お金の貸し借りが『絶対ダメ』な理由8選!親しい人ほど人間関係が壊れるワケ

昔から「金の切れ目は縁の切れ目」といわれますが、なぜ親しい間柄でも金銭トラブルは絶えないのでしょうか。「少額だから」「親友だから」という安心感が、実は一番の落とし穴です。本記事では、金融や心理学の視点から、お金を貸してはいけない8つの残酷な理由と、相手との関係を守るための「賢い断り方」を解説します。自分と相手、双方を守るためにぜひ確認してください。

お金を貸すと関係が壊れる…「いい人」ほど危ない!

親から「お金の貸し借りはすべきではない」といわれたことがある方は多いでしょう。しかし、実際に頼まれると「困っている人を助けたい」という心理が働き、つい貸してしまうものです。

特に「いい人」ほど危険です。お金が介在した瞬間、対等だった友人や家族としての関係が、「債権者(貸す側)」と「債務者(借りる側)」という上下関係に変質してしまうからです。

貸した側は「いつ返してくれるのか」と疑心暗鬼になり、借りた側は催促を疎ましく感じるようになります。

親しい人ほど、関係がこじれた時の精神的ダメージは深く、修復は困難です。お金を貸さないことは「冷たさ」ではなく、大切な関係を守るための「鉄則」であることを理解しましょう。

お金を貸してはいけない8つの理由

どうして金銭の貸し借りをすべきでないのでしょうか。多くの人が戸惑う質問ですが、ここでその理由を詳しく解説します。親しい間柄でも、次に挙げる理由でお金の貸し借りは絶対に控えるべきです。

1. 「大切な人」が「借金取り」の関係に変わる

お金を貸した瞬間、これまでの対等な会話ができなくなります。顔を合わせても「いつ返してくれるのかな」と気になり、相手も「催促されるかもしれない」と身構えるようになるからです。

結果として、あなたは友人ではなく「借金の取り立て役」という立場になり、純粋な付き合いができなくなってしまいます。

2. 「親しいから」と返済を後回しにされる

銀行やクレジットカード会社への支払いは遅れると信用に関わるため、多くの人は必死に返済します。しかし、個人間の貸し借りは「友達だから少し待ってくれるだろう」「家族だから許してくれるだろう」という甘えが生じやすいです。

親しい間柄であるほど、返済の優先順位を下げられ、約束が守られないケースが多々あります。

3. 感謝は一瞬、「ケチ」という恨みは一生

貸した直後は感謝されますが、時間が経つにつれてその感謝は薄れます。それどころか、返済を催促すると「友達なのにしつこい」「金に汚い」と、相手の中であなたが悪者にすり替わることがあります。

これは認知的不協和と呼ばれる心理で、借りた側が自分を正当化するために起こる現象です。貸した側にとっては理不尽極まりないですが、よくある現実です。

4. 一度貸すと「便利なATM」認定される

一度お金を貸すと、相手は「この人は頼めばなんとかなる」と学習します。はじめは少額でも、次第に金額がエスカレートし、断った時の反発も大きくなる傾向があります。

特に親族間では、一度の貸し借りが常習化しやすく、断ち切るのが難しくなるため注意が必要です。

5. 相手のSNSを見るだけでイライラする

貸したお金が返ってこない状態で、相手がSNSに旅行や外食の写真をアップしているのを見たらどう思うでしょうか。「そんなお金があるなら返してほしい」と強いストレスを感じるはずです。

相手の行動一つひとつにイライラし、自分の精神衛生が著しく損なわれるのも、大きなリスクの一つです。

6. 優しさが、相手を「ダメ人間」にする

安易にお金を貸すことは、相手の「自分でなんとかする機会」を奪うことにもつながります。

困れば誰かが助けてくれるという依存心を育ててしまい、結果として相手の金銭感覚をさらに狂わせてしまう恐れがあります。

相手の将来を本気で思うなら、貸さないことこそが本当の優しさです。

7. 口約束ばかりで「証拠」が残らない

親しい間柄だと、借用書などの契約を交わすことは稀です。しかし、口約束だけでは「言った言わない」の水掛け論になりやすく、最悪の場合、借りた事実さえうやむやにされるリスクがあります。

証拠がない状態でトラブルになると、解決は非常に困難です。

8. 回収する労力が、金額に見合わない

もし返済が滞り、法的手段で回収しようとしても、少額訴訟や弁護士への相談には多大な費用と労力がかかります。数万円〜数十万円程度の貸し借りでは、費用倒れになる可能性が高いです。

個人のお金の貸し借りは、貸した側が圧倒的に不利な「ハイリスク・ノーリターン」な行為といえます。

金銭の貸し借りを頼まれた時の断り方

金銭の貸し借りを避けるべきと知っていても、親しい友人や家族から頼まれたら断りにくいものです。不快な思いをさせず、かつトラブルを回避するための上手な断り方をご紹介します。

「貸したくない」ではなく「お金がない」と言い切る

「持っているけれど貸さない」という態度は相手を傷つけますが、「物理的に貸せない」のであれば仕方がないと納得してもらいやすいです。

「定期預金に入っていてすぐには解約できない」「来月の支払いが重なっていて、手元の現金が全くない」など、具体的な理由を挙げて、貸せるお金が存在しないことを伝えましょう。

「家族(または第三者)が厳しい」と、第三者を“盾”にして断る

自分の意思だけでは断りにくい場合、第三者の存在を理由にするのが効果的です。

「過去にトラブルがあって、家族と『金銭の貸し借りは絶縁』と約束している」「FP(ファイナンシャルプランナー)に家計を管理されていて自由に使えない」など、自分には決定権がないというスタンスをとれば、角を立てずに断れます。

お金ではなく「公的な支援」を教える

本当に生活に困窮している友人に対しては、お金を貸すのではなく、公的な支援制度や相談窓口を教えることが最大の支援です。

「法テラス」や自治体の「生活福祉資金貸付制度」など、専門家の助けを借りるように促しましょう。一時的な借金でしのぐよりも、根本的な解決につながります。

親しい関係でも、金銭の貸し借りは「慎重」に

支払いのイメージ

今回紹介したお金の貸し借りのリスクと対策は、いかがでしたでしょうか。

お金を貸せば返ってこないリスクのみならず、貸した相手との関係性に悪影響を及ぼす恐れがあります。親しい関係であるほど、相手の力になりたい気持ちが強くなるものの、お金の問題が介在すると、逆に関係が複雑になることもあります。

そのため、金銭の貸し借りは可能な限り避け、他の支援方法を模索することが望ましいです。親しい人との大切な関係をキープしつつ、金銭問題でのトラブルを未然に防ぐためにも、毅然とした態度で断る勇気を持ちましょう。

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