ドライイーストの代用品5選!味の違いや特徴の比較まとめ

ドライイーストの代用は

ドライイーストの代用品をご存知でしょうか?お菓子作りやパンを焼く時に欠かせないのがドライイースト。これは生地を膨らませるための必需品なのですが、うっかり切らしてしまっていたら慌ててしまいますよね。でも心配いりません。ドライイーストがなくても、ドライイーストの代用品は色々あります。ベーキングパウダーや重曹も代用品の一つです。今回は、ドライイーストの代用品や代用品の違いをご紹介したいと思います。

ドライイーストとは?

ドライイーストの代用は

ドライイーストの代用は色々あります。ドライイーストの代用をご紹介する前に、まずはドライイーストの特徴をご紹介したいと思います。

ドライイーストは、パンの生地を膨らませる酵母菌を乾燥させて、顆粒状にしたものです。イーストとは日本語で酵母を意味します。生イーストでパンを作るときには予備発酵が必要ですが、乾燥させたドライイーストは備発酵の手間もなく、材料に直接混ぜ込んで使えるので簡単に使用できるのが特徴です。

ドライイーストのイースト菌は、パンの材料である小麦粉などを栄養にして発酵し、その過程で糖を分解しながら、アルコールと炭酸ガスを発生させます。しっかり発酵させるには、時間をかけて生地を寝かせる必要があります。時間はかかりますが強い力でふくらみ、もっちりとした弾力のある仕上がりになります。

このようにふくらます力が強いので、パン作りなどの弾力のある強力粉を使った生地に向いています。この炭酸ガスがパンの生地をふくらませ、独特の風味を出すので、焼き上がりがとても香ばしくなるのです。

ドライイーストの代用品

ドライイーストの代用は

ドライイーストの代用品を使う際のポイントは、それぞれの特徴をしっかり把握しておくことです。これからご紹介するドライイーストの代用品ですが、サクッとした仕上がりが好みであれば重曹やベーキングパウダーがいいなど、その特徴によってパンの仕上がりに違いが出てきます。

ドライイーストの代用品を使用してパンを焼く時には、代用品用のレシピを参考にして調理してください。

重曹

重曹

重曹は、ドライイーストのように、生地を膨らませるために使用します。重曹はアルカリ性なので苦みがあり、大量に使用すると料理にもその苦みが出てしまいます。
よって、重曹でドライイーストの代用する場合には、ドライイーストと同等のふくらみは期待できないかもしれません。ドライイーストの時と同じように膨らませようとして入れるとかなり苦くなるからです。

しかし、発酵させる手間がかからないというメリットもあります。ということは、発酵までの工程を予め考慮してあるホームベーカリーは使用できないということになりますので、予めご注意ください。重曹と言えば掃除が頭に浮かびますが、食用の重曹は、掃除用の重曹とはまた別のものになりますのでくれぐれも気を付けてください。

ベーキングパウダー

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パンやケーキなどの「ふくらし粉」として、ドライイースト以外に名前があがるのが「ベーキングパウダー」です。ベーキングパウダーは菌であるドライイーストと違って、重曹に酸性剤を混ぜ合わせて作った膨張剤のことです。ドライイーストの代用として、ベーキングパウダーは水を加えて加熱することで、ドライイーストのように炭酸ガスを発生させ、その炭酸ガスを使ってパンやケーキなどを膨らませます。

炭酸ガスで膨らませるという点では、ベーキングパウダーもドライイーストも同じですが、膨らませる力や過程が異なります。何が違うかというと、ベーキングパウダーは、焼いているときに膨らみますので、ドライイーストとは違って、寝かせる(発酵させる)手間が要らないのです。そのため、重曹と同じく、発酵までの工程を予め考慮してあるホームベーカリーは使用できません。

またサクサクとした食感で、繊細な仕上がりにしたい食べ物には向いていますが、ふくらませる力は弱いようです。ですので、強力粉のように粘りのある粉ではなく、薄力粉を使ったパウンドケーキやホットケーキ、ドーナツのような焼き菓子に最適です。

レーズン・りんごの天然酵母

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天然酵母もドライイーストも同じイースト(酵母)菌にかわりはないのですが、違いは何でしょうか?ふわっとした仕上がりがお好みであれば、天然酵母がおすすめです。

天然酵母にも、レーズン、りんご、ヨーグルトそれぞれに味や特徴がありますので、それらの特徴を理解して使い分けてみる楽しみがあります。天然酵母に対してドライイーストは人工的なものなのかといえばそうではありません。天然酵母もドライイーストも自然界に存在するイースト菌なのですが、その違いは菌の種類です。

ドライイーストはパンを焼くときに適した菌を抜粋して培養している単一種なのに対して、天然酵母はブドウから作った「レーズン酵母」、りんごから作った「りんご酵母」などのように、果実や穀物に付いている野生の酵母を利用して種を作っています。つまり、菌の種類が単一ではなく複数含まれていますので、ドライイーストよりも風味豊かに焼きあがります。

ヨーグルト

ヨーグルト酵母も天然酵母のひとつです。
ヨーグルト酵母で作ったパンは、ふわふわとして香り豊かな仕上がりになりますが、作るのが難しいので、まずはレーズン酵母やりんご酵母から始めてみましょう。天然酵母はドライイーストに比べて温度管理がとても難しく、手間と時間がかかります。

衛生的な環境下で、常に一定に保たれた室温で管理しないと、逆に雑菌などが繁殖してしまい、酵母本来のふくらませる力や風味にも影響が出てしまいます。また培養される酵母菌数が一定でないため発酵力も弱く、その結果、膨らまなかったり固かったりすることがあるので、何度か試してみる必要があります。

扱うのが難しそうな天然酵母なのですが、天然酵母自体は自宅で簡単に作ることができます。しかも材料は湯冷ましにレーズンなどの果物、ガラス瓶だけ。雑菌にさえ注意してうまく作ると、酵母の養分になるはちみつや砂糖を加えるだけで数年間使い続けることもできるんです。

では然酵母でパンを作るにはどうしたらいいのでしょうか?

天然酵母の種類によって若干異なりますが、基本的には市販の粉末のものは水と混ぜてから発酵させ、生種というドロドロの状態にしてから使います。自家製酵母は粉と混ぜてパン生地のような状態にした元種という状態で使います。

塩や砂糖などの調味料は、レシピ通りそのままの分量で問題ありません。発酵時間についてですが、先にお伝えしたように、ドライイーストよりかなり時間がかかります。

一次発酵では、生地が約2倍から3倍の大きさになるまで発酵させることになります。目安としては気温18度の環境で14時間程度、20度では10時間程度、25度で5時間程度と覚えておいてください。

ですが、発酵時間も分量と同様に性質による違いがありますので、様子を見ながら調整してくださいね。自分でやりながら、その都度判断して調整したりする必要がありますので、少し難しそうに思えますが、そうして加減するのも楽しみのひとつです。
ぜひ楽しみながら試して作ってみてください。

ベーキングパウダーと重曹のどちらがいい?

ドライイーストの代用は

ドライイーストの代用として、「ベーキングパウダーと重曹ではどちらがいいのか?」を悩む方が多いようです。どちらも生地を膨らます効果がありますが、この2つには違いがあります。どのように使い分けて、それぞれをどう代用できるのかなどをご紹介します。

仕上がりの色の違い

お菓子作りの際には、重曹(ベーキングソーダ)は黄色っぽい色がつくうえに、多少独特のにおいもありますので、白い蒸しパンやスポンジケーキなど色の薄いもの、バターなどのように風味にこだわるお菓子を作るときは、重曹よりもベーキングパウダーを利用したほうが良いでしょう。

反対に、お菓子作りのときに、生地の風味を損なわないというのがメリットのベーキングパウダーに対して、甘食やどら焼きなど、色や味が濃いお菓子を作る時には、重曹を使うことで、色づきがよくなります。このようにどちらを使うのかは、何を作るかによって使い分けることが必要です。

活用や使い道の違い

ベーキングパウダーはお菓子作りや天ぷらを揚げる時に使うなど、主に食べるものに使用しますが、重曹はお菓子作り以外にもいろいろと用途があります。
お菓子作りをあまりしないご家庭の場合だと、どちらか一つを選んで常備して置く時には、ベーキングパウダーよりも重曹を買っておいた方が、お菓子づくり以外にも何かと使えるので重宝するでしょう。ただし、先にもお伝えしましたが、お掃除用専門の重曹は、料理には使えませんので注意してください。

価格の違い

価格の点では、重曹もベーキングパウダーも値段はそれほど大きく変わりません。お菓子作りのお店などで売られている食用の重曹は60gで108円。ベーキングパウダーは100gで278円です。ドライイーストの代用品として、ご自分にあった方を使いましょう。

重曹

  • 発酵させる手間が要らない為、ホームベーカリーは使用できない
  • ベーキングパウダーより少量でも膨らみ方が大きい
  • 黄色っぽい色がつくうえに、独特なにおいがある
  • 使いこなせればベーキングパウダーよりも代用品にしやすい
  • お菓子づくり以外にも何かと使える

ベーキングパウダー

  • 発酵させる手間が要らない為、ホームベーカリーは使用できない
  • ドライイーストより膨らませる力が弱い為、強力粉を使った生地を作るにはやや力不足
  • 薄力粉を使って作る生地と相性がよい
  • もっちりした生地を作るのにはやや不向き

ドライイーストがなくても作れる!

ドライイーストの代用は

ベーキングパウダーで代用した「ふっくらちぎりパン」

ベーキングパウダーなので、発酵時間がかからないうえに、たくさんこねる必要もありません。バターも卵も使用しないとてもシンプルでヘルシーなパンがつくれます。

ベーキングパウダーか重曹で代用した「クリスピーピザ」

サクサクとしたピザの生地を作りたいときには、ドライイーストよりも重曹やベーキングパウダーの方が向いています。

ヨーグルト酵母で代用した「無添加プチパン」

ヨーグルト酵母は乳製品なので、牛乳を入れなくてもまろやかな旨味をだせます。シンプルなパンなのでバンズとしても使えます。

ヨーグルト酵母で代用した「ライ麦パン」

ライ麦パンはドライイーストでも作れますが、ヨーグルト酵母を使用することで酸味があり噛めば噛むほど味のある固めのパンがつくれます。

ベーキングパウダーで代用した「ハムチーズパン」

フライパンで焼いて作るパンなので15分程度で完成します。朝食やおやつ向けにおすすめの、子どもに人気のあるパンです。

天然酵母で代用した「食パン」

ドライ天然酵母を使うことで、酵母のレシピの中でも比較的簡単に作れます。

天然酵母で代用した「ベルギーワッフル」

ドライイーストで作るよりも旨味が増します。ヨーグルト酵母がおすすめです。

ドライイーストや代用品は安全

ドライイーストの代用は

以前「イーストフードは危険」という情報があり、「ドライイースト」も危険な食べ物だと噂になったことがありました。しかしこれは間違った情報です。

食品添加物のひとつであるイーストフードは、パン酵母(イースト)の働きを促すものなので、同じ「イースト」と名前についてはいるものの、ドライイーストとは全く違う物なのです。

イーストフードは生地改良剤とも呼ばれ、イーストの発酵を促し時間の短縮が可能なので、パンを大量生産するときに使用されます。確かに、イーストフードや乳化剤は合成添加物なので、極力避けたほうがいいのですが、賞味期限が長いというメリットがあります。ですが、一般のご家庭で使用する必要はないでしょう。ドライイーストには危険性はないので安心してお使いください。

最後に

ドライイーストの代用は

衛生面や保存に関して難しい天然酵母。天然酵母や自家製酵母がドライイーストの代用品というよりも、ドライイーストが天然酵母や自家製酵母の代用品として使われることが多いです。ぜひ天然酵母を使ってみたいとは思いますが、時間は少々かかりますので時間に余裕がある時の方がいいですね。

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