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盗まれやすい車には共通した特徴がある
自動車の盗難件数は、年々減少傾向にあり、ピーク時の約20年前に比べると大きく減少しています。
とはいえ、依然として自動車窃盗がなくなることはなく、近年は巧妙な手口を使う犯罪組織による犯行や、足取りがつかみにくい海外への不正輸出、部品を解体して転売する犯罪が横行している印象です。
盗まれやすい車に共通する特徴とは
では、盗まれやすい車には共通する特徴があるのでしょうか。
まず、大前提として、無施錠の車は少しの隙をついて車内に乗り込まれ、そのまま盗まれてしまいます。そのほかにも以下のような特徴を持つ車はターゲットにされやすいです。
- 新しい年式の車
- 2000年以前に製造された入手しにくい車
- 海外で人気の高いモデル
- 希少価値が高く車体も部品も高額で売買される車
以上のような特徴を持つ車は、犯罪者にとって高額で転売できるため、ターゲットになりやすい傾向があります。
車窃盗の主な手口
車の窃盗を行う犯罪者たちは、どのような手口で車を盗むのでしょうか。
主な盗難の手口は、少しだけ開いている窓の隙間から針金を差し込み、ドアを開錠して盗んでいく手法です。ハンマーなどでガラスを割って侵入し、車を盗難する手口もありますが、こちらはブザー音やガラスの割れる音が辺りに響くため、他の手口に比べると割合が低いでしょう。
また、最近ではスマートキーの電波を読み取って車のロックを解除する「リレーアタック」と呼ばれる方法や、車のネットワークシステムに入り込んで操作し、車を盗み取る「CANインベーダー」という盗難手口が横行しています。
『盗まれやすい車』ランキングトップ3
警察庁の調べによると、盗まれやすい車のTOP3には、下記の車種が挙がっています。
第3位 トヨタ プリウス
トヨタの「プリウス」は海外でも人気が高く、海外で不正輸出により高値で売却できることから盗まれやすい車です。
車自体も人気が高く売買されやすいモデルですが、実はプリウスの部品は他の車種との互換性も高く、車を解体して部品のみが売却されるケースも多く見受けられます。
第2位 トヨタ アルファード
同じくトヨタの「アルファード」は、ファミリー層を中心に国内外で人気の高い車種です。
アルファードは車内が豪華な内装になっていることや広々とした空間が特徴的な車なので、海外でも幅広い層に人気が高く、こちらも不正輸出して売却されているケースが多いといいます。
また、海外へ輸出しなくとも、国内でも高値で中古車売却することが可能なため、早々に国内で売却に出されてしまうことも少なくありません。
第1位 トヨタ ランドクルーザー
最も盗まれやすい車として第1位に挙がってしまったのは、トヨタの「ランドクルーザー」です。こちらは2位と大きく盗難件数を離し、2024年上半期だけで590台もの盗難被害が報告されています。
ランドクルーザーは特に海外での人気が高く、悪路でも走行できる性能や耐久性の高さが魅力です。それゆえに犯罪者に狙われやすく、盗まれた車は海外へ不正に輸出され、転売されてしまいます。
さらに、部品自体の価値も高いので、盗まれた車はすぐに解体され、部品が海外で転売されるケースも多いようです。
ランキングを見てもわかる通り、日本の自動車産業を牽引しているトヨタ車は人気が高く、それゆえ犯罪者に狙われやすい傾向があります。上記に該当する車を所有している方は、しっかり盗難防止対策を講じるべきでしょう。
車を盗まれないために必ずすべき防犯対策
車を盗まれないためには、以下の盗難対策を必ず実践し、日頃から少しでも盗難確率を下げることが重要です。
- 短時間でも車から離れるときは窓を完全に閉めて施錠する
- イモビライザーを装着する
- 警報装置やハンドル固定器具、GPS追跡装置等などの盗難防止機器を活用する
- スマートキーは電波を遮断するキーケースに入れる
- 鍵(スマートキー含む)のスペアを車内に置いておかない
- 防犯カメラや人感センサー付きの照明器具を駐車スペースに設置する
以上のような防犯対策を講じることで、事前に犯罪を抑止する効果も生まれますし、いざ窃盗されそうになった時も窃盗被害を防ぐことにつながります。
盗まれやすい車は特に徹底した防犯対策を講じて
いかがでしたか。今回ご紹介した盗まれやすい車の他にも、さまざまな車が標的になっています。あらためて自分が所有している車の防犯対策を見直し、ある日突然、愛車が盗まれないよう日頃から防犯意識を強く持ちましょう。