プラスチック容器でやりがちなNG行為8つ!溶ける・割れる・漏れる危険も

便利で身近なプラスチック容器ですが、使い方を間違えると、容器が溶けたり有害物質が出たりして危険です。この記事では、意外にやりがちな危険行為をわかりやすく解説します。

プラスチック容器、間違った使い方してない?

プラスチック保存容器

私たちの身近なコンビニ商品や惣菜は、プラスチック容器に一時的に入れられることが多く、日常的に目にする機会も多いでしょう。家庭での食品保存容器としても、プラスチックが頻繁に利用されています。

でも実は、プラスチック容器にはそれぞれ耐えられる温度や条件が決まっていて、使い方を間違えると容器が壊れたり、中身に有害物質が混ざったりすることがあります。安全に使うには、容器の種類と特徴をきちんと理解しておくことが大切です。

プラスチック容器で避けたい8つのNG行動

便利なプラスチック容器ですが、意外にやってしまいがちな使い方があります。ここでは、ついやりがちな行為と、その危険性を詳しく見ていきましょう。

①「電子レンジOK」のマークを見ないでチンする

プラスチック容器には必ず耐熱温度や「電子レンジ対応かどうか」が記載されています。「電子レンジOK」マークがない容器を加熱すると、容器が溶けてしまったり、有害な化学物質が食品に溶け出してしまうことがあります。 特にポリスチレン(PS)製容器(カップ麺の容器など)は耐熱温度が70~90℃と低いため、電子レンジでの加熱は危険です。

電子レンジを使うときは、底面や側面にある表示を必ず確認し、「電子レンジ対応(耐熱温度140℃前後)」と書いてある容器を使いましょう。

②フタをピタッと閉めたまま電子レンジで温める

フタをしっかり閉めたまま電子レンジで加熱すると、中の水分が蒸気になって膨張し、容器が破裂したりフタが吹き飛んだりする危険があります。これは電子レンジ内を汚すだけでなく、火傷のリスクも高まります。

フタは軽くずらして置くか、蒸気抜き用の穴があるタイプの容器を使用しましょう。また、ラップを使う場合も完全に密封せず、少し隙間を空けることが大切です。

③中身がほとんど空の容器を電子レンジで温める

耐熱性の高いプラスチック容器でも、中身がほとんど入っていない状態で電子レンジにかけると危険です。電子レンジは食品の水分に反応して温めるため、水分がない状態では容器や電子レンジ内部が異常に熱くなり、破損や火災の原因になることがあります。

電子レンジを使う場合は、中に必ず水分を含んだ食品や液体を入れて加熱しましょう。

④耐熱マークなしの容器に熱々のものを入れる

耐熱表示がないプラスチック容器に熱湯や揚げたての食品を入れると、容器が急激に変形してしまい、火傷などの事故につながることがあります。実際、コンビニの惣菜容器などにお湯を注いで溶けてしまった事例は少なくありません。

熱々の食品を入れる際には、「熱湯OK」「耐熱温度140℃以上」などの表示がある容器を使用しましょう。ない場合は、食品の粗熱をしっかり取ってから容器に移すようにしてください。

⑤直射日光や高温の場所に置きっぱなしにする

プラスチック容器は、直射日光や熱によって劣化しやすくなります。特にベランダや車内など、高温や紫外線にさらされる環境に置きっぱなしにすると、容器がもろくなり、ひび割れや変形を起こすことがあります。目には見えない小さなひびから、有害物質が漏れ出す危険性もあります。

保管するときは、必ず日陰や戸棚の中など、涼しく紫外線の当たらない場所を選びましょう。また、ガスコンロのすぐ横など、火や熱が伝わりやすい場所には置かないように注意が必要です。

⑥植物油やアルコールを長い間入れておく

プラスチック容器に油や高濃度のアルコール類を長時間入れておくと、容器の素材が膨らんだり、小さなひび割れが生じたりします。その結果、中身が漏れてしまったり、容器が変形したりするトラブルが起こりがちです。特にPET素材の容器は植物油やアルコールに弱く、トラブルが頻繁に発生します。

アルコールや油を入れる場合は、「アルコール対応」または「油対応」の表示がある容器を使い、短期間で使い切るようにしましょう。

⑦メラミンスポンジなど硬いものでゴシゴシ洗う

汚れを落とそうとメラミンスポンジや硬いタワシで力を入れて洗ってしまうと、容器表面に細かなキズがつきます。こうした細かなキズには汚れや細菌が溜まりやすくなり、衛生的にも問題です。さらに、電子レンジ加熱などの使用で、キズから微小なプラスチック片が食品に混ざることもあります。

プラスチック容器の洗浄には、柔らかいスポンジと中性洗剤を使い、優しく洗いましょう。汚れが取れにくい場合は、お湯に短時間つけてから洗うと効果的です。

⑧塩素系の漂白剤で長時間つけ置き洗いする

プラスチック容器を塩素系漂白剤で長時間つけ置きすると、容器の素材が化学反応を起こし、もろくなったり変質したりすることがあります。最悪の場合、有害な化学物質が食品に溶け出す恐れもあります。

しつこい汚れを落とすときは、塩素系ではなく酸素系漂白剤を使い、つけ置き時間も30分以内に留めると安全です。また、漂白後は必ずよくすすいで完全に漂白剤を落としましょう。

プラスチック容器の耐熱温度の調べ方

プラスチック容器の底に「PP」や「PS」などと書かれたマークがあります。このマークで、ざっくりと耐熱性を判断することができます。

  • 「PP(ポリプロピレン)」は耐熱温度が約110~140℃で電子レンジOKが多い。
  • 「PS(ポリスチレン)」は耐熱温度が70~90℃で電子レンジには使えない。

耐熱表示が見つからないときは、これらのマークを見て安全に判断しましょう。

まとめ

プラスチック容器はとても便利で手軽ですが、使い方を誤ると予想外の危険が潜んでいます。最近では、電子レンジで加熱するだけでマイクロプラスチックが食品に混ざる可能性も指摘されています。

完全に安全な容器というものはありませんが、素材や表示を正しく知り、無理をさせない使い方をすることが大切です。安全で快適な暮らしを守るために、容器の特徴を知り、正しく使い分ける習慣をつけましょう。

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