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子への親の声かけが子どもの自己肯定感に影響を与える

子どもと過ごしているときに何気なく声をかけている親の言葉は、子どもの心の発達に大きな影響を及ぼします。
ポジティブな言葉掛けや背中を押してくれるような声かけは、自己肯定感を高めたり、他者との良い付き合い方につながることが多いです。反対に、ネガティブな声かけや否定的な言葉は、子どもの自尊心を傷つけ、自信喪失につながる恐れがあるので気をつけてください。
本記事では、子どもの自信喪失に繋がる親が言うべきではない言葉を紹介しているので、自分が使っていないかチェックしましょう。
子どもの自信喪失に繋がる『親が言うべきではない言葉』5選

どのような親の声かけが子どもの自信を奪ってしまうのでしょうか。ここでは、子どもの自信喪失に繋がる『親が言うべきではない言葉』を紹介します。
1.「早く〜しなさい!」
つい言いがちな「早く〜しなさい!」という言葉。子育てあるあると言っても過言ではないほど、うっかり日常的に言っていませんか。
しかし、あまりにも「早くして」という趣旨の言葉をかけていると、子どもは「自分は行動が遅いんだ」「自分で何もできない」と感じ、自己肯定感が下がってしまいます。
「早く〜しなさい!」ではなく、少し前から「◯分までにやってね」「時計を見てね」とリマインドし、自ら行動できるよう促しましょう。できなかったときは「一緒にやろう」と声をかけ、できたときは「すごい!自分で時計を見てできたね!」などと褒めてあげてください。
2.「こんなこともできないの?」
周りの子どもたちの成長やネット上に溢れている育児発達の目安などを見て、「うちの子はどうしてこれができないのだろう」と不安に思う親御さんもいるでしょう。
しかし、我が子ができなかったとき、そんな焦りから「どうしてこんなこともできないの?」という種類の言葉をかけていませんか。これは子どもの“失敗”を否定する言葉であり、子ども自身を否定することに繋がります。
子どもも「親をガッカリさせてしまった」「こんなこともできないなんて、自分はダメな人間だ」と自己暗示をかけてしまい、自信を喪失する原因になることも。
3.「〇〇くんはできるのに」
「お兄ちゃんはできたのに」「〇〇くんはできたって言ってたよ」などと比較するような発言をしていませんか。これは子どもの自尊心を傷つけるだけでなく、「親に愛されていない」「望まれていない」という愛情不足に陥る危険もあります。
また、「みんなはできるのに自分はできない」という思い込みを植え付けてしまい、「どうせやっても無駄だ」と何事にもチャレンジすることを諦めるようになってしまうことも。
1人1人個性があり、得意不得意も違います。他人と比較してできないことばかりを責めるのではなく、我が子が得意なことや頑張ったことに焦点を当てて褒めることを優先しましょう。
4.「どうせ〜でしょう」
子どもがお友達と同じ習い事をしたいと言ったとき、あるいは「〇〇を頑張る」と張り切っているとき、「どうせ〜でしょう」と否定的な言葉をかけるのは絶対にやめてください。
「どうせ〜」という言葉は、相手に対して期待していない、信用していないというニュアンスを含みます。子どももその大まかなニュアンスを感じ取り、「親に期待されていない」「信じてもらえない」という自信喪失に繋がってしまうのです。
子どもの「やりたい」「チャレンジしたい」という思いは、真っ向方否定するのではなく、まずは共感し、その上で否定的な言葉は使わずに1人の人間として話し合いましょう。
5.「もう少しで〜だったのにね」
子どもが良い結果を持ち帰って嬉しそうに報告してくれたとき、皆さんはどのように声かけしていますか。
「すごいね!」「頑張っていたものね!」だけでなく、「もう少しで満点だったのにね」「こうしたらもっと完璧だったのに」となぜかネガティブな要素を抽出して、残念がっているような言葉をかけているならば、今後はやめてください。
子どもは親に褒めてもらえると期待して嬉々と報告しています。それを裏切られた上に、自分の頑張りを認めてもらえず、むしろ注意するような言葉をかけられてしまうと、「こんなにやってもダメなのか」「自分はダメな人間だ」と自信を奪ってしまうことになるでしょう。
子どもの自信を育くむ親の声かけとは

子どもの頑張りを否定したり、子ども自身の行動、考えを否定するような言葉は、子どもの自尊心を傷つけ、自信喪失に繋がってしまいます。
では、どのような声かけを意識することで自信を育むことができるのでしょうか。下記の声かけを参考にしましょう。
- 「できたこと」だけでなく「頑張った過程」を褒める
- できないことを責めずに「じゃあ一緒にやってみよう!」と手助けする
- 子どものすごいこと、良いことを具体的に褒める
- 他人と比べず、以前の子ども自身と比較してできるようになったことを褒める
- 「〜してくれてありがとう」「〜してくれて嬉しい!」と感謝を伝える
- 「〇〇ならできるよ!」と信じている気持ちを伝える
- 失敗しても「次頑張ろう!」「次はできるよ!」と前向きな言葉をかける
- 日頃から「大好きだよ」と愛情を伝える
まずは日頃から親が我が子を認めている、愛情を注いでいることを子どもに実感してもらうことが大切です。何気ないことでも感謝を伝えたり、愛情を伝えたり、子どもの長所を褒めたりすることで、子どもの自己肯定感が上がり、「親に認めてもらっている」「愛されている」という絶対的な自信が根底に生まれます。
それを踏まえて、頑張っている過程を褒めたり、褒めるときは具体的に「〜を頑張れてすごいね!」「〜が上手にできているね!」と伝えたり、失敗しても前向きな言葉をかけたりすることを心がけましょう。
否定的な言葉は避けて自己肯定感を上げる言葉掛けを
いかがでしたか。日々の忙しさに追われていると、心にも余裕がなくなり、つい子どもにきつい言葉をかけてしまう人もいるかもしれません。しかし、その言葉は私たち親が思っている以上に、子どもの心を深く傷つけています。
日常的に否定的な言葉を使うことは避けて、子どもの自己肯定感を上げるようなポジティブな言葉選びを心がけるようにしましょう。









