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なぜ「自分を責める」が止まらない?罪悪感の正体

ドラマや映画、そして日常生活のなかでも耳にする「罪悪感」という言葉。よく耳にする単語ですが、基本的には自分を責める感情のことを指します。
なにか起きるとすべて「自分のせいだ」と思い込んだり、自分は無関係であってもなにか理由をつけて「自分が悪いに決まっている」と過度に責めてしまったり。そんな自分を責め続けてしまう状態は、精神衛生上よくありません。
まずは、なぜ心がそのように反応してしまうのかを整理してみましょう。
実は、あなたの「心の優しさ」が反応している証拠
罪悪感を抱きやすい人は、相手の立場に立って物事を考えられる、人一倍の優しさを持っています。
無責任な人は自分を責めることはありません。つまり、自分を責めてしまう苦しさは、あなたが「周りを大切にしたい」「誠実でありたい」と真面目に願っている立派な証拠でもあります。
自分を否定するのではなく、「それだけ真面目に周りを思いやっているんだな」と、まずは自分の心根にある誠実さを認めてあげてください。
脳が「自分が悪者なら平和」と勘違いしている
トラブルが起きたとき、瞬時に「自分が悪い」と思うことで、その場の不安を解消しようとする思考のクセがあります。
自分が悪者になってしまえば、それ以上原因を追及したり、誰かと争ったりする必要がなくなるため、脳が「手っ取り早い解決策」として自責を選んでいる場合があるのです。
これは一種の防衛反応であり、あなたの人格が劣っているわけではありません。「あ、また脳がいつものパターンに入っているな」と、少し冷めた視点で自分を眺めてみることも大切です。
罪悪感を感じやすい人の5つの特徴

罪悪感を感じやすい人には、いくつか共通する性格や特徴が見られやすいものです。まずは、自分の心の動きに当てはまる部分があるかを確認してみましょう。
1. 相手の不機嫌を「自分のせい」にする
相手の顔色が優れなかったり、場の空気が重かったりするとき、「なにか失礼なことをしたかな」と不安になることはありませんか。
他人の機嫌は、その人の体調や私生活の事情など、あなたにはコントロールできない理由で変わるものがほとんどです。それなのに、相手の不快感まで自分の責任として背負い込んでしまうと、心は休まる暇がありません。
他人の評価を過剰に気にしやすい面もありますが、他人の感情の責任まで負う必要はないのです。
2. 「〜しなきゃ」という自分へのルールが厳しすぎる
「完璧に仕事をこなすべき」「常に良い人でいるべき」といった自分への厳しいルールが多いのも特徴です。
理想が高い分、少しでもできない部分があると自分を否定してしまいます。自分ができていることに関しては盲目になりがちで、小さなミスを引きずって自分の悪い部分だけで頭がいっぱいになってしまいます。
ネガティブ思考に陥ると、周囲のメンタルにも良い影響を与えません。「まあ、これくらいで十分」と自分を許す勇気も必要です。
3. 頼みごとを断るのが、悪いことに感じる
自分のことで手一杯であっても、人からの頼みごとを断ることに強い罪悪感を持ってしまいがちです。
相手の期待に応えようとして、嫌なことでも無理をして引き受けてしまい、結果として自分を追い込んでしまいます。自分の気持ちや意見にはふたをしてしまい、引っ込み思案な部分が見受けられる人もいます。
断ることは相手を嫌うことではありません。自分を守るための正当な権利であることを忘れないでください。
4. 過去の小さな失敗をいつまでも抱えてしまう
数年前のミスや、何気ない一言で誰かを困らせてしまった記憶を、まるで昨日のことのように思い出しては落ち込んでしまうことはありませんか。
罪悪感を感じやすい人は、時間が解決してくれるはずの過去の出来事を、頭の中で何度も再演してしまう傾向があります。終わったことを「反省」の域を超えて「後悔」し続けるのは、自分を罰する行為にほかなりません。
過去の自分を今の基準で裁きすぎず、当時の自分なりに精一杯だったことを認めてあげてください。
5. 自分が楽しむことに「後ろめたさ」を感じる
自分が休んだり、好きなことをして楽しんだりすることに、なぜかブレーキをかけてしまうのも特徴のひとつです。
「みんなが頑張っているのに自分だけ楽しんではいけない」「自分なんかが贅沢をしてはいけない」といった、根拠のない後ろめたさを抱いてしまいます。自分を喜ばせることに罪悪感を持つと、心身の回復が遅れ、かえって周囲へ配慮する余裕もなくなってしまいます。
休息や楽しみは、明日への活力を蓄えるための大切なプロセスであり、誰に対しても申し訳なく思う必要はないのです。
罪悪感から抜け出すための方法

自分を責め続けてしまうと、心の病気を患ってしまう可能性も否定できません。考え方をうまくシフトチェンジできる習慣を身につけましょう。
「責任の割合」を冷静に見える化する
トラブルが起きたとき、起きたことを紙に書き出して問題を見える化してみましょう。
罪悪感が強い人は無意識に自分を100%悪者にしがちですが、実際には「相手の確認不足」や「環境の問題」など、自分以外の場所になんらかの原因がある可能性を視野に入れておきましょう。
客観的に事実を眺めてみると、自分の責任はほんの一部でしかないことに気づけるはずです。
「すみません」を「ありがとう」に言い換える
罪悪感を感じやすい人は、つい「すみません」が口癖になりがちです。これを意識的に「ありがとう」に変換してみてください。
何かを手伝ってもらったときに「迷惑をかけてすみません」と言うのではなく、「助けてくれてありがとう」と伝えます。
悪いことをしたと思ったら早めに謝って気持ちを切り替えることは大切ですが、それ以外の場面では感謝の言葉を優先しましょう。発する言葉が変われば、気持ちの切り替えもスムーズになります。
自分を許すことは、周りを幸せにする第一歩

私たちはつい「自分を厳しく律し、反省し続けること」が正しい責任の取り方だと思い込んでしまいます。しかし、あなたが罪悪感に押しつぶされて暗い顔をしていることは、本当に周りの人が望んでいることでしょうか。
想像してみてください。あなたの大切な人が、小さなことでずっと自分を責めて落ち込んでいたら、あなたも悲しい気持ちになるはずです。それと同じで、あなたが自分を許し、機嫌よく過ごしていることこそが、実は周囲の人にとっても一番の安心材料になります。
罪悪感を持つのは、あなたがそれだけ誰かを思いやれる優しい人だからです。その優しさを、どうか自分自身にも同じように向けてあげてください。
自分の思考パターンを把握し、考え方をシフトチェンジする習慣を少しずつ身につけることで、心穏やかな毎日を取り戻せるはずです。









