『暖房』と『冷房』どっちの電気代が高い？エアコンの料金を抑える方法は？

2025/12/19 2025/12/19 気になる

家電の中で最も電気代がかかる『エアコン』

一般家庭で使われる家電の中では、1年を通してエアコンが最も電気代のかかる家電と言われています。実際、エアコンを使う時期とそうではない時期では、電気代に数千円の差が出ると実感しているご家庭も多いでしょう。

エアコンには、一般的に「除湿（ドライ）」「暖房」「冷房」機能が備わっています。除湿機能よりも暖房や冷房のほうが電気代がかかることは広く知られていますが、暖房と冷房ではどちらの電気代が高くなりやすいのでしょうか。

エアコンの基本的な機能として備わっている「暖房」と「冷房」。では、どちらの電気代が高くなりやすいのでしょうか。ここではそれぞれにかかる電気代目安や料金が高くなる理由を解説します。

一般的にエアコンにかかる電気代は、冷房よりも暖房のほうが高くなりやすいと言われています。使われる地域や時期によって多少異なるものの、大半のご家庭では冷房よりも暖房のほうが高い電気代を払うことになるでしょう。

理由は大きく分けて2つあります。

1つは外気温と設定温度の差が暖房の方が広がりやすいことです。例えば、夏場に外気温が35℃に達したとき、設定温度は27〜28℃なので、その差は7〜8℃です。一方、冬場は外気温が10℃を下回る地域が増えます。設定温度は20〜22℃に設定するご家庭が多いため、10〜12℃以上の差が開くのです。

設定温度の差が開けば開くほど、室温を設定温度に近づけるために電気を消費します。したがって、冷房よりも暖房の方が電気代がかかりやすくなるのです。

もう1つは、室内を冷やすよりも暖める方が多くのエネルギーを必要とすることが大きな要因です。

では、エアコンにかかる電気代の具体例をみていきましょう。エアコンにかかる電気代は、対応している部屋の広さや機種によって異なります。まずは冷房にかかる電気代の具体例です。

あるメーカーのエアコンを参考に計算していきましょう。例えば、6畳用エアコンの場合、消費電力量は500Wです。電気代の計算式に当てはめると、0.5kWh×1h（使用時間）×31円（電力料金単価）=15.5円（1時間あたり）となります。

続いてファミリー用として使われる14畳エアコンで冷房を使った場合の電気代を計算しましょう。この広さに対応しているエアコンの消費電力量は1107Wと記載されているので、1.107kWh×1h×31円=約34.3円（1時間あたり）です。

お使いのエアコンの取り扱い説明書には、機種の消費電力量が記載されていることもあります。気になる方は、電気代を導き出す計算式（消費電力量×使用時間×31円）に当てはめて計算してみましょう。

続いて、暖房にかかる電気代を計算してみましょう。

冷房の電気代を計算した際に用いたエアコン製品を参照すると、6畳用エアコンの暖房を使用した場合の消費電力量は484Wでした。計算すると、0.484kWh×1h×31円=約15円（1時間あたり）です。この広さの場合、暖房よりも僅かに料金が低いことがわかります。

次に14畳エアコンで暖房を使った場合の電気代を計算します。消費電力量は1257Wなので、1.257kWh×1h×31円=約39円（1時間あたり）でした。ファミリータイプになると、冷房よりも大きく電気代が上がることがわかります。

冷房よりも暖房の電気代が高くなりやすい理由を解説した際、外気温と設定温度の差に大きな要因があると紹介しました。したがって、寒冷地域では、外気温と設定温度の差により開きが出るため、さらに電気代が高くなる傾向がみられます。

寒冷地域の暖房にかかる電気代は、月々2万円を超えるご家庭も少なくありません。エアコンの暖房機能だけで2万円を超えるので、月の電気代は3万円を軽く超えてしまった……という声もあります。

あまりにもエアコンの暖房に電気代がかかってしまうと、家計に大きな負担をかけてしまうので、少しでも料金を抑えられるよう節約術を取り入れて賢く生活したいですね。

エアコンの電気料金を抑える方法として、冷房・暖房問わず、以下の節電術が有効です。

設定温度は、冷房27〜28℃、暖房18〜22℃が推奨されています。この温度に設定していれば、省エネになるので電気代も抑えることが可能でしょう。

しかし、この設定温度では暑い、寒いという場合は、そのほかのエアコンの稼働効率を上げる方法を試してください。エアコンの稼働効率を上げることで、室内での体感温度が快適に感じやすくなります。

いかがでしたか。エアコンは家電製品の中で最も電気代がかかりやすと言われています。特に冬場の暖房機能は電気代が高額になりやすいので、電気の消費量を抑えるためにも、エアコンの稼働効率を上げる工夫を生活に取り入れましょう。