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イカの旬の時期
日本近海だけでも100種類以上いるとされるイカ(ちなみに世界では500種類以上生息しています)。イカの旬はイカの種類によって違います。国内で流通する代表的なイカの種類と旬になります。この表のとおりイカの種類ごと旬の時期が違うので、1年を通して全く旬から外れてしまう時期はありません。
種類 | 旬 | 備考 |
アオリイカ | 5~8月 | 味、食感が良くイカの中で最も高価で寿司ネタとして使われています。 |
アカイカ | 6~8月 | 日本で2番目に漁獲量の多いイカ。赤褐色の体でムラサキイカとも呼ばれています。 |
ケンサキイカ | 4~7月 | ヤリイカに似ているイカです。2本の触腕が胴長より長い点で判別できます。 |
コウイカ | 10~4月 | 見た目が特徴的な甲イカ類。釣りの対象としても有名で冬の寒い時期が旬になります。 |
スルメイカ | 5~9月 | 日本で最も漁獲量の多いポピュラーなイカです。イカの漁獲量全体の40%を占めています。 |
ホタルイカ | 1~5月 | 夜の海で蛍のように青く光ることから名づけられました。富山湾での夜間の漁が有名です。 |
ヤリイカ | 2~4月 | 槍の先に似ているためこの名になりました。笹の葉にも似ているのでササイカとも呼ばれています。 |
イカの旬は種類と産地によって違う
1年中獲れるイカですが、種類と産地で旬の時期が違います。
アオリイカ(障泥烏賊)
アオリイカは味、食感がとてもよくて、鮨ネタとしても人気があります。弾力のある身は甘みとうま味が強い食感で、国内では漁獲量が少ない事もあり高級魚として扱われています。アオリイカの旬は、春から夏の5~8月となります。北海道以南の各地の沿岸に生息していて、関東以西、福井県以西の沿岸でよく獲れます。
アカイカ(赤烏賊)
日本近海で2番目に漁獲量の多いイカです。ムラサキイカとも呼ばれています。大型のイカで胴長が80cmにもなるものもいます。アカイカの旬は、初夏から夏の6~8月となります。赤褐色の体が特徴的で夏場を中心に日本海側で獲れます。一般的に鮮魚というよりも冷凍ものや加工品として出回ります。
ヤリイカ(槍烏賊)
細く先が尖った胴体が槍に似ていることから名づけられ、笹の葉にも似ていることからササイカとも呼ばれています。ヤリイカの旬は冬から春先の2月~4月となります。沖縄を除く日本の沿岸で漁獲されていますが、北海道や青森、宮城と長崎が主な産地となります。
ケンサキイカ(剣先烏賊)
ヤリイカと形や大きさが似ていて間違えやすいイカですが、ケンサキイカの方が少し胴の短く2本の触腕が胴長より長い見分けることができます。濃厚な甘みとうま味で刺身やお寿司に大人気のイカです。ケンサキイカの旬は4~7月で玄界灘がおもな産地となり、佐賀の呼子では透き通ったイカの活造りが有名です。
コウイカ(甲烏賊)
見た目が特徴的で大きくて厚い甲羅状の骨を持つイカとして知られています。コウイカの旬は冬から春の10~4月ごろで、寒い時期に美味しくなるイカです。スミを大量に吐くのでスミイカとも呼ばれています。おもに瀬戸内海沿岸や九州でよく獲れて、大きさは20cmから30cm程度。コウイカの産まれて間もない5cmくらいの物は「新イカ」として珍重されています。こちらは晩夏から秋が旬となります。
スルメイカ(鯣烏賊)
日本近海で最も多く漁獲されているイカです。真イカとも呼ばれます。漁獲量の多い5~9月ごろが旬の時期となります。刺身やお寿司など生食、塩辛やさきいかなど加工食品にも多く利用されているイカです。
東シナ海からオホーツク海まで、主に日本列島の周囲を中心に分布し、海流に乗って回遊しています。30cm程の大きさにまで成長します。北海道の函館や青森県の八戸ではスルメイカがよく穫れます。スルメイカは6〜7月が産卵期なので旬と言われる時期の中でも特におすすめです。
ホタルイカ(蛍烏賊)
夜の海で蛍のように青く光ることから名づけられました。水揚げ日本一は底引き網漁の兵庫県ですが、富山湾で夜間におこなわれる幻想的なホタルイカ漁が有名です。ホタルイカは非常に傷みが早いので、ほとんどは水揚げされてすぐに釜茹でされてから出荷されます。富山での漁の解禁日の3月~4月が旬の時期になります。
イカ鮮度の見分け方
イカ鮮度の見分け方としてはほとんどのイカの場合、水揚げされた時点では透明で時間をおくと褐色になってその後白濁した色になります。スーパーなどでイカを選ぶ時は色が白くないもので生きていた時の模様ができるだけ残っているものを選ぶのが良いとされています。
旬のイカを楽しむ料理レシピ
旬の食材を使った料理をするときは無駄にするのはもったいない。せっかくなのでワタやスミまで全部使いましょう!新鮮なイカをまるごと使えるレシピを紹介します!
スルメイカでイカの塩辛
材料
- 新鮮なスルメいか:1杯
- 塩:小さじ1
- 酒:小さじ1
- みりん:小さじ1
作り方
- 足を引き抜きワタが破れないように外します。エンペラを外し、皮もむき、胴の皮もむきます。胴の中の内臓を綺麗に洗い流します。
- 目とくちばしを取り除きます。足の吸盤は包丁の背でこそげ取ります。
- 綺麗に洗ってペーパーでしっかり水気を拭き取ってから新しいペーパーに包みます。
ワタは水気拭き取って塩をまぶします。 - ラップかけずに1晩冷蔵庫で寝かせておきます。
- 胴とえんぺらと足を好きな長さの細切りにします。
- ワタの端を切り絞り出します。塩、お酒、みりんを入れ混ぜて保存ビンに入れます。
- 切ったイカも全てビンに入れたら完成です!
イカワタ炒め
材料(2人分)
- するめいか:1
- にんにく:2
- 赤唐辛子:1
- 塩・こしょう:適量
- オリーブ油:適量
- 小口ねぎ:適量
作り方
- イカは足とわたを引き抜いて皮をむき、胴の中を良く洗って1cm幅の輪切りにする。足とえんぺらは食べやすいサイズに切ります。
- フライパンにみじん切りにしたにんにくと赤唐辛子、オリーブ油を入れて、弱火でじっくりとにんにくの風味を引き出します。
- にんにくの香りが十分に出たらイカを加えて軽く炒め、塩・こしょうをしてわたを加えて良く炒めます。
- お皿に盛りつけて小口ねぎを散らせば完成です!
イカワタトマトソースパスタ
材料(2人分)
- パスタ:2
- イカ:1
- ニンニク:1
- 玉ねぎ:1/4
- オリーブオイル:大さじ1
- トマト缶:1缶
- 塩胡椒:適量
- 乾燥パセリ:1振り
作り方
- お湯を沸かし、パスタを茹で始めます。
- ニンニクを粗みじん切りにして、玉ねぎを薄い千切りにしておきます。
- イカは胴体から足と内臓を引っ張り出して、目とクチバシと背中の軟骨だけ取り除いて、ワタをとっておきます。
- フライパンでニンニクとオリーブオイルを弱火で香りが出るまで炒めます。
- 玉ねぎ、イカのワタを入れてワタを潰しながら炒めます。
- イカも入れて塩胡椒をして、トマトソースも入れて煮込みます。
- パスタの茹で時間より1分早めにザルにあけて、フライパンのソースと和えます。
- 約1分パスタとソースを絡めながら炒めます。
- お皿に盛りつけ乾燥パセリを振ったら完成です!
まとめ
1年中いろいろな食べ方で口にする機会の多いイカの旬について調べてみました。イカは非常に多くの種類があるので、品種や産地によって旬は大きく違っています。まずは最も食べられているスルメイカの旬初夏から夏の間の5月~9月だけでも知っておくとよいでしょう。