目次
ハワイは「気軽さ」と「ルールの違い」が同居している

海も街も開放的で、つい日本の延長で動きたくなるのがハワイです。
ただ、公共の場のルールや自然の扱いは、日本より線引きがはっきりしている場面があります。知らないまま動くと、楽しい旅行が「その場でストップ」になりかねません。
迷ったときは、まずこの3つを思い出すと安心です。
- 公共の場:飲酒・横断のルールは厳しめ
- 自然:砂・サンゴ・野生動物は「触らない・持ち帰らない」
- 現地対応:看板とロープを最優先
意外とやりがち…ハワイでやってはいけないNG行為10選

ハワイでは「公共の場」と「自然」に関わる行動が、特に誤解されやすいポイントです。覚えるより、境界線を知っておくと迷いにくくなります。
旅先でありがちな場面を思い浮かべながら読んでみてください。
1. 公共の場所でお酒を飲む
ビーチでのんびりしながら、つい缶ビールを開けたくなります。
けれどハワイでは、ビーチや公園、路上などの公共の場所での飲酒はトラブルになりやすく、取り締まりの対象にもなります。
公共の場での飲酒が厳しめなのは、酔客トラブルや事故を減らす狙いがあるからです。周囲から目立ちやすい行動でもあり、「少しだけ」がそのまま損につながることがあります。
飲むなら、店内や宿泊先のルールが許す場所に寄せるのが安心です。
2. 開封したお酒を外で持ち歩く
飲み残しの缶を手に持ったまま移動する。日本だとよくある光景ですが、ハワイでは危険です。
特にホノルルでは、街路・歩道・公園などでメーカーの封がされた状態以外の酒類を所持することが禁じられる形になっています。
つまり「飲んでいない」つもりでも、開封済みを持っているだけで問題になり得ます。
このルールのポイントは、袋に入れるかどうかではなく「開封済みかどうか」です。移動が必要なら、飲み切るか、未開封のまま持つ形に寄せた方が揉めにくくなります。
3. 横断歩道以外を渡る(ジェイウォーク)
「向こう側の店まで近いのに、横断歩道が遠い」。そういう場面ほど、ジェイウォークが起きがちです。ハワイでは横断ルールが重視され、違反として扱われることがあります。
観光地は車も歩行者も多く、歩行者が勝手に渡ると事故のリスクが上がります。さらに、周囲の流れを乱してクラクションやトラブルに発展しやすいのも理由のひとつです。
「少しの近道」を選ばない方が、結局スムーズに動けます。
4. 横断中にスマホの画面を見る(ホノルル)
地図アプリを見ながら横断する。写真を撮りながら渡る。これも旅行中にやりがちですが、ホノルルでは道路横断中にスマホなどの電子機器の画面を見る行為が条例違反になります。
背景にあるのは、横断中の注意散漫による事故を減らす目的です。旅行中は情報が多くてスマホに頼りたくなりますが、横断するときだけは「立ち止まって確認→渡るときは前を見る」に切り替えるのが最も安全です。
5. ビーチの砂やサンゴを持ち帰る
きれいな砂やサンゴのかけらを見ると、記念に少しだけ持ち帰りたくなるかもしれません。
ですがハワイでは、海岸から砂や死んだサンゴ、サンゴのがれきなどを採取して持ち帰ることが州法で禁止されています。
このルールがあるのは、砂やサンゴが海岸の環境を支える一部だからです。少量でも持ち帰りが続けば、海岸の状態が少しずつ変わっていきます。
「死んでいるから大丈夫」と考えやすい点も誤解されがちですが、死んだサンゴでも対象になるところがポイントです。
6. ウミガメに触る・近づきすぎる
ハワイでは、運が良いとビーチでウミガメ(ホヌ)が休んでいるのを見かけることがあります。
近くで見たい気持ちは分かりますが、近づきすぎたり触ったりすると、ウミガメに強いストレスがかかります。見学の目安として最低10フィート(約3m)距離を取ることが推奨されています。
人が寄りすぎると、ウミガメが落ち着いて休めず、海に戻ってしまうことがあります。ロープやコーンで距離が確保されている場面もありますが、あれは「見ていい」の合図ではなく「ここより先は近づかないで」の目印です。
7. ハワイアンモンクシールに近づく
ビーチにアザラシのような動物が寝ていたら、ハワイアンモンクシールの可能性があります。
モンクシールは保護が特に重視されていて、近づきすぎると休息や子育てを邪魔してしまいます。見学の目安は少なくとも50フィート(約15m)、母子の場合は150フィート(約45m)が推奨されています。
距離が近いほど、動物が警戒して行動が変わりやすくなります。驚かせたり、進路をふさいだりする行為は、本人に悪気がなくても問題になり得ます。写真はズームで撮るくらいが安心です。
8. 野生動物にエサをあげる
鳥が寄ってきたり、海辺で動物を見かけたりすると、つい食べ物を分けたくなることがあります。
けれど餌やりは、動物の行動を変えてしまいやすい行為です。人の食べ物を覚えると、群れで集まって荒れたり、衛生面の問題が出たり、観光客とのトラブルが起きやすくなります。
ハワイの自然保護当局も、野生動物に食べ物を与えないよう注意喚起しています。禁止の看板が出ている場所や、施設の敷地内ではルール違反として扱われることもあるため、近づけるより「見守る」が無難です。
9. 子どもを車内に残してその場を離れる
買い物の会計だけ、飲み物を買うだけ。そう思って車を離れるのは危険です。
ハワイでは、子どもを車内に残したまま離れる行為が法律で問題になり得ます。州法では、一定の条件のもとで9歳未満の子どもを車内に残して5分以上離れることなどが禁じられています。
車内は短時間でも状況が変わりやすく、体調面のリスクもあります。周囲から危険だと見なされやすく、通報につながることもあります。
レンタカー移動が多い旅行ほど、最初から「子どもは必ず一緒に動く」で考える方が安心です。
10. ホテルのベランダ(ラナイ)に洗濯物を干す
水着やタオルをラナイに干して乾かしたくなる場面があります。
ただしこれは法律というより、ホテルやコンドミニアムのハウスルールで禁止されやすい行動です。景観や安全面の理由から、ラナイに衣類を干すことを禁じ、違反時の注意やペナルティを定めている施設もあります。
海辺は風が強く、洗濯物が飛ばされると周囲の迷惑になりやすい点も理由のひとつです。干すなら室内干しや乾燥機、ランドリーの利用に寄せた方が揉めにくくなります。
ハワイは「やってはいけない」を押さえると安心して楽しめる

ハワイで気をつけたいのは、細かい知識を増やすことより「日本と同じ感覚で動くと引っかかりやすい場面」を先に知っておくことです。
公共の場所での飲酒や横断は、軽い気持ちでも注意されやすい一方、砂やサンゴ、野生動物は“少しだけ”が通用しにくい分野です。
ってはいけない行動を押さえておくと、現地では余計な心配が減り、海や街の時間を落ち着いて楽しめます。ルールは縛りではなく、旅の満足度を守るための下準備です。









