バナナの黒くなった部分は食べても大丈夫？実は甘さのピークかもしれない話

2025/5/30 2025/5/30 気になる

バナナの黒い部分って食べても大丈夫？

手軽で美味しいバナナですが、買って数日すると皮に黒い斑点が現れたり、皮全体が黒く変色することがあります。「見た目が黒いと食べても大丈夫なのかな？」と心配になる人もいるかもしれませんが、多くの場合は食べても問題ありません。バナナの黒い部分の正体を知れば、安心して食べることができますよ。

バナナの皮にできる茶色や黒色の斑点は、「シュガースポット」と呼ばれています。これは、バナナが熟して甘くなった証拠です。シュガースポットが出ているバナナは糖分が増え、甘さが最大になります。見た目が気になるかもしれませんが、美味しさと栄養価が高まっている状態なので、ぜひ食べてください。

バナナを冷蔵庫で保存すると、皮が真っ黒になることがあります。これは「低温障害」というもので、冷えすぎて皮の細胞が壊れて黒くなる現象です。見た目は悪いですが、皮だけが黒く、果肉がきれいなら問題なく食べられます。ただし、皮をむいて中身まで黒くなっていたら要注意です。

皮をむいて中身まで黒く変色していたり、酸っぱい臭いやカビの臭い、アルコール臭がする場合は、腐敗している可能性が高いです。また、果肉が水っぽくドロドロとしている場合も傷んでいるので食べるのは避けましょう。迷ったら、臭いや見た目で判断してください。

バナナを割ったときに中心だけに黒い筋や黒い硬い部分がある場合は「モキリオ病」と呼ばれる病気かもしれません。これは栽培中に菌が入り込んで起きる症状ですが、人体への影響はなく、食べても問題ありません。ただし、味が苦くなったり食感が悪くなることが多いため、気になる場合は食べないほうが無難です。

バナナは暑さや寒さに敏感な果物です。正しく保存すると美味しい状態を長持ちさせることができます。次の方法で保存するとよいでしょう。

バナナに適した保存温度は14～20℃の常温です。風通しの良い涼しい場所で保存しましょう。また、袋から出して保存すると通気性が良くなり、鮮度を長く保てます。バナナ専用のスタンドで吊るして保存すると、傷みにくくなりますよ。

夏場など室温が25℃を超える場合は、冷蔵庫の野菜室での保存をおすすめします。冷蔵庫は温度が低すぎて皮が黒くなりやすいため、必ず新聞紙で包んでポリ袋に入れ、野菜室で保存しましょう。この方法で低温障害を防ぎ、数日間は鮮度を保つことができます。ただし、保存期間は3日以内が目安です。

バナナを房ごと保存すると早く熟しやすくなります。そこで、一房ずつ切り離し、軸の部分をラップで包むとエチレンガスの発生を抑えられ、追熟のスピードが緩やかになります。一人暮らしや、ゆっくり食べたい人におすすめの方法です。

食べきれないバナナは冷凍保存もできます。冷凍する場合は皮をむき、食べやすい大きさにカットしてラップで包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫へ入れましょう。凍ったバナナはそのままシャーベットとして、また牛乳と一緒にミキサーで混ぜてスムージーにすると美味しくいただけますよ。

皮が黒くなった完熟バナナは甘みが強く、料理やお菓子作りにぴったりです。捨てずにぜひ活用してみましょう。

完熟バナナをパンケーキやマフィン、バナナケーキに混ぜると自然な甘さが引き立ちます。砂糖の量を減らしても十分甘く美味しく仕上がるので、ヘルシーなおやつになります。フォークで潰して混ぜるだけなのでとても簡単です。

完熟して柔らかくなったバナナは牛乳と混ぜてジュースにすると、手軽で美味しい飲み物になります。好みでヨーグルトやはちみつを加えると、さらに栄養価が高まります。朝食やおやつとして活用してみましょう。

バナナは季節を問わず楽しめる人気の果物ですが、実は一度黒くなると、再び黄色には戻りません。そのため、買ったばかりのバナナを少し青みがある状態で選べば、長持ちさせることができます。

また、皮が黒くても味には影響が少なく、食感もやわらかくて食べやすくなります。見た目に惑わされず、風味の変化を楽しみながら最後まで美味しく食べ切る工夫を心掛けてみてください。