職務質問されやすい人の特徴8つ…警察官が声をかけるポイントを解説

なぜ何度も職務質問を受けるのか?職務質問されやすい人には共通する特徴があります。警察官が注目する見た目や行動、場所について詳しく解説します。

職務質問されやすい人=怪しい人とは限らない

「また警察に声をかけられた…」。そんな経験が多いと、自分は怪しい人なのかと不安になるかもしれません。しかし、職務質問は必ずしも「怪しい人だから」という理由だけで行われるわけではありません。

警察官は、街の安全を守るために「犯罪を防ぐための声かけ」を日常的に行っています。そのため、あなたが犯罪に関係していなくても、「行動が不自然に見える」「場所や時間帯が怪しい」といった理由だけで職務質問の対象となることがあります。

そこで、警察官がどういうポイントで職務質問をしているのか、職務質問されやすい人の特徴を具体的に見ていきましょう。

職務質問されやすい人の8つの特徴

職務質問されやすい人には、外見、行動、場所など、共通した特徴があります。これらの特徴を理解すると、なぜ自分が職務質問を受けやすいのかが見えてきます。

①季節に合わない服装をしている

真夏なのに厚手のコートを着ている、冬なのに薄着で震えているなど、季節外れの服装は警察官の目を引きます。これは、服装が不自然だと「何かを隠しているのでは?」という疑いを持たれやすいからです。

警察官は、薬物や武器などを隠し持つ犯罪者が、あえて不自然な服装でそれらを隠そうとするケースを数多く経験しています。そのため、ただ単に季節感を無視したファッションを楽しんでいるだけでも、職務質問の対象になりやすいのです。

②深夜に一人で歩いている

深夜や早朝など、人が少ない時間帯に一人で住宅街や繁華街をうろついていると、職務質問の対象になりやすいです。

これは、警察官が深夜のパトロール中に、不審者や犯罪の予兆を探しているからです。実際に深夜帯は空き巣や自動車盗難、違法薬物取引などが発生しやすい時間帯なので、警察官は特に注意して周囲を観察しています。

本人にとっては散歩や気分転換であっても、夜間に理由もなく外出していると、警察官から見ると「不自然」「怪しい」と判断されることがあります。

③警察官を見ると避けたり視線をそらしたりする

警察官を見て、突然進路を変えたり、視線をそらしたりする人は職務質問の対象になりやすいです。本人にとっては緊張や戸惑いが理由でも、警察官からすると「やましいことがあるのでは?」と感じてしまいます。

実際、警察官は犯罪を犯した人ほど、警察官の姿を見た瞬間に不自然な行動をとることをよく知っています。そのため、普通に振る舞おうとしても、ぎこちない動きをしたり、挙動が不自然になったりする人は、警察官から声をかけられやすくなります。

④不自然な持ち方で荷物を抱えている

カバンやリュックを不自然に抱え込むように持つ人も、職務質問されやすいです。これは、警察官が「何かを隠しているのではないか」と疑うためです。

特に、バッグの中に犯罪に関わる物を隠し持つケースがあるため、バッグを抱え込んだり、急に持ち方を変えたりすると、警察官の注意を引きやすくなります。

警察官にとっては「見た目の怪しさ」よりも、「不自然な行動」が判断材料になっています。そのため、本人が意識していないちょっとした仕草が職務質問のきっかけとなることも珍しくありません。

⑤落ち着きがなく、そわそわしている

落ち着きがなく、頻繁に周囲を見回したり、何度も時計やスマホを確認したりする人は職務質問を受けやすくなります。これは警察官がそのような動きを「周囲を警戒している」と感じるからです。

実際に犯罪を企てる人物や薬物使用者は、周囲の人間の動きや警察官の存在に敏感になりがちです。特に、待ち合わせの場所でもないのに、何度も同じ場所を行ったり来たりするなど、不審な行動を取ると「犯罪を計画しているのではないか」と思われます。

本人はただ待ち合わせ場所で人を待っているだけでも、落ち着きがなく不安げな様子を見せると職務質問をされる確率は高くなります。

⑥体格に合わないスーツを着ている

体型に合わない、大きすぎたり小さすぎたりするスーツを着ている人は、職務質問されることがあります。これは特殊詐欺などの「受け子」と呼ばれる犯罪に関与する人たちが、他人から借りたスーツを急遽着用して犯罪現場に向かうケースがあるためです。

実際の犯罪捜査の中で、警察官は「サイズが明らかに合っていないスーツ姿の人物」に警戒する傾向があります。特に若い人が不自然なスーツ姿でATMの近くや住宅街をうろついていると、「特殊詐欺に関与しているかもしれない」と疑われてしまうのです。

スーツのサイズ感一つで、警察官の注意を引いてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

⑦派手すぎる服装や目立つ髪型をしている

派手な服装や特徴的な髪型をしていると、職務質問を受けやすくなります。例えば、蛍光色や原色を多用した服、モヒカンやドレッドヘアなど、目立つスタイルをしている人は警察官に注目されやすいのです。

こうした見た目は犯罪と直接関係はありませんが、実際の薬物事件や暴力事件の容疑者が派手な見た目をしていた例があるため、警察官が過去の経験から無意識に警戒してしまいます。

もちろん、個性を表現するファッションは自由ですが、警察官が職務質問の際に注目するポイントの一つになる可能性があることは覚えておいて損はありません。

⑧不審な運転をする自転車やバイクに乗っている

自転車やバイクで蛇行運転をしたり、無灯火運転をしたりすると職務質問の対象となります。これは、盗難車を利用している可能性があるほか、薬物使用などの影響で正常な運転ができていないと警察官が判断するからです。

特に深夜帯に不審な運転をしていると、「何か違法なことをしているかもしれない」と疑われます。また、自転車の防犯登録がされていない、ナンバーが隠れている、などの不備がある場合も職務質問の対象です。

日常的に自転車やバイクを利用する人は、運転マナーとともに車両の状態や登録情報にも注意を払っておくべきでしょう。

職務質問されやすい場所とその理由

職務質問はどこでも行われますが、実は特定の場所で多く行われています。その場所には警察官が目を光らせる理由があります。どんな場所が職務質問されやすいのか、具体的に紹介します。

深夜の住宅街や路地

深夜、人通りが少なく静かな住宅街や狭い路地でウロウロしていると、職務質問される可能性が高くなります。なぜなら、こうした場所は空き巣や車上荒らしなどの犯罪が起こりやすい場所として、警察官が特に警戒しているからです。

特に深夜に住宅街を何度も行き来する人は、周囲の家を下見しているのではないかと疑われます。本人は散歩のつもりでも、警察官からすれば不審者と区別がつきません。そのため、職務質問を受ける可能性が高まるのです。

繁華街や歓楽街の近く

夜間、人が多く集まる繁華街や歓楽街付近は職務質問の対象となりやすい場所です。このエリアは薬物の取引や暴力事件、スリや置き引きなどの犯罪が発生しやすいため、警察官が重点的にパトロールしています。

酔った人が騒いだり、不審な行動を取ったりしていると、トラブルを未然に防ぐために職務質問を行います。特に店の裏路地や暗がりで何かを受け渡すような動作を見せると、すぐに職務質問されます。

駅やバスターミナル周辺

駅やバスターミナルの周辺は多くの人が行き交うため、犯罪やトラブルが起きやすい場所として警察官が警戒しています。特に駅の出口付近やバス停で長時間立ち止まっている人は、職務質問を受けやすくなります。

待ち合わせや暇つぶしで何気なく立ち止まっている人もいるでしょうが、警察官はスリや置き引きの犯人がターゲットを探している可能性を疑います。無意識のうちに不審者と見なされ、職務質問の対象となってしまうことがあります。

職務質問されたときに絶対にしてはいけないこと

女性警官が否定する様子

職務質問を受けた際の対応によって、その後の展開が大きく変わります。特に絶対に避けるべき行動を知っておくことで、トラブルや逮捕を回避することができます。

ここでは、職務質問時に絶対にしてはいけない行動を紹介します。

逃げようとする

職務質問をされたときに、最もやってはいけないのが「逃げること」です。職務質問自体は任意なので拒否できますが、逃げようとすると警察官は「やましいことがあるのでは?」と判断し、執拗に追いかけることになります。

逃げる行動がエスカレートすると、無理に止められたり、逃走中に他人の物を壊したりすることになり、別の罪で逮捕されるリスクがあります。素直に応じたほうが、トラブルを避けられるのです。

警察官に対して暴言や暴力を振るう

職務質問に腹が立ったり、強く拒否したいからといって、警察官に暴言を吐いたり暴力を振るったりすると、「公務執行妨害罪」で逮捕されることになります。

警察官は法律に基づいて職務を行っているため、それを妨害する行動は違法です。イライラしても冷静に対応し、感情的にならないよう注意しましょう。

うそをついたり、誤魔化したりする

職務質問で警察官から質問された際、うそをついたり誤魔化したりすると、警察官の不審感がより強まります。矛盾した答えや曖昧な返答をすると、「何か隠している」と疑われ、職務質問が長引く原因になります。

氏名や行き先など、質問されたことには正直かつ簡潔に答えるのが、最も早く解放される方法です。うそはすぐにばれてしまい、状況を悪化させるだけです。

職務質問を短時間で終わらせるための対応方法

職務質問に時間を取られるのは、誰でも避けたいものです。では、どうすれば職務質問を短時間で切り上げられるでしょうか。ここでは、職務質問を受けた場合の上手な対応方法を紹介します。

落ち着いて簡潔に答える

警察官が職務質問をするときは、相手が冷静であるかどうかを注意深く観察しています。そのため、職務質問を早く終わらせるためには、まずは落ち着いて質問に簡潔に答えることが重要です。

氏名や住所、行き先など、質問されたことに対して曖昧に答えたり、余計な説明を加えたりすると、警察官はさらに細かく質問してくることになります。端的かつ明瞭な回答が、職務質問を早く終わらせる近道なのです。

身分証明書をすぐに提示する

警察官から身分証明書の提示を求められた際、拒否することもできますが、すぐに提示したほうが職務質問はスムーズに終わります。身分証明書を見せることで本人確認ができ、警察官の疑念がすぐに晴れることが多いためです。

逆に拒否すると「なぜ見せないのか」と疑われ、職務質問が長引く原因になります。やましいことがない限り、速やかに身分証明書を提示するのが良い対応です。

急いでいる理由を具体的に伝える

もし職務質問中に急いでいるのであれば、その理由を具体的かつ誠実に伝えることが効果的です。「電車の時間に間に合わない」「大事な約束がある」など、理由を明確に示すことで、警察官は理解し、早めに解放してくれる可能性があります。

ただ「急いでいる」とだけ伝えると、単に職務質問を逃れたいだけと受け取られます。理由を正直に説明することで、誠実さが伝わり、職務質問を早く終えることができます。

職務質問に関するFAQ

質問のイメージ

職務質問に関して多くの人が抱く疑問や不安について、ここで詳しく解説していきます。自分が実際に職務質問を受ける前に、これらを知っておくと安心です。

Q:職務質問を拒否したら罪になる?

A:職務質問はあくまで「任意」の手続きです。そのため、拒否してもそれ自体が罪に問われることはありません。しかし、拒否すると警察官は疑念を深め、質問がより執拗になる場合があります。

また、拒否の際に暴力や暴言で抵抗すると「公務執行妨害罪」で逮捕される可能性があります。冷静かつ丁寧に拒否することが重要です。

Q:職務質問中に逃げたらどうなる?

A:職務質問から逃げたとしても、「逃走罪」という罪にはなりません。しかし、逃げる行為は「やましいことがある」と判断され、警察官が追跡したり、別の捜査につながる可能性があります。

さらに、逃げる際に警察官に暴力を振るったり、周囲の物を壊したりすると、公務執行妨害や器物損壊罪で逮捕されるリスクがあるため、逃げるのは得策ではありません。

Q:職務質問は何分ぐらい続くの?

A:職務質問の時間は状況によりますが、通常は5分~10分程度で終わります。ただし、本人が協力的でなかったり、警察官が不審感を抱いたりした場合は、20分以上かかることもあります。

迅速に終わらせるためには、警察官の質問に協力的かつ簡潔に答えることが効果的です。無用な抵抗は、かえって時間を浪費する原因となります。

Q:職務質問の様子をスマホで撮影や録音しても大丈夫?

A:職務質問中の撮影や録音は違法ではありません。実際に、不当な職務質問への証拠保全手段としてスマホでの撮影や録音を行う人も増えています。ただし、撮影や録音をする場合は警察官に「撮影しますね」「記録を取ります」と事前に一言伝えるのが望ましいです。

警察官からスマホを取り上げられたり、強制的に録音や撮影をやめさせられたりする法的根拠はありません。しかし、他の通行人の顔が映り込む場合はプライバシー保護に注意しましょう。

撮影を威嚇的に行ったり、撮影機材を警察官に近づけすぎたりすると、公務執行妨害の疑いを持たれる場合があります。 撮影や録音は、あくまで自分を守るための手段と考えて冷静に対応しましょう。

まとめ

職務質問は決して怪しい人だけが受けるものではなく、誰もが対象となる可能性があります。自分に非がなくても状況や行動によっては職務質問されることもあるため、冷静で協力的な対応が大切です。

また、職務質問は犯罪防止のための大切な手段です。不快感を覚えるかもしれませんが、警察官も治安維持という任務のもとで行動していることを理解し、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。

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