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話しかけづらい人ってどんな人?
「話しかけづらい人」とは、周囲の人がなんとなく近寄りにくく感じたり、声をかけるのをためらったりしてしまう雰囲気を持った人のことです。
本人に悪気はなくても、知らず知らずのうちに距離を作ってしまっていることがあります。まずは、どんな人が話しかけづらいと感じられるのか、その特徴を詳しくみていきましょう。
話しかけづらい人によくある特徴
私たちが「話しかけづらい」と感じてしまうのには、明確な理由があります。それらの特徴を細かく掘り下げてみます。
①いつも不機嫌そうな表情をしている
いつも怒っているような顔や真顔でいる人には、なかなか話しかける勇気が出ません。特に眉間にしわを寄せている人は、実際は何も考えていなくても「怒っているのかな」「嫌われているのかな」と誤解されることがあります。
また、無表情でいる人も感情が分かりにくく、相手に不安を与えてしまいます。これは人間が無意識に他人の感情を表情から読み取っているためです。不機嫌そうな人に話しかけるのは緊張しますし、話しても楽しんでくれるか分からないという心理が働いてしまうのです。
②いつも忙しそうで余裕がない
いつも何か作業をしている、早歩きで移動している、焦った口調で話す人には、どうしても話しかけにくさを感じます。「今話しかけたら迷惑かな?」「邪魔をしてしまうかな?」と遠慮してしまうためです。
本人は意識していなくても、常に忙しいという雰囲気は相手に壁を感じさせてしまいます。特に職場では「忙しい」という印象を与えると、重要な相談やコミュニケーションが後回しにされ、結果として仕事にも悪影響を与えることがあります。
③目を合わせてくれない
相手が話しかけているのにスマホやパソコンの画面を見たままだったり、目線を逸らし続けたりすると、無意識のうちに「話しかけないでほしい」と相手に伝わってしまいます。
人間同士が会話する時、目を合わせることは「話を聞いている」「あなたに関心があります」という重要なシグナルです。視線を逸らすことは、相手にとって自分の話に興味がないか、関わりたくないという否定的なサインに受け取られてしまうため、会話が成立しにくくなります。
④リアクションが薄く反応が分かりにくい
話しかけた時に相手があまり反応してくれなかったり、相槌が少なかったりすると、「迷惑だったかな」と感じてしまいます。
これは人間が会話中に相手の反応を見て、話を続けるかどうかを判断しているためです。特に反応が薄い人との会話は一方通行になりがちで、会話をしている側が疲れてしまうことが多く、自然と避けられてしまいます。
⑤否定的な言葉が多い
話すたびに「でも」「それは違う」など、否定的な言葉を多く使う人と話すのはストレスが溜まります。相手は「自分の意見が否定されるかもしれない」という不安を感じてしまい、次第にコミュニケーションを避けるようになります。
また、否定的な発言が多いと周囲の人まで気持ちが沈んでしまい、職場や学校全体の雰囲気にも悪影響を与えることがあります。
⑥自分の話ばかりする
会話中に自分の話ばかりをして、相手の話に耳を傾けない人も話しかけにくさを感じさせます。自分の話を一方的にする人との会話は、聞いている側が「自分は話を聞く役目」と感じ、疲れてしまうためです。
会話とは本来お互いの情報交換や感情共有が目的ですが、一方的な会話ではその目的が果たされず、相手にとってストレスになってしまいます。また、自分の話を優先する姿勢が目立つと、周囲から「自分勝手な人」「協調性がない人」と思われ、さらに孤立を深める原因となります。
⑦一人でいることが多く、周囲と距離をとる
集団から離れて一人で過ごす時間が多い人は、周囲から話しかけにくい印象を持たれることがあります。いつも一人でいると「他人と交流を望んでいないのかな」「声をかけたら迷惑かな」と思われるからです。
また、周りとの交流が少ないと相手がどんな人かよく分からず、何を話したらいいか分からないという問題も生じます。実際には内気な性格や集中したいなどの理由で一人になっているだけかもしれませんが、周囲は無意識にその距離感を感じ取り、声をかけづらくなってしまいます。
話しかけづらい人と自然に話すコツ
話しかけづらいと感じる人と自然にコミュニケーションを取るには、まず相手の警戒心や不安感をやわらげることが大切です。ここではそのコツを詳しく説明します。
相手の状況をよく観察してタイミングを決める
相手が忙しそうだったり、集中して作業をしている時に話しかけるのは避けましょう。相手の作業が一段落した時や、リラックスしている時が話しかけやすいタイミングです。また、相手がストレッチをしたり、一息ついている様子が見られたら、自然な流れで声をかけることができます。
話す時は相手の目を見て反応を示す
話をする時には必ず相手の目を見るようにしましょう。視線を合わせることで「あなたの話を聞きたいです」「あなたに関心があります」というポジティブなメッセージを伝えることができます。
また、相手が話している時にはうなずいたり、「なるほど」「そうだったんですね」といった相づちを打つことで、相手の警戒心を解き、会話を続けやすくなります。
共通の話題を見つけて会話を広げる
共通の話題があれば、会話は自然に広がりやすくなります。趣味や出身地、最近のニュースや好きな食べ物など、相手が興味を持ちやすい話題を選ぶことで会話が弾みます。共通点が見つかれば、相手は心理的に親しみや安心感を抱きやすくなり、話しやすい雰囲気が生まれます。
少しずつ自分のことを話して、相手の話も引き出す
自分のことを少しずつ話していくことで、相手も心を開きやすくなります。最初は軽い話題から始めて、徐々に自分の体験や考えなどを話してみましょう。同じようなレベルの自己開示を相手にも促すことで、自然と互いの距離感が縮まり、良いコミュニケーションがとれます。
感謝や嬉しい気持ちを言葉にして伝える
相手との関係を良好に保つためには、感謝や嬉しい気持ちを積極的に伝えることが大切です。
「ありがとう」「助かりました」「おかげでうまくいきました」といった感謝の言葉を日頃から伝えることで、相手も気持ちよくコミュニケーションをとれるようになります。また、そうした言葉を聞くことで相手は自信を持ち、次に話しかけやすい関係が作られます。
まとめ
コミュニケーションの難しさは、必ずしも相手の性格や態度だけに原因があるわけではありません。むしろ、自分自身の心理的なハードルが話しかけづらさを生み出していることも多いものです。
話しかけづらいと感じる相手との関係を良くするためには、まず自分自身の先入観や恐れを一旦手放して、「相手を知ろう」とする姿勢を持つことが大切です。小さな勇気と行動が、人間関係を大きく変える第一歩になるでしょう。