買ったらすぐ食べるべき食材6選…見た目は大丈夫でも危険な食品とは

冷蔵庫に入れれば安心だと思っていませんか?実は冷蔵しても短時間で傷んでしまう食品があります。ここでは、買ったらすぐ食べるべき食材や、正しい保存のコツを詳しく解説します。

冷蔵庫に入れれば安全?実は間違い!

冷蔵庫を開ける女性

食品を買ったらすぐに冷蔵庫へ入れる人は多いでしょう。ですが冷蔵庫に入れても、傷むスピードが少し遅くなるだけで、細菌の繁殖が完全に止まるわけではありません。

特に夏場は短い時間でも菌が急激に増え、食中毒の原因となることがあります。冷蔵庫を過信せず、早めに食べることを意識しましょう。

買ったらすぐに食べるべき6つの食材

実際にはどのような食材が危ないのでしょうか。買ったその日のうちに食べておきたい食品を具体的にご紹介します。安全とおいしさをキープするためにも、必ずチェックしてください。

① スーパーのお刺身・お寿司

スーパーで買ったお刺身やお寿司は、買ったその日のうちに食べるのが鉄則です。その理由の一つは、アニサキスという寄生虫が存在する可能性があるからです。

アニサキスは冷蔵庫の温度(2〜5℃)では死なず、生き続けるため、保存時間が長くなるほど危険性が増します。また、生魚は細菌が繁殖しやすく、時間が経つにつれ臭みやぬめりが発生してしまいます。生のまま食べる食品は特に鮮度が重要です。

もし買ったその日に食べきれない場合は、中心部まで急速冷凍(−20℃以下で24時間以上)すると安全ですが、家庭の冷凍庫では温度が保てない場合もあります。やはり購入した日に食べることをおすすめします。

② スーパーのお惣菜やお弁当

スーパーのお惣菜やお弁当も、当日中に食べるようにしましょう。これらの食品は、時間が経つと急激に細菌が増殖しやすいのです。特に、お弁当やお惣菜の容器内は湿気が多く、細菌が増える環境として最適なのです。

お弁当やお惣菜を常温で放置してしまうと、2時間を超えた時点で細菌の数が急速に増えてしまいます。購入後はなるべく早く冷蔵庫に入れ、当日中に食べきるのが安全です。

また、翌日に食べる場合は75℃以上で再加熱をしてから食べましょう。ただし、刺身や海鮮丼のように生の食材が入ったものは、翌日まで持ち越さず当日中に必ず食べきりましょう。

③ ひき肉や加工済みのお肉

ひき肉やローストビーフなどの加工肉も、購入したその日に調理することがとても大切です。

ひき肉は特に傷みやすい食品で、挽いた瞬間から表面積が広くなり、細菌が繁殖する速度が格段に速まります。通常の肉よりもはるかに鮮度が落ちやすく、家庭用冷蔵庫の一般的な冷蔵室(2〜5℃)に入れていても、短時間で傷んでしまうことがあります。

もし保存が必要な場合は、チルド室(0〜3℃)に入れ、当日か翌日までに食べることを心がけましょう。さらに安全に保存したい場合は、すぐに小分けにして薄く平らに伸ばし、冷凍庫(−18℃以下)で保存するのが理想です。

④ もやしなど水分の多い野菜

もやしのように水分を多く含む野菜も、買った当日か翌日までに食べることが大切です。もやしは含まれている水分が非常に多く、しかも傷みやすいため、冷蔵庫に入れていても短期間で悪くなります。

特にもやしは袋の中で蒸れてしまい、細菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。そのため、未開封のまま冷蔵していても2日〜3日後には嫌な臭いやぬめりが出てきてしまいます。買ったその日に炒めたり茹でたりして早めに調理を済ませるか、どうしても使い切れない場合は軽く茹でてから小分けして冷凍保存すると良いでしょう。

⑤ カットフルーツやサラダ野菜

スーパーやコンビニなどで販売されているカットフルーツや、サラダ用にカットされた野菜も、その日のうちに食べることをおすすめします。これらの食品は、切った断面から雑菌が入り込みやすいため、未開封の状態でも鮮度の低下が速いのです。

特に夏場や湿度の高い季節では細菌が活発に繁殖し、時間が経つにつれて味や食感も悪くなります。買った直後に冷蔵庫に入れても、その日のうちに食べきることが安全面でも味の面でも重要です。もしどうしても余った場合は、軽く加熱してスムージーやジャムなどに加工する方法もあります。

⑥ 開封後の豆腐や生卵

豆腐や生卵も傷みやすい食品の代表格です。豆腐は高タンパクで水分が多く含まれているため、開封した後は細菌が増えやすくなります。特に夏場は開封後すぐに食べることが理想です。保存が必要な場合は、必ず密閉容器に入れ、新しい水に浸して24時間ごとに水を交換しましょう。

また生卵はサルモネラ菌などの細菌が存在する可能性があります。卵は殻が割れると細菌が入りやすく、傷みが早くなります。そのため、購入後はすぐ冷蔵庫の棚の奥に入れ、割れたりヒビが入った卵は加熱調理(75℃で1分以上)をしてから食べるようにしてください。

割引シールの食品は本当に危険?安全に使うための注意点

スーパーなどでよく見かける割引シールの食品は、必ずしも危険なわけではありません。割引される理由の多くは、食品の賞味期限や消費期限が近くなっていることや、店舗独自で決めた販売期限が過ぎたためです。

特に販売期限は『1/3ルール』という流通業界の慣習で決められており、賞味期限や消費期限よりずっと前の段階で貼られることが多いのです。そのため、期限内であれば割引シールが貼られていても問題なく安全に食べられます。ただし、割引品を安全に使うためには次のポイントに注意しましょう。

割引食品を買う時に気をつけたい3つのポイント

割引シールが貼られた食品は、ほかの食品よりも慎重なチェックが必要です。安全に食べるために、買う前に必ず次のポイントを確認しましょう。

  • 肉や魚は、表面にぬめりや変な臭いがないことを確認する。
  • パッケージが膨らんでいる食品や汁が漏れている食品は、細菌が増殖している可能性があるため避ける。
  • 野菜や果物は表面にカビや変色、溶けている部分がないか確認する。

また、割引品を買った後の持ち帰り方にも注意が必要です。できれば保冷バッグや保冷剤を使用し、温度管理を徹底しましょう。特に夏場は寄り道を避け、食品を買ったらすぐに帰宅して冷蔵庫や冷凍庫へ入れるようにしてください。

「賞味期限」と「消費期限」の違いを理解しよう

食品のパッケージには「賞味期限」と「消費期限」がありますが、この2つは意味がまったく異なります。

「賞味期限」は、おいしく食べられる期間を示しており、この期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。缶詰やスナック菓子など、日持ちする食品に使われます。賞味期限は実際に食べられる期間よりも短く設定されることが多く、未開封で保存状態がよければ安全性に問題はありません。ただし、開封した瞬間に賞味期限は無効になるため、開封後は早めに食べましょう。

一方、「消費期限」は安全に食べられる期間を示しており、お弁当や生菓子のように製造から約5日以内に食べなければならない食品に表示されています。期限を過ぎた場合、細菌が増殖して食中毒のリスクが高まるため、期限内に食べきることが絶対条件です。また、最近では消費期限を日にちだけでなく、具体的な時間まで表示する店舗も増えているため、時間表示があった場合は必ず守りましょう。

賞味期限が短い食品の上手な保存方法

賞味期限が短い食品でも、保存方法を工夫することで鮮度を保つことができます。ポイントは、温度管理と空気を遮断することです。

冷蔵庫のドアを開けたままにしていると、庫内の温度が一気に上昇し、食品が傷む原因となります。食品を取り出す時は15秒以内で済ませ、庫内温度の変化を最小限にしましょう。

また、肉や魚を冷凍する時は、食品を薄く伸ばし、空気を抜いてラップで密閉することが重要です。さらにアルミホイルで包むと、冷凍焼けや風味の劣化を防げます。

野菜類は乾燥しやすいため、濡らした新聞紙やキッチンペーパーに包み、野菜室で立てて保存すると新鮮さが長持ちします。

保存中の食品を無駄なく使い切るために、古い食品を手前、新しい食品を奥に並べる「先入れ先出し」も効果的です。定期的に冷蔵庫の中身を確認し、食材が無駄にならないよう心がけましょう。

まとめ

食品を安全に食べるためには、買い物の段階から注意することがとても大切です。夏場や梅雨など、湿気の多い季節は特に傷みやすい食品に注意が必要です。保冷剤を使って冷たい状態を保ち、買い物後はなるべく早く帰宅しましょう。

また、冷蔵庫の整理整頓や、普段から食品の消費ペースを意識した買い物を心がけることで、食品ロスを減らすことにもつながります。ちょっとした心がけで、健康的な食生活を維持しましょう。

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