親が『成人になった子供』に言うべきではない5つの言葉

子供が成人になっても子離れできない親がそばにいると、関係が悪化することが懸念されます。本記事では、親が『成人になった子供』に言うべきではない言葉や、成人した子供への接し方で意識すべきポイントをまとめました。

子供が18歳になったら「親業」から離れるべき

生まれた時から一番近くで見守ってきた我が子が成長し、あんなに小さく、一人では何もできなかった我が子があっという間に大人になる状況に認識が追いつかない……と、嬉しさ半分、寂しさ半分な親心を持つ人も多いでしょう。

現行では18歳になると成人としてみなされます。親はいつになっても「親」ですが、ずっと子供の頃のままの関わり方を続けていると、大人になった子供にとって窮屈な存在となってしまいがちです。

あまりにも小さい頃と同じスタンスで干渉していると、やがて大人になった子供が親の関わり方に違和感を抱くようになり、大人になってから関係性が悪化してしまった……というケースも少なくありません。

子供が18歳になって成人した頃を境に、親も一度、肩の荷を下ろして「親業」から距離を置き、離れた位置から見守る姿勢が望ましいでしょう。

親が『成人になった子供』に言うべきではない5つの言葉

親が成人になった子供に小さい頃のような接し方を続けていると、子供側は「窮屈だな」「過干渉だな」と反感や違和感を覚えはじめます。関係を悪化させないためにも、親が成人になった子供に言うべきではない言葉を把握しておきましょう。

1.過度に干渉して管理したがる言葉

小さい頃は、危なっかしくて自分一人ではできることが少なかった子供たち。しかし、大人になれば親の手を借りずとも逞しく生きていけるものです。

そんな子供たちに以下のような質問を過度に投げかけてしまうと、「鬱陶しいな」「私のことを信じてくれていないのかな?」と窮屈な気持ちを抱かせてしまいます。

  • 「誰と会うの?」
  • 「どこに行くの?」
  • 「何をしに行くの?」
  • 「その友達は大丈夫なの?」

成人した子供のプライベートな関係には、必要以上に踏み込むのはタブーです。時々会話の流れで「そういえば、最近はどんな子と付き合ってるの?」と尋ねる程度にとどめましょう。

2.「〜しなさい」と命令口調な言葉

我が子が小さい頃、「早く片づけなさい」「早く宿題やっちゃいなさい」など、「〜しなさい」と命令口調で言葉をかけていたという人も多いでしょう。

しかし、これは子供の主体性を奪うと共に、子供をコントロールして支配下に置く言葉でもあります。成人した子供に未だ命令口調で要望を伝えていると、「自分の人生をコントロールしようとしないでほしい」と反感を買い、距離を置かれる原因になりかねません。

成人した子供は、立派な一人の大人です。「〜しなさい」と命令するのは避けて、主体性を信じて見守りましょう。

3.「ここまで育ててあげたのに」

時々、子供に恩着せがましく「ここまで育ててあげたのに」「誰が育てたと思っているんだ」と上から目線な言葉をかける親がいます。しかし、これはどの年齢の子供にもかけるべきではありません。

特に、思春期以降の子供は、しっかり自分の意志を持っています。複雑に考えを構築するスキルも身に付いてくるので、「感謝はしているけれど、子育てを武器に支配しようとしてくるなんて……」と親に不信感を抱いてしまうきっかけになりかねません。

4.子供の行動を否定するような言葉

成人した子供の行動に親が理解を示せないこともあるでしょう。しかし、だからと言って子供の行動を真っ向から否定するような言葉をかけるのは控えてください。

  • あなたには無理だよ
  • そんなことしてどうするの?
  • それは間違ってる

以上のような言葉をかけられると、大人になったばかりの子供たちにとって、自分を否定されたような気持ちになってしまいます。

大人になってから生まれた発想や考えを全否定されているようにも感じてしまい、自信や自己肯定感を下げてしまう恐れがあるので、子供の行動が理解できない時でも否定せず、寄り添った言葉掛けを心がけてください。

5.「あなたのためを思って言ってる」

自分の思い通りに子供を動かそうとする言葉掛けは、子供がある程度、大人になったらやめてください。「あなたのためを思って言ってるのよ」と伝えたとしても、それすら強迫に聞こえてしまいます。

本当に成人した子供のためを思うのであれば、親は過干渉にならず、少し離れた場所から見守る姿勢を取るべきです。もしも子供が困っている様子を見せたときは、そっとサポートして背中を押してあげましょう。

成人になった子供への接し方で意識すべきポイント

子供が成人したからといって、親の我が子に対する愛情や認識はなかなか変わりません。しかし、成人した我が子は心や思考が大きく成長しているので、小さな子供の頃の我が子に接するようなスタンスでは、溝が生まれてしまうでしょう。

成人になった子供との接し方で、最も大事にすべきポイントは「親が見守りに徹すること」です。

今まではさまざまなことに手を貸したり、話を聞き出して相談に乗っていたかもしれません。しかし、これからは我が子の一人の大人の仲間入りです。自ら考えて動く様子を尊重し、親から積極的に手を差し伸べるのではなく、子供が頼ってきた時のみ背中を押してあげるような言葉かけやサポートをしてあげてください。

成人になった子供は『一個人の大人』として接して

いかがでしたか。子供の成長は目覚ましいもので、親の気持ちや認識が追いつかないこともしばしばあります。

しかし、成人した子供に『子供扱い』する行為は、相手にとっては屈辱や不信感につながりかねません。成人した子供は『一個人の大人』として、自分から切り離した存在として接しましょう。

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