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交通事故の加害者になる可能性は誰にでもある
「自分は安全運転をしているから大丈夫」「自転車は乗り慣れているから問題ない」と高を括っていると、ある日、小さな油断から交通事故の加害者になってしまう恐れがあります。
車はもちろん、最近では自転車を運転していて事故の加害者になってしまうケースも多く、大人だけでなく子どもも気をつけなければなりません。
前述したように、車や自転車、バイクを日頃から運転している人ならば、誰しもが交通事故の加害者になるリスクを持っています。もしものことを想定し、加害者になってしまった場合はどのように対応すべきなのか、あらためて確認しておきましょう。
交通事故の加害者として絶対にしてはいけない5つのこと
まず、交通事故の加害者になってしまった時、絶対にしてはいけないことを確認しておきましょう。場合によっては、さらに重い罪状となったり、さらなるトラブルに発展する恐れもあるので気をつけてください。
1.被害者を救護せずに現場を立ち去る
交通事故の加害者がやらなければいけない責任の1つに、負傷者の救護が該当します。これは自身が起こした事故で負傷者はいないか確認し、必要に応じて救急車を呼んだり応急処置を行ったりすることを指します。
しかし、交通事故を発生させて負傷している被害者がいるにもかかわらず、救護せずにその場を立ち去る行為は、いわゆる「ひき逃げ」に該当します。これは10年以下の懲役、または100万円以下の罰金刑に処される罪状なので、絶対にやってはいけません。
2.事故を起こした直後に警察を呼ばない
事故を起こした後、怪我人がいないか確認し、相手が「大丈夫だ」と言ったから警察を呼ばずに立ち去ってしまった……というケースが度々ありますが、事故を起こした際、警察を呼ぶことは加害者の道路交通法に則った義務です。
したがって、道路交通法に違反していることは当然ながら、後々「やっぱり怪我を負っていた」などのトラブルに発展しかねないので、必ず警察を呼んで現場の実況見分を行いましょう。
3.後続車や周囲に事故発生を知らせない
交通事故を起こしてしまった際は、必ず後続車や周囲に事故が発生していることを知らせるため、事故車両を可能な限り道路脇に寄せ、発煙筒やパイロンを活用して周囲に注意喚起してください。
二次被害を起こさないよう危険防止処置を怠ってしまうと、事故発生に気づかずに後ろからやってきた車が突っ込んでしまい、さらに事態が悪化したり、あらたな被害者が出る恐れがあります。
4.現場で被害者と自ら示談交渉する
警察による現場の実況見分が終わった後、現場で被害者と話す場面が出てくると思います。しかし、ここで自ら示談交渉してしまうと、後日「あの時は問題なかったが、その後、後遺症が発生した」などと追加請求される恐れがあります。
専門の方が立ち会わずに自己解決してしまうと、こうした問題が後から発生する危険があるため、必ず契約している保険会社や事故に詳しい弁護士などを同席させ、代理で交渉してもらいましょう。
5.不誠実な対応や態度をとる
交通事故を起こした加害者は、誠意を持って問題にあたることが大前提です。しかし、中には自分の責任を相手に責任転嫁したり、横柄な態度で謝罪すらしないといった不誠実な対応や態度をとる人が一定数います。
こうした不誠実な対応や態度は、後の示談交渉にも悪影響を与える可能性があり、被害者、加害者両者にとってデメリットしかありません。
また、事故を発生させて相手を負傷させてしまったのならば、人として誠心誠意謝り、しっかり対応すべきです。不誠実な対応は絶対にやめましょう。
交通事故の加害者になってしまったら…取るべき対応は?
もしも自分が交通事故の加害者になってしまった場合、どのように対応すべきなのでしょうか。
- 被害者の状況を確認して救急や警察に連絡を入れる
- 二次損害が発生しないよう車両を道路脇に寄せたり発煙等やパイロンで周囲に事故を知らせる
- 警察と一緒に実況見分(事故の状況を確認、事情聴取など)を行う
- 契約している保険会社に連絡を入れて、示談交渉などの交渉ごとを代理してもらう
基本的には以上の手順を踏み、1つ1つ丁寧に対応していきましょう。
また、謝罪を保険会社に代理してもらう人がいますが、保険会社を通じてではなく、自分で直接伝えるべきです。しかし、示談交渉に影響を及ぼす可能性もあるため、正式な謝罪じゃ代理人に相談した上で、後日、改めて謝罪に訪れましょう。
交通事故を起こしてしまった時の対応方法を把握しておこう
車や自転車、バイクを運転する人は、誰しもが交通事故の加害者になり得ます。もしも交通事故を起こしてしまった時のことを考慮して、加害者になった時の対応方法を把握しておきましょう。