飛行機事故が起こる確率ってどれくらい?宝くじより低確率という話は本当?

飛行機に乗るとき、「もし事故に遭ったら」と不安になる人は少なくありません。空の上では逃げ場がないように感じ、ニュースで大きく報じられることも多いためです。ただし、統計で確率を見てみると、飛行機事故に遭う可能性は想像よりずっと低い水準にあります。宝くじの当選確率や交通事故と比べながら、飛行機事故の確率を整理します。

遭うと恐ろしい飛行機事故…でも確率は意外と低い

飛行機事故という言葉には、どうしても強い不安がつきまといます。ひとたび起きると大きく報道され、多くの人の記憶に残るため、「頻繁に起きているのでは」と感じてしまいがちです。

しかし、実際の発生頻度を数字で見てみると、その印象とはかなり違うことが分かります。

飛行機事故が起こる確率はどれくらい?宝くじの当選確率と比較

確率の話は、数字だけを見ても実感が湧きにくいものです。そこで、ここでは飛行機事故の確率を、よく知られている宝くじの当選確率と並べて整理します。

混乱を避けるために、「事故全体」と「命に関わる重大な事故」を分けて見ていきます。

飛行機事故が起きる頻度の目安

航空分野では、事故の発生頻度を「100万便あたり何件」という形で示すことが一般的です。近年の世界全体の統計では、100万便あたりの事故はおよそ1件前後とされる年が見られます。

ここでいう「事故」には、墜落のような重大なケースだけでなく、地上での接触や軽微なトラブルも含まれる場合があります。そのため、この数字は「飛行機に関する出来事が統計に載る頻度」の目安として捉えるのが適切です。

命に関わる重大な事故に遭う確率

多くの人が気になるのは、搭乗した人にとってのリスクでしょう。

近年の世界データをもとにした推計では、旅客機の搭乗者が命に関わる重大な事故に遭遇する確率は、約1,370万回に1回程度とされています。

これは特定の期間・地域を平均した目安であり、将来も必ず同じ数値になるとは限りません。ただ、「数千万分の1」という非常に小さな桁であることは、数字から読み取れます。

宝くじで1等を当てる確率

宝くじは「なかなか当たらないもの」の代表例です。年末ジャンボ宝くじの1等を例にすると、当選確率はおよそ2,000万分の1とされています。

  • 飛行機の重大な事故に遭う確率の目安:約1,370万回に1回
  • 年末ジャンボ宝くじ1等の当選確率:約2,000万分の1

こうして並べると、飛行機事故の確率が、宝くじ1等と同じ「数千万分の1」という桁にあることが分かります。宝くじが話題に出るのは、この桁感をつかみやすくするためです。

交通事故と比べるとどう見える?

日常的に利用する交通手段は、使う回数が多いぶん、事故に遭遇する機会も増えやすくなります。日本では、交通事故による死者数が毎年公表されており、直近の統計でも年間で数千人規模にのぼっています。

一方、飛行機の重大な事故は世界全体で見ても非常にまれです。確率を単純に並べて優劣を決めることはできませんが、日常の移動は件数そのものが多く、飛行機は件数が極めて少ないという違いは、数字からはっきり読み取れます。

飛行機事故を怖いと感じる原因

確率が低いと分かっていても、飛行機に対する怖さがすぐ消えるとは限りません。そこには、数字とは別の理由があります。

  • 事故が起きると大規模に報道され、印象が強く残る
  • 空の上で自分では止められない感覚がある
  • 仕組みが直感的に分かりにくい
  • 利用回数が少なく、慣れにくい

これらが重なることで、確率以上に不安を感じやすくなります。

まとめ

飛行機事故はニュースで目立ちやすいため、実際より身近で危険なものに感じられがちです。

しかし、統計で見ると、事故全体の頻度は「100万便あたり約1件前後」、命に関わる重大な事故に遭う確率の目安は「約1,370万回に1回」と、非常に小さな桁にあります。宝くじ1等(約2,000万分の1)や、件数の多い交通事故と比べると、その位置づけはよりはっきりします。

不安を感じること自体は自然ですが、数字を一度整理しておくと、飛行機事故のニュースに触れたときも、必要以上に振り回されにくくなるでしょう。

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