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漂白剤で服が色落ちする理由
漂白剤は、シミや汚れを分解して落とす便利なものですが、使い方を間違えると洋服が色落ちすることがあります。特に漂白力の強い塩素系漂白剤は染料まで分解する力があり、色柄物に使うと高確率で色落ちを起こします。
酸素系漂白剤は色柄物に使えますが、使用時間や温度を守らないと色落ちのリスクがあります。さらに、シルクやウール、ナイロンなどのデリケートな素材は漂白剤に弱く、特に注意が必要です。
漂白剤で色落ちした洋服を元に戻す方法
漂白剤で色落ちした洋服を見るとショックを受けるでしょう。しかし、焦らずに適切な対処法をとればある程度修復できます。
ここでは家庭で簡単に試せる方法からプロに依頼する方法まで順を追って紹介します。
ぬるま湯につけて色移りを落とす
漂白剤による色落ちが別の服に移ってしまった場合は、比較的簡単に対処できます。
40度以下のぬるま湯に酸素系漂白剤と中性洗剤を適量溶かし、色移りした洋服を20〜60分ほどつけ置きします。途中で軽く手もみすると効果が上がります。その後、水でしっかりとすすぎ、早めに陰干ししてください。この方法なら、軽度な色移りなら家庭で簡単に元通りにできます。
染色ペンで色落ち部分を直す
部分的な色落ちには布用染色ペンがおすすめです。使い方は簡単で、色落ち部分に直接ペンで塗り、下に布を敷いて乾かします。
その後、アイロンを軽くかけると色が定着します。最近はアイロン不要のタイプもあり、手軽に補修が可能です。ただし元の色と完全に同じ色には戻らないこともあるため、目立たない場所で試し書きして色を確認しましょう。
洋服全体を染め直す
色落ちの範囲が広い場合は、衣類用染料を使って全体を染め直すことができます。市販されている染色キットを利用すれば家庭でも可能ですが、準備や作業はやや複雑になります。
まず、ぬるま湯に染料をよく溶かし、洋服をムラなく浸します。約20〜40分ほどかき混ぜながら染め、その後よくすすいで陰干しします。全体の染め直しは単色のTシャツなどに向いていますが、色ムラになりやすいため丁寧な作業が必要です。
プロのクリーニング店で染め直す
家庭での修復が難しい場合や、大切な洋服の場合はクリーニング店や染色専門店に依頼すると安心です。専門業者なら、色落ちした部分を元に近い色で染め直す「染色補正」や、洋服全体の色を濃くして色落ちを目立たなくする「ダークアップ加工」が可能です。
料金は1着あたり5,000〜15,000円程度で、素材や範囲によって変動します。高級スーツやお気に入りの服をきれいに修復したい場合は、この方法が最もおすすめです。
漂白剤での色落ちを防ぐためのコツ
お気に入りの洋服が色落ちするとショックを受けますよね。そのためには、漂白剤を使う際に事前にしっかり予防することが大切です。ここでは色落ちを防ぐための簡単で有効な方法を紹介します。
洋服のタグを必ず確認する
漂白剤を使う前に洋服のタグを確認しましょう。タグには漂白剤が使えるかどうか、使える漂白剤の種類が記載されています。タグの指示に従えば、色落ちのリスクをかなり抑えることができます。
目立たない場所で色落ちテストをする
漂白剤を使う際は、目立たない場所に漂白剤を少量つけ、30秒ほど白い布で押し当てて色落ちしないか確認してください。このテストを行うだけで、不意の色落ちを防ぐことができます。
熱すぎるお湯を使わない
漂白剤を使う際のお湯の温度は40度以下にしましょう。熱すぎるお湯は染料を溶かして色落ちの原因になります。特に酸素系漂白剤を使う場合は、ぬるま湯が最も効果的です。
塩素系ではなく酸素系漂白剤を選ぶ
塩素系漂白剤は白物専用で、色柄物に使うとほぼ確実に色落ちします。色柄物には酸素系漂白剤を選びましょう。酸素系漂白剤なら色柄物でも安全に使えますが、つけ置き時間は20〜60分以内にしてください。
洗濯ネットや色移り防止シートを使う
洋服を洗う際に洗濯ネットを使えば、洋服同士の摩擦を防ぎ、色落ちを軽減できます。また、市販されている「色移り防止シート」を一緒に洗濯機に入れると、洗濯中の色移りを防ぐことができます。
洗濯後はすぐに陰干しする
洗濯が終わったらすぐに陰干ししましょう。濡れたまま放置すると染料が再びにじんで色落ちしやすくなります。また、直射日光は紫外線で色褪せの原因となるため、陰干しがベストです。
まとめ
漂白剤での色落ちは事前の対策が何より大切ですが、もし失敗した場合でも焦る必要はありません。失敗を活かし、例えば色落ちした洋服をおしゃれなオリジナルデザインにリメイクするなど、前向きな活用方法もあります。漂白剤トラブルをきっかけに、自分だけのファッションアイテムを作る楽しさを発見できるかもしれませんね。