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車の『アイドリングストップ』とは?
車のアイドリングストップとは、ブレーキを踏んで車が停車した際にエンジンを自動で停止させる機能です。信号待ちや渋滞にはまってしまった時に使われることが多く、使い方次第ではメリットも多いと考えられています。
しかし、アイドリングストップは、使い方次第でかえってデメリットが大きくなってしまうこともあるので注意が必要です。アイドリングストップを頻繁に使う場面がある場合は、使い方を見直したほうがよいでしょう。
車のアイドリングストップを使うメリットを解説
車のアイドリングストップを活用すると、どのようなメリットが生じるのでしょうか。
無駄な燃料を使わずに済むため燃費が向上する
車の停車時にアイドリングストップを使うことで、エンジンが自動停止している間は無駄な燃料を使わずに済みます。消費する燃料の量が減るため、燃費向上にもつながり、結果として燃料費を節約することにもつながるでしょう。
アイドリングストップ中は排気ガスの排出量が減少する
アイドリングストップによってエンジンが停止している間は、二酸化炭素を含む排気ガスの排出量が抑えられるため、地球温暖化対策などの環境保全にもつながります。
実際、東京都内では条例でアイドリングストップを義務付けています。これは環境確保条例に基づいて制定された条例です。
環境省によると、都内で登録されているすべての車が毎日アイドリングストップを10分間行うことで、年間で約13万トンもの二酸化炭素排出量を抑えることができるそうです。
エンジン音が停止することで騒音低減につながる
車の騒音は、基本的にエンジン音が大きな要因です。アイドリングストップしている間はエンジンが停止されるため、駐停車中の騒音など抑えることができます。
密集した住宅街、さらに住宅街の中に位置するコンビニやドラッグストアなどでは、騒音対策のためにアイドリングストップを推奨する看板が立てられている光景を見かけることもあるでしょう。
車のアイドリングストップを使うデメリットは?
車のアイドリングストップはメリットばかりに思えますが、実は車にとってはデメリットがあったり、使い方次第ではデメリットが大きくなってしまうこともあります。
バッテリーへの負荷が大きくなる
アイドリングストップを行い、エンジンの停止回数が増えるごとに始動回数も増えます。エンジンを始動する回数が増えれば増えるほど、バッテリーへの負荷が大きくなることをご存知でしょうか。
また、バッテリーだけでなく、その他の部品の劣化も激しくなり、部品の消耗や交換の頻度が早まってしまうこともあるので気をつけましょう。
エンジン再始動時に燃料を過剰消費する
エンジンの始動時には多くの燃料を消費しがちです。そのため、アイドリングストップによってエンジンを停止し、再始動する回数が多かったり、停車している時間が短いほど、燃料を過剰に消費している可能性があります。
また、アイドリングストップの状態から再始動する際に必要な燃料の量は、5秒間エンジンをかけた状態のまま停車している時に消費している燃料の量と同等だと判明しています。したがって、5秒未満の停車(信号待ちなど)では、アイドリングストップしない方が燃料節約になるでしょう。
エンジン再始動時に有害成分の排出量が一時的に増加する
アイドリングストップ状態からエンジンを再始動した際、その直後の20〜30秒間は、排出する排気ガスに含まれる有害成分が増大していると言われています。
したがって、頻繁に短時間だけアイドリングストップしていると、環境に配慮するどころか、かえって有害成分を多く排出してしまう恐れがあるのです。
アイドリングストップはメリット・デメリットを理解して使おう
アイドリングストップは、メリットだけでなくデメリットも生じます。どのような使い方をするとデメリットが生じやすいのか理解して、より燃費良く、環境に配慮した使い方を模索しましょう。