服にガムがついた時の取り方5選…繊維に入り込んだ汚れをキレイに落とす方法

服にガムが付くと慌ててしまいがちですが、正しい方法を使えば生地を傷めずきれいに取り除けます。この記事では身近な道具で簡単にガムを取る方法と注意点を詳しく紹介します。

服にべったりついたガムは取れる?

外出中にベンチに座ったり、気づかずに触ったりして、服にべったりガムがついてしまうことがあります。とてもショックですよね。ガムは繊維の奥まで入り込むと、無理に引っ張ったりこすったりすると、生地が傷んだり、汚れが広がったりしてしまいます。

でも安心してください。服にガムがついても、正しい方法を知っていれば繊維を傷めずにきれいに取ることができます。服についたガムは時間が経つほど繊維に固着するので、気づいたらなるべく早く対処することが大切です。

服についたガムをきれいに落とす5つの方法

服にガムが付いてしまったときは、慌てずに次の方法を試してみてください。ここで紹介する方法は、生地にガムが残りにくく、服を傷めにくいものばかりです。なぜそれが効果的なのかを説明しながら、それぞれ詳しく見ていきます。

①ガムを冷やして固める

服についたガムを取るときに、最初に試したい方法はガムを冷やすことです。ガムは温かいと柔らかくなってベタベタと粘着しますが、冷えると固くなり、繊維から剥がれやすくなる性質があります。

ガムを冷やすには、ビニール袋に入れた氷や保冷剤をガムに押し当てます。外出先で氷がない場合は、冷たい缶ジュースやペットボトルでも代用できます。また、自宅にいる場合は服を袋に入れて30分ほど冷凍庫に入れる方法も有効です。

冷えてガムがカチカチになったら、プラスチック製のカードやスプーンを使って、ゆっくりとガムを剥がします。金属製のナイフや鋭利なものを使うと、繊維を傷める恐れがあるので避けましょう。

取り切れないガムがある場合は、粘着テープで表面を軽く叩くようにして除去すると効果的です。冷やす方法は、生地へのダメージが最も少なく、失敗が少ないため最初に試すのにおすすめです。

【手順おさらい】

  1. 氷や保冷剤、冷たい飲料でガムを冷却
    ※冷凍庫で冷やしてもOK(30分ほど)
  2. プラスチック製カードやスプーンでゆっくり剥がす
    ※金属製の刃物は使用しない
  3. 残りは粘着テープで軽く叩き取り除く

②クレンジングオイルや食用油を使って溶かす

ガムが繊維の奥に入り込んでしまっている場合、冷やすだけでは完全に取り除けないこともあります。その場合は、油を使ってガムを溶かす方法が効果的です。

なぜ油が効果的かというと、ガムの主成分は油に溶ける性質を持つ樹脂だからです。油分によってガムが柔らかくなり、生地から剥がれやすくなります。使う油は、クレンジングオイル、サラダ油、オリーブオイルのほか、手元にあるベビーオイルやヘアオイルでも構いません。

まず油をガムに少し垂らし、5分ほど時間を置いてガムにしっかり染み込ませます。その後、古い歯ブラシなどで押すようにガムをほぐしていきます。

油で溶かした後は、油染みを防ぐため、台所用の中性洗剤で丁寧にもみ洗いをして油を落としてから洗濯機で通常通り洗濯してください。特にデリケートな生地の場合は、油染みや色落ちの可能性もあるので、目立たない部分で試してから行うと安心です。

【手順おさらい】

  1. クレンジングオイルや食用油をガムに染み込ませる(約5分)
    ※デリケートな素材は目立たない部分で事前テストをする
  2. 歯ブラシで押すようにガムをほぐす
  3. 中性洗剤で油分をもみ洗い後、洗濯

③アルコールでガムを溶かして取り除く

アルコールにはガムを溶かす働きがあり、特に繊維に強く入り込んだガムを落とすときに役立ちます。アルコールは消毒用エタノール(70~80%)が効果的ですが、手元にない場合はアルコール除菌スプレーや度数40%以上のお酒でも代用できます。

ガムがついた部分に、不要な布やキッチンペーパーを当てます。服の裏側からアルコールを染み込ませた布やコットンで軽く叩くようにしてガムを溶かし、当てた布にガムを移していきます。アルコールを使うときは、色落ちする素材もあるため、目立たない場所で色落ちテストをしてから行うようにしてください。

ガムが完全に取れたら、仕上げに洗剤でもみ洗いをしてから通常通り洗濯をします。アルコールを使った方法は、油分による染みの心配がなく、生地を傷めずにしっかりとガムを取り除けます。

【手順おさらい】

  1. 消毒用エタノールや除菌スプレー(度数40%以上)を用意
  2. ガム部分に布やペーパーを当てる
    ※色落ちのリスクあり(目立たない部分でテスト推奨)
  3. 裏側からアルコールを染み込ませた布で叩く
  4. 洗剤で軽くもみ洗い後、洗濯

④アイロンやドライヤーでガムを溶かして取る

ガムは冷やすと固くなりますが、逆に熱を加えると溶けて柔らかくなる性質があります。この性質を利用して、アイロンやヘアドライヤーでガムを取り除くことが可能です。

この方法では、まず厚紙やクラフト紙、またはキッチンペーパーをガムがついた部分の上に置きます。次にアイロンを低温から中温に設定し、服の裏側から軽く押さえるように熱を加えます。ガムが溶けると紙のほうに移り、生地から離れていきます。完全に移りきるまで紙をずらしながら何度か繰り返します。

アイロンが使えない生地の場合は、ヘアドライヤーの温風でも同じように試すことができます。ドライヤーでガムを温めて柔らかくなったら、粘着テープや不要な布を軽く当てて、ガムを少しずつ移し取ります。

ただし、熱を使う方法には注意点があります。熱に弱い化学繊維やウール、プリント柄などは変色や生地が溶ける可能性があるため、この方法を使う前に必ず洗濯表示を確認し、低温かつ短時間で行ってください。

【手順おさらい】

  1. ガムの上に厚紙やキッチンペーパーを置く
  2. アイロンを低温~中温で服の裏から熱を加える(ドライヤーでもOK)
    ※生地の洗濯表示を確認する
    ※熱に弱い素材は避ける
  3. ガムが溶け紙に移ったら繰り返す

⑤市販のガム取り専用スプレーを使う

手軽で確実なのが、市販されているガム取り専用スプレーを使う方法です。このスプレーにはガムを固めたり溶かしたりする成分が入っており、スプレー後、簡単にガムを取ることができます。

スプレーをガムの部分に吹きかけると、短時間でガムが固まったり柔らかくなったりします。固めるタイプなら、プラスチック製のヘラやカードで簡単に剥がすことができます。溶かすタイプの場合は布やキッチンペーパーを使ってガムを拭き取ると、繊維を傷つけずにきれいに除去できます。

市販のスプレーはホームセンターやドラッグストアなどで購入でき、家庭に常備しておくと万が一の時にも安心です。ただし、使用する際は必ず製品の使用方法をよく読み、生地の目立たない部分で試してから使うことをおすすめします。

【手順おさらい】

  1. ガム取り専用スプレーを準備
  2. ガムに吹きかけ固めるか溶かす
    ※使用前に目立たない部分でテストする
  3. 固めた場合はプラスチック製ヘラで剥がす
  4. 溶かした場合は布やペーパーで拭き取る

外出先で服にガムが付いた場合の応急処置

お尻についたガム

外出先で服にガムが付いた場合、慌ててこすったり無理に剥がしたりすると、ガムが繊維の奥まで入り込み、かえって汚れが広がります。そのため、外出先では応急処置だけにとどめるのがベストです。

まずはできる限り手元のティッシュやハンカチを使い、ガムをつまむようにして取り除きましょう。また、近くのコンビニなどで手に入る氷や冷たい飲料を利用してガムを一時的に冷やし、固めてから取るとさらに効果的です。この段階では無理にすべてを取ろうとせず、帰宅後に上で紹介した方法をじっくり試しましょう。

また、外出先でアルコール除菌スプレーを手に入れられる場合は、それをティッシュやハンカチに含ませ、ガムが付いた部分の裏側から軽く叩くとガムが落ちやすくなります。ただし色落ちには注意して、目立たないところで試してから行ってください。

服に付いたガムを取るときに注意すること

服についたガムを取り除くときには、いくつか注意するポイントがあります。まず、生地を傷める恐れがあるため、金属製のナイフや鋭利な道具は避けましょう。また、除光液(アセトン)もガムを溶かす力はありますが、生地の染料を抜いてしまう恐れがあるため、できるだけ使わない方がよいでしょう。

素材によっては色落ちや変色を起こす場合があるため、油やアルコールを使う際は、服の目立たない場所で事前にテストをしてください。特にデリケートな素材や大切な服の場合、自宅で無理に対処しようとせず、クリーニング店に相談することも選択肢として覚えておいてください。

さらに、どの方法を試す場合でも、ガムがついてから早めに対処することが重要です。時間が経つほど繊維に入り込み、落ちにくくなるためです。可能なら当日中に、丁寧に対処しましょう。

まとめ

服にガムがついた時は、慌てず適切に対処することが大切です。ガムの特性を知れば、自宅にあるものでも意外と簡単に落とせます。また、外出時にはコンビニなど身近な場所で手に入る道具を利用し応急処置を行い、帰宅後じっくり対処しましょう。

もし、生地や服の状態に不安がある場合は無理をせず、専門のクリーニング店に相談することが最善策です。今回紹介した方法を知っておくと、いざというときに安心ですね。

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