トイレに流してはいけないもの5選!なぜダメなのか理由を解説

トイレに誤った物を流すと、詰まりや環境トラブルを引き起こします。この記事では、トイレに流してよいもの、絶対に流してはいけないもの、誤って流してしまった時の安全な対処法を詳しく解説します。

トイレに流していいものは『3つ』だけ

トイレ

トイレは一見、何でも流せるように感じますが、実際には限られたものしか流してはいけません。以下の3つが基本です。

  • 人間の排泄物(便・尿)
  • トイレットペーパー(少量ずつ)

また、最近よく目にする「流せるトイレクリーナー」や「流せるおしりふき」は、表示があっても注意が必要です。必ず一枚ずつ流し、短時間に複数枚を連続して流さないようにしましょう。これらの商品も大量に流すと詰まりの原因となるため注意が必要です。

トイレに流してはいけないもの5選

トイレに流すべきでないものは数多くありますが、それらは主に「水に溶けない」「膨らむ」「排水管を傷つける」「環境に悪影響を与える」といった問題を起こします。ここではトラブルの原因となりやすいものを分類して詳しく紹介します。

1. 水を吸って膨らむもの

生理用品

水を吸って膨らむものは、配水管を詰まらせる原因となります。主な例は以下の通りです。

  • 紙おむつ(紙おむつは水を吸収すると大きく膨らみ、排水管を塞ぐ)
  • 生理用品(吸収力が高く、水に溶けないため、排水管で詰まる)
  • ペットのトイレ用砂(特に固まるタイプの猫砂は排水管内で固まりやすく、詰まりの原因になる)

これらは水を吸って大きく膨らみ、排水管に完全に詰まってしまう危険があります。絶対に流さず、燃えるゴミとして処理しましょう。

2. 水に溶けない紙やプラスチックの製品

ティッシュペーパー

トイレに流れる水は勢いよく見えますが、溶けにくい物は配水管を通過できません。

  • ティッシュペーパー(表面加工があり水に溶けない)
  • ウェットティッシュ(流せる表示があっても溶けにくい)
  • ガム(冷えると固まり配水管に付着する)
  • タバコの吸い殻(フィルターが繊維製で溶けない)
  • マスクやビニール袋(プラスチック製品は絶対溶けない)

これらの製品は少量でも積み重なっていくと深刻な詰まりを引き起こします。

3. 油を含む食品や食べ残し

油分は冷えると固まって排水管に付着します。特に注意すべきものは以下の通りです。

  • ラーメンなどのスープ(油が配水管で固まる)
  • 天ぷらや揚げ物の残り油(冷えると配管を完全に塞ぐ)
  • 食べ残し(油や未消化の食べカスが溜まると詰まりの原因になる)

油や食べ残しは紙や新聞紙に吸わせて可燃ゴミに出すなど、適切に処理しましょう。

4. 薬品や危険な化学物質

薬品や化学物質は、排水管だけでなく下水道施設や環境に深刻な影響を与えます。特に以下のようなものが該当します。

  • 未使用や期限切れの薬(処理施設で除去できず環境汚染を起こす)
  • ガソリンやシンナー、アルコール(揮発性が高く火災や爆発の危険がある)
  • 強力な洗浄剤や漂白剤(下水処理施設の微生物を殺し、処理機能を低下させる)

薬品や危険な物質は各自治体のルールに従って安全に処分してください。

5. 硬くて小さい物(プラスチックや金属製品)

トイレに誤って落としてしまいがちですが、硬い小物は排水管を傷つけたり、詰まりの原因となります。代表的な例としては以下があります。

  • ライター(詰まりや発火の危険がある)
  • おもちゃや小さなキャップ(配管を傷つけることがある)
  • コインや鍵など金属の小物(引っかかって詰まりを引き起こすことが多い)

これらの硬い物を落としてしまった場合、便器の奥まで流さず、ゴム手袋をしてすぐに取り出してください。もし深く入ってしまった場合は、専門業者に相談しましょう。

誤って流してしまった時の安全な対応手順

ラバーカップ使用

もし、トイレに流してはいけないものを誤って流してしまった場合は、焦らずに次の手順を詳しく確認して対応しましょう。迅速かつ冷静な対応がトラブルを最小限に抑える鍵となります。

①すぐに止水栓を閉め、水を流さないようにする

最初にトイレタンク横の止水栓(マイナスドライバーやコインで回せる)を時計回りに回して閉めます。水を流すと異物がさらに奥へ流れてしまい、取り出しが困難になる可能性があります。この初動がトラブル拡大を防ぐ重要なポイントです。

②手袋をつけて直接取り出す

異物が便器の奥に入り込んでいない場合、厚手のゴム手袋をつけ、異物を直接取り除きます。取り出した異物は、すぐにビニール袋に入れて処分してください。無理に便器の奥まで手を入れると怪我や便器の破損の原因になるため、目視で届く範囲にある場合のみ行いましょう。

③ラバーカップ(カッポン)を慎重に使用する

異物が奥に詰まっている場合は、ラバーカップを使用します。カップを排水口に密着させ、ゆっくり押してから強く引き上げる動作を数回繰り返します。引く力を強めにして、異物を吸い上げる感覚を意識しましょう。ただし、強く押しすぎると異物が逆に奥に押し込まれて詰まりが悪化するため、注意深く作業をしてください。

④排水桝を確認し異物を取り除く

トイレの排水は屋外の排水桝へとつながっています。異物が奥へ流れてしまった場合は、家の外にある排水桝の蓋を開けて詰まりや異物がないか確認します。排水桝内に異物を発見した場合は、スコップや手袋を使って回収し、ビニール袋で処分します。このとき、悪臭や衛生面に注意し、マスクをつけることをおすすめします。

⑤細い道具を使用して取り出す(慎重な作業が必要)

排水口付近に引っかかった異物を取り出す場合は、ワイヤーブラシや針金ハンガーを利用します。道具の先端をタオルや布で保護して、便器や配管を傷つけないよう慎重に扱いましょう。力任せに行うと便器を破損させる危険があるため、無理は禁物です。

⑥自分で無理ならすぐに専門業者に依頼する

上記の方法を試してもうまくいかない場合は、迷わず専門業者に連絡しましょう。業者を呼ぶ際は、異物の種類や詰まった時の状況、すでに行った対処法を具体的に伝えるとスムーズに作業が進みます。賃貸住宅に住んでいる場合は、必ず管理会社や大家さんへの報告を業者への連絡前に済ませておきましょう。

トイレ詰まりを予防するために家庭でできること

便座カバー付きの便座

トイレの詰まりを未然に防ぐには、日常的に次のポイントを徹底しましょう。ちょっとした工夫や注意が、トラブルを回避する鍵になります。

トイレットペーパーの適切な使用量を守る

トイレットペーパーは水に溶けますが、一度に大量に流すと完全に溶けきらず詰まりを引き起こします。一回につきシングルタイプなら約1メートル(長くても1.5メートル以内)を目安に使用し、流す際は必ず少量ずつ分けて流しましょう。

「流せる商品」も油断せず1枚ずつ流す

最近では「流せるトイレクリーナー」や「流せるおしりふき」が普及しています。しかし、これらも水への溶けやすさはトイレットペーパーに比べ低いため、必ず1枚ずつ使って流すようにしましょう。連続して数枚以上を流すと高確率で詰まりを起こします。

トイレ付近にゴミ箱を設置して習慣を作る

異物をついトイレに流してしまう原因は、近くにゴミ箱がないからということも多くあります。特にティッシュ、生理用品、紙おむつ、ペットの砂などをトイレ内ですぐ捨てられるよう、小型のゴミ箱を設置し、家族や訪問客にもそれを周知しましょう。

定期的な排水桝や便器周辺のチェックを習慣にする

詰まりの前兆として、水が流れる速度が遅くなる、水位がいつもより高い、異音がするなどがあります。排水桝の蓋を定期的に開けてチェックし、トイレの流れや音に少しでも異変を感じたらすぐに対処する習慣を作ることが、詰まりの重大化を防ぎます。

家族や同居人への情報共有と協力を徹底する

トイレ詰まり予防は家族全員の協力が不可欠です。トイレに流してはいけないもののリストをトイレ内に貼ったり、家族で予防策を話し合う機会を設けるなどして、情報共有を徹底しましょう。家庭全員の意識が高まることで、トラブルは大幅に減らせます。

これらの具体的な対策を毎日の習慣にすることで、トイレの詰まりというトラブルを未然に防ぎ、快適で清潔な生活を保つことができます。

まとめ

トイレは便利で使いやすい設備ですが、正しく使わなければ大きなトラブルを引き起こします。日々、気をつけていても予想外のことが起きる場合があります。いざという時に備えてラバーカップやゴム手袋など基本的な道具を常備しておくと安心です。

定期的にトイレの排水管や排水桝を簡単に点検する習慣をつけると、異変に早く気付いてトラブルを最小限に防げます。トイレ詰まりは予防が大切であり、早めの対応が被害を防ぐポイントです。

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