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これって大丈夫?さつまいもが腐っている7つのサイン

さつまいもは外側が丈夫そうに見えても、内側から腐敗が進むことがあります。特に端の部分や、目に見えない小さな傷から菌が入り込むことが多いため、調理前のチェックが欠かせません。
「いつもと何かが違う」と感じたとき、食べずに処分すべき明らかな腐敗のサインをご紹介します。
1. 白や黒の「ふわふわしたカビ」が生えている
表面に白い綿毛のようなものや、黒い粉状のカビが発生している場合は、迷わず破棄しましょう。
カビは表面を削れば大丈夫と思われがちですが、さつまいもは水分を含んでいるため、目に見えない菌糸が内部深くまで浸透している恐れがあります。
また、カビの胞子は隣り合っている他のさつまいもにも移りやすいため、発見した際は周囲の芋に異変がないかも合わせて確認し、無事なものは早めに使い切るのが安心です。
2. 触るとブヨブヨして柔らかい
新鮮なさつまいもは本来硬い状態ですが、指で押して簡単に凹むほど柔らかくなっているものは、内部の組織が壊れて腐敗しています。
特に、両端から柔らかくなりやすく、中身が溶けたようにブヨブヨしている場合は、細菌が繁殖している証拠です。
一部が柔らかいだけでも、内部では広範囲に腐敗が進んでいることが多いため、基本的には全体を処分しましょう。
3. 酸っぱい臭いやツンとする異臭がする
さつまいもは本来、ほのかな土の香りがする食材です。しかし、腐敗が進むと糖分が細菌によって分解され、酸っぱい臭いやツンとしたアルコール臭を放つようになります。
鼻を近づけたときに、生ゴミのような不快な臭いが少しでもする場合は、内部で菌が増殖しているサインですので、調理に使用するのはやめましょう。
4. 断面が変色して糸を引いている
外見で判断がつかないときは、半分に切ってみるのが確実です。健康なさつまいもは断面が白や薄黄色をしていますが、傷んでいると全体が茶色や黒、灰色に濁っています。
特に、切り口にぬめりがあり、納豆のように糸を引く場合は、軟腐病などの細菌に侵されている証拠です。このような状態のものは、加熱しても安全とは言えないため破棄してください。
5. 表面から「茶色い濁った汁」が出ている
皮から茶色っぽく濁った汁や、粘り気のある液体が染み出しているのは、細胞が完全に壊れて腐敗が最終段階まで進行している証拠です。
置いていた場所に汁の跡がついているような場合は、内部がドロドロに溶けている可能性が高いため、触る際も注意してそのまま処分しましょう。
6. 皮の一部がベコベコに「陥没」している
表面に輪郭のはっきりした黒い斑点があったり、一部が深く陥没していたりする場合、そこから菌が入り込んで内部が腐敗しています。
これは特定の病害によるものであることが多く、そこから強い苦味成分が全体に回っている可能性が高いため、食べられません。
7. 持ったときに異常に軽い
見た目に大きな変化がなくても、手に持ったときに重みを感じず、スカスカした感覚があるものは要注意です。
これは乾燥と劣化が同時に進み、中身に「す」が入ってスポンジ状になっている状態です。腐りきっていなくても、風味や食感は著しく落ちており、すでに栄養も損なわれています。
美味しく食べる時期を過ぎてしまったサインと言えます。
捨てないで!さつまいもが腐っていると間違いやすいケース

傷んだサインがある一方で、「腐っている」と勘違いされやすい自然な変化もあります。これらはさつまいもが持つ生命力や成分によるもので、むしろ甘みが強い証拠であることも多いのです。
捨てる前に、以下の状態に当てはまっていないか確認してみましょう。
皮に付いた「黒いベタベタ」は甘い蜜
皮の表面に黒くて硬い蜜のようなものが付着していることがありますが、これは「ヤラピン」という成分が外に漏れ出して固まったものです。
ヤラピンは胃腸の働きを助ける成分で、これが多いほど甘みが強くて新鮮な証拠でもあります。汚れや腐敗ではないので、洗ってそのまま調理して問題ありません。
切り口からにじみ出る「白い液体」
生のさつまいもを切ったときに、切り口からミルクのような白い液体が出ることがあります。これも先述したヤラピンによるもので、新鮮なさつまいもならではの現象です。
時間が経つと空気に触れて断面が黒ずむことがありますが、これはポリフェノールによる生理現象ですので、腐敗とは異なります。
芽が出ているのは毒なし
ジャガイモの芽とは違い、さつまいもの芽には毒性がありません。芽が出ているのは、さつまいもが元気に生きている証拠です。
ただし、そのままにしておくと芽に栄養や水分を吸い取られてしまい、実がスカスカになって味が落ちてしまいます。見つけたら早めに芽を根元から摘み取り、早めに使い切るようにしましょう。
加熱後に「緑色」や「黒ずみ」が出る
蒸したり焼いたりした後に、端の方が緑色っぽくなったり、全体が黒ずんだりすることがあります。
これはさつまいもに含まれる成分が、調理器具の鉄分や天ぷら粉の成分(アルカリ性)と反応して起こるもので、毒ではありません。
見た目は少し悪くなりますが、品質や安全性には問題なく、美味しく食べることができます。
皮の「オレンジ色」や「紫色」は品種の個性
安納芋などの品種では皮から中のオレンジ色が透けて見えたり、紫芋では皮がどす黒く見えたりすることがあります。
これらを「変色して腐っている」と勘違いして捨ててしまうのはもったいないことです。品種特有のカロテンやアントシアニンによる色ですので、その芋の個性として楽しみましょう。
表面の「小さな穴」は虫食い跡
収穫時や保存中についた虫食いの小さな穴は、そこから腐敗が始まっていなければ大丈夫です。
穴の周りを少し深めに削り取ってみて、中の実が白く硬いままであれば、問題なく食べられます。さつまいもが甘くて美味しいからこそ虫が寄ってきた、と考えて適切に処理しましょう。
見た目は普通でも「苦いさつまいも」は食べちゃダメ!

見た目には明らかなカビや腐敗が見られなくても、食べた瞬間に違和感を感じる場合があります。
実は、味の変化こそが目に見えない細菌や毒素の存在を知らせる最終的な警告です。調理後であっても、以下のような場合は食べるのを中止してください。
口の中に残る「異常な苦味」
一口食べてみて、舌がしびれるような強い苦味やえぐみを感じたら、すぐに吐き出して処分してください。
さつまいもは、傷口から菌が入ったり強いストレスを受けたりすると、身を守るために「イポメアマロン」という毒素を生成することがあります。
これは加熱しても消えず、摂取すると腹痛などの食中毒を引き起こす恐れがあるため大変危険です。
低温障害による黒い斑点
さつまいもは寒さに弱いため、10℃以下の環境で保存すると細胞がダメージを受ける「低温障害」を起こします。断面に現れる数ミリ程度の黒い斑点はその初期サインです。
少しであれば厚めに切り落として食べることができますが、全体が茶色く濁っていたり、中心部まで筋状に変色が進んでいたりする場合は、すでに実全体が劣化しています。
この状態は加熱しても甘みがなく、苦味が出ることが多いため、食べるのは避けましょう。
加熱しても「ゴリゴリ」と硬い
しっかり加熱したはずなのに、一部がゴリゴリと硬いままだったり、甘みが全くなかったりすることがあります。
これも低温障害が深刻化した状態の一つで、組織そのものが変質してしまっています。腐敗臭がなくても、美味しく食べられる状態ではありませんので、無理に食べ続けるのはおすすめしません。
さつまいもを長持ちさせる保存方法

せっかく買ったさつまいもを腐らせないためには、保存環境を整えることが一番の近道です。さつまいもが好む「温度」と「湿度」を意識するだけで、保存期間はぐんと延びます。
今日から試せる、正しい保存のルールをまとめました。
- 土付きのまま洗わずに保管する
- 1本ずつ新聞紙で包んで乾燥を防ぐ
- 13℃から15℃の直射日光の当たらない場所に置く
- 野菜室に入れる場合は厚手の新聞紙で包む
- 冷凍する場合は焼き芋など加熱後に行う
さつまいもは10℃以下で低温障害を起こし、18℃以上で発芽が始まります。冷蔵庫の野菜室は意外と冷えすぎるため、基本的には風通しの良い常温での保存が理想的です。
なお、生のまま冷凍すると解凍時に水分が抜けて食感がスカスカになるため、加熱してから小分けにするのが美味しさを保つ秘訣です。
異変を見極めて、さつまいもを最後まで美味しく

さつまいもは、その力強い見た目とは裏腹に、意外と繊細な表情を見せてくれる野菜です。
一部が傷んでいるだけなら、その部分を5cmほど大きめに切り落とすことで、残りの美味しい部分を救えることもあります。しかし、迷ったときに一番頼りになるのは自分自身の五感です。
少しでも「臭いが変」「食べたら苦い」と感じたら、それは食材からの大切な警告。もったいないという気持ちも大切ですが、異変に気づける自分の感覚を信じて、潔く見切ることも「丁寧な暮らし」の一部と言えるのではないでしょうか。









