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車のサイドブレーキの主な役割とは
車のサイドブレーキは、車が駐車している際、あるいは停車している際に車輪を固定し、車が勝手に動き出さないよう阻止する役割があります。
パーキングブレーキだけでも車を停車することは可能ですが、強い衝撃や急勾配ではロックが外れてしまう恐れもあるため、サイドブレーキも併用して車をしっかり固定しましょう。
サイドブレーキを使うタイミング
サイドブレーキを使うタイミングは、主に以下のような状況が適しています。
- 駐停車するとき
- 坂道で停車するとき
- 坂道で発進するとき
- フットブレーキが効かなくなったとき
日本の道路交通法では、運転者が車から離れるときは車両が完全に動かないように処置してから離れることを義務付けられています。そのため、サイドブレーキをかけ忘れてしまうと、道路交通法に違反したことになってしまうのです。
また、坂道で停車したり発進したりするときは、必ずサイドブレーキをかけましょう。フットブレーキが効かなくなったときも緊急時のブレーキとして代用できますよ。
車のサイドブレーキをかけないと起こりうるトラブル
もしも車のサイドブレーキをかけ忘れた場合、どのようなトラブルが起こりうるのでしょうか。事故に発展する恐れもあるので気をつけてください。
坂道で駐車時に車が動き出してしまう
坂道で停車中、サイドブレーキをかけていないと、車が衝撃や急勾配に耐えられずに動き出してしまう恐れがあります。
パーキングブレーキだけ入れていればいいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、パーキングブレーキだけではギアの爪だけで車を固定している状態なので、坂道では車の重量を支えることができず、勝手に動き出してしまう恐れがあるのです。
すると、前方車両や後方車両に衝突してしまい、事故やトラブルに発展するリスクも懸念されます。
坂道発進時に後退してしまう
マニュアル車の場合、坂道で発進する際に、車の重量が耐えられずに少しだけ後ろへと下がってしまうことがあります。これを阻止するためにもサイドブレーキは重要です。ほんの少しでも発進時に後ろへ下がってしまうと、後方車両にぶつかってしまう恐れがあります。
こうした事故を阻止するためには、サイドブレーキを入れた状態でアクセスを少しずつ踏み、回転数を上げて車が動き出す感覚を覚えたらサイドブレーキを解除して本格的に発進しましょう。
停止措置義務違反で反則金や違反点数が科される
道路交通法第71条では、車両を離れる際、車両が完全に停止状態を維持するために必要な処置を講じることが義務付けられています。
これにはサイドブレーキをかけることも含まれているため、もしもサイドブレーキをかけ忘れて車両を離れた場合、その状態が見つかると停止措置義務違反に該当する恐れも考えられるでしょう。
停止措置義務違反となった場合は、違反点数1点、反則金6000円が科される可能性があります。パーキングブレーキだけでなく、必ずサイドブレーキもかけて車を離れましょう。
サイドブレーキを解除し忘れると起こりうるトラブルは?
駐停車する際はサイドブレーキを入れて完全に車が動き出さないよう停止させる必要があります。
しかし、サイドブレーキをかけたまま発進しようとすると、地面との摩擦によって摩耗熱が生じます。そのまま無理に走行させると発熱量も多くなり、部品が熱されてしまい、破損や溶解につながる恐れがあるので危険です。車の故障原因にもつながりかねません。
また、摩耗熱の発熱量が上がると、最悪の場合、車の故障だけでなく車両火災に発展する危険性もあります。
こちらも命に関わるほど非常に危険な状況に陥るので、必ずサイドブレーキは解除してから走行しましょう。
サイドブレーキの正しい使い方を熟知して安全運転を
サイドブレーキは、車両を完全に停止させるためにも重要な役割を担っています。前方車両や後続車両に衝突しないためにも、サイドブレーキの正しい使い方を熟知して、より安全運転を心がけましょう。