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食べたら危険?ぶどうが腐っている時の5つのサイン

ぶどうは水分と糖分が豊富に含まれているため、一度傷み始めると一気に腐敗が進んでしまいます。食べる前に必ずチェックすべきポイントをまとめました。少しでも異変を感じたら、無理をして食べるのはやめましょう。
1.異臭や酸っぱい味がする
ぶどうは熟しきって腐りはじめると、ツーンと発酵したような臭いや風味が強くなります。本来の甘い香りではなく、酸っぱい臭いやワインのようなアルコール臭がする場合は、微生物による腐敗が進んでいる証拠です。
このような状態では美味しく味わうこともできないため、健康を考えて食べるのは控えてください。
2.白いフワフワしたカビが生えている
ぶどうの表面や茎に白いフワフワしたクモの巣のようなものがあれば、それはカビなので食べることはできません。
カビは目に見えない範囲まで菌糸が広がっている可能性があるため、一部に付いているだけでも一房まるごと破棄するのが無難です。
カビ毒の中には熱に強いものもあるため、洗ったり加熱したりしても完全に取り除くのは難しいと考えましょう。
3.ぶよぶよして汁が出てくる
実がぶよぶよと柔らかくなっていたり、茶色く変色したりしているものは腐敗のサインです。
パックの底に濁った汁が溜まっていたり、実から糸を引くような粘り気のある液が出ていたりする場合も細菌が繁殖しています。
新鮮なぶどうは皮にハリがあるため、触ってみて明らかに柔らかすぎるものは食べるのをやめておきましょう。
4.実の内部が茶色く変色している
外側の皮に異常がなくても、口に含んだ際に実の中心部が茶色く変色していることがあります。
これは「内部褐変(かっぺん)」と呼ばれ、過熟や保存環境の悪化によって果肉の細胞が壊れ、酸化が進んだ状態です。
茶色い部分が苦かったり、不快な風味が混じったりする場合は、腐敗への移行段階であるため食べるのは控えてください。
5.軸の根元に「ネバつき」がある
実と枝をつないでいる軸(ヘタ)の根元に、糸を引くようなネバつきがある場合は細菌が繁殖しています。
実の糖分が漏れ出して腐敗菌が繁殖した状態であることが多く、一見すると実自体は無事に見えても、すでに菌が内部に侵入している可能性が高いです。
洗っても落ちない粘り気がある場合は、食中毒を避けるためにも処分しましょう。
勘違いしやすい「食べても大丈夫」なぶどうの状態

「これって腐っているの?」と見た目で損をしてしまうケースも少なくありません。ぶどう特有の生理現象を知っておけば、無駄に捨ててしまうのを防げます。
表面の白い粉は「ブルーム」という新鮮な証拠
新鮮なぶどうの皮には、白い粉のようなものが付いていることがあります。これは「ブルーム」と呼ばれていて、カビではありませんので食べても大丈夫です。
果実に含まれる脂質から作られたろうが表面に出てきたもので、鮮度を保つ働きがあります。鮮度が良いものほど均一についているため、食べる直前まで洗い流さないのが長持ちさせるコツです。
実がポロポロ落ちるのは完熟している証拠
ぶどうの房を持ち上げたときに粒がポロポロと落ちるようであれば、腐っていなくても完熟が進んでいる証拠です。
収穫から時間が経過して茎が乾燥してくると外れやすくなります。保存には向かない状態ですが、異臭やヌメリなどの異常がなければ早めに食べるのがおすすめです。
茎が茶色いのは鮮度が落ち始めているサイン
茎やヘタが茶色く枯れたようになっているのは、水分が抜けて鮮度が落ちてきたサインです。
これ自体は腐敗ではありませんが、実の水分も徐々に失われて甘みがぼやけてしまいます。「腐る一歩手前」の状態ですので、すぐに食べるか冷蔵・冷凍保存に切り替えましょう。
ぶどうの鮮度をキープする正しい保存方法

ぶどうを長持ちさせる最大のポイントは、「水分」と「摩擦」を避けることです。基本の保存ルールを守るだけで、数日しか持たないぶどうの寿命を延ばすことができます。
冷蔵保存:ハサミを使って一粒ずつ切り分ける
ぶどうは水分に弱いため、冷蔵庫で保存する場合も洗わずに保存します。房のままではなく、キッチンバサミで枝を2~3mm残すようにカットして保存するのが長持ちさせるポイントです。
- 手でちぎらずハサミを使う
- 枝を少し残して実に穴を開けない
- 洗わずにキッチンペーパーを敷いた容器に入れる
- 冷蔵庫の野菜室で保存する
このように一粒ずつ分けることで、実の重みによる潰れも防げます。
冷凍保存:マスカットもシャーベット感覚で楽しめる
賞味期限をさらに延ばしたい場合は、冷凍保存がおすすめです。
- 枝を残してカットした後に水洗いする
- ペーパーで水分を完全に拭き取る
- 重ならないように冷凍用保存袋に入れる
- 1カ月程度を目安に食べきる
解凍しすぎると食感が柔らかくなるため、凍ったままや半解凍の状態で「天然のシャーベット」として食べるのがおすすめです。
旬の味覚を最後まで賢く楽しむために

収穫後のぶどうはあまり日持ちをしないため、腐らせないためにも正しく状態を見極めて保存することが大切です。
特に、皮に付く白い粉(ブルーム)とカビを正しく見分けることが、安全に美味しく食べきるための第一歩となります。
せっかく買った旬のぶどうを台無しにしないよう、買ってきたらすぐに「今食べる分」と「保存する分」を分ける習慣をつけましょう。
少しの手間をかけるだけで、最後の一粒まで贅沢な甘みを楽しむことができます。









