメージしたデザインになっています。シャンデリアだけではなく、小型のスタンドライトやペンダントライト、ウォールブラケットなどにもよく使われています。
クリアタイプとホワイトタイプがあります。キラキラとした輝く光が良い場合にはクリアタイプを、優しい雰囲気のやわらかい光が良い場合にはホワイトタイプを選ぶと良いです。
LED電球
みなさんが選びたいと思われている電球ナンバーワンは、やはりLED電球なのではないでしょうか。発光ダイオードを利用した電球で、照明器具のスイッチを入れてすぐに点灯させることができる、という特徴があります。
消費電力が少ないことはもちろん、超寿命なので、経済的にも優しい電球です。また、CO2の排出量が少ないことから、環境にも優しい電球として知られています。リビングや寝室にはもちろん、玄関・トイレ・階段・廊下などの、点けたり消したりを頻繁に行う照明器具におすすめです。
LEDランプを購入する時の注意点
器具に「Sマーク」が付いているか確認しましょう!
照明器具の枠や反射板を確認すると、Sマークが付いていることがあります。Sマークが付いている照明器具である場合には、「断熱材施工器具対応タイプ」のLEDランプを使用します。電球のパッケージに表示されていますので、購入する際に必ず確認しましょう。
ランプの大きさと重さを確認しましょう!
ランプのサイズによって、取り付けることができない照明器具があります。電球を購入する前に、照明器具の総重量を確認しておきましょう。
電球形のLEDランプは、白熱ボール電球や白熱電球よりも重いです。そのため、シャンデリアなどの多灯用照明器具にLEDランプを使用したい場合、照明器具の総重量よりもLEDランプの重さの方が大きくなってしまう可能性があります。
ダウンライトのランプの取り付け位置に注意しましょう!
ダウンライトのソケット部分を確認してみてください。斜めや横向きになっていることがあります。その場合、適正な光の明るさや光の広がりを得ることができなくなってしまうことがあります。
ソケット部分が下に真っすぐ取り付けられている場合は、とても明るく光も広がります。ソケット部分が斜めや横向きに取り付けられている場合は、光の広がりが少なくやや暗い印象になります。
調光器具や密閉形器具は、対応タイプを確認しましょう!
調光器具とは、明るさを調節しながら使用することができる照明器具です。手でポンと触れるだけで、明るさを段階的に調整することができる照明器具がありますよね。
リモコンで調整することができるものもあります。そういったタイプの照明器具には、「調光器対応タイプのLEDランプ」を使用します。パッケージに、調光器対応と表示されています。
照明器具にカバーがあり、外側からランプを見ることができない照明器具のことを密閉形器具と言います。浴室にある照明器具はカバーで覆ってありますよね。そういったタイプの照明器具には、「密閉形器具対応タイプのLEDランプ」を使用します。パッケージに密閉形器具対応と表示されています。
屋外使用する照明器具には、LEDランプは対応していません!
アプローチライトやガーデンライトなどの屋外で使用する照明器具には、LEDランプを使用することができません。一部の照明器具によっては、LEDランプの使用が可能なものもあるようですが、基本的には対応不可です。
もし、屋外で使用する照明器具にLEDランプを使用したい場合には、対応可能なものがあるかどうか必ず確認してから購入するようにしましょう。
ワット(W)とは
白熱電球や蛍光灯は、消費電力をワット(W)で表示し、LED電球は、ワット相当として、ルーメン(lm)で表示されています。つまり、ワットとは、その電球の明るさを知るための目安であり、電球選びの大きなポイントになります。
たとえば、40ワットの電球は、消費電力が低く、電気代が安いのが特徴で、明るさはやや暗めです。寝室などの照明器具の電球としておすすめです。そして、100ワットの電球は、消費電力が高く、電気代が高いのが特徴で、明るさはとても明るいです。リビングやキッチンなどの照明器具の電球としておすすめです。
ワットを確認する方法
切れてしまった電球にワット数が刻印されています。「60W」や「54W」や「100W」などと刻印されていますので、同じ電球を購入すれば失敗はありません。
ワット数が違う電球と取り換えることもできます
切れてしまった電球が100Wだったとしましょう。“もう少し明るさを抑えたいし、電気代も安くしたいな”というときは、60Wや54Wなどのワット数の違う電球に変えても問題はありません。しかし、ひとつだけ注意して欲しいことがあります。
ワット数の大きな電球から、ワット数の小さな電球に変えることには問題ないのですが、その逆は十分な注意が必要です。照明器具の表示を確認してみると「60W以下の電球を使用してください」などと書かれていることがあります。その場合、54Wの電球に変えることは可能ですが、100Wの電球を使用することはできません。
LED電球の「W相当」とは
はじめにお話したように、白熱電球や蛍光灯は消費電力ワットで表示し、LED電球はルーメン(lm)で表示されています。つまり、LED電球に書かれている60W相当とは、60Wと同等の明るさを得ることができるという意味です。
しかし、60Wの白熱電球や蛍光灯と比べると、LED電球の方が消費電力は少ないので、消費電力は同等ではありません。少ない消費電力で60W同等の明るさを得ることができるという点で、選ばれる電球として人気なのです。
部屋別のおすすめ電球
- リビング:LED電球、クリアタイプの電球
- キッチン:LED電球、クリアタイプの電球・寝室
- 子供部屋:LED電球、クリアタイプの電球
- 寝室:LED電球(調光器対応タイプ)、ホワイトタイプの電球
- トイレ:LED電球
- 浴室:LED電球(密閉形器具対応タイプ)
- 洗面所:LED電球
最後に
電球は、選び方を間違ってしまうと、発熱や火災の恐れがあります。照明器具に合わない電球を買ってしまうと、点灯させることができません。必ず適切な電球を選び、安全に使用してください。
どうしてもご自身では判断することができない場合には、切れてしまった電球を持って、お店のスタッフさんに相談すると良いです。確実に適切なものを選ぶことができます。