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五月病で気分が落ち込む原因
五月病とは、医学的には「適応障害」に分類される、ストレス性の心身の不調です。
特に4月からの新しい環境で無意識のうちに頑張りすぎてしまい、ストレスを溜め込んでしまった結果、ゴールデンウィーク後に心身の疲れが表面化しやすくなります。自覚のないまま蓄積したストレスは、気分が落ち込みやすくなるだけでなく、症状が重い場合はうつ病につながることもあります。
5月は、新社会人の約8割が何らかの不安を感じ、社会人全体でも半数以上が心の不調を経験していると言われています。自分が五月病になりやすいかどうか、次の特徴で確認しましょう。
5月病になりやすい人の5つの特徴
五月病になりやすい人には、主に以下のような特徴が見られます。
1.新生活で環境の変化が大きかった人
新しい環境で生活を始めた人は、五月病にかかりやすい傾向があります。
- 進学や入学
- 就職、転職、部署異動
- 引っ越し
- 結婚や家庭環境の変化
生活環境が大きく変化すると、周囲に気を使い、ストレスや疲労を抱えやすくなるため注意が必要です。
2.環境に慣れるのに時間がかかる人
新しい環境にすぐに馴染めないと、ストレスを感じやすくなります。
- 新しい地域や文化になじめない
- 職場や学校の雰囲気に馴染めない
- 一人暮らしで家事やお金の管理などが大きな負担に感じる
独り立ちすると、光熱費や家事など今まで意識していなかったことも負担となり、ストレスの原因になります。
3.内気で感情や悩みを表現するのが苦手な人
内向的で、自分の考えや気持ちを周囲に伝えるのが苦手な人は、ストレスを溜め込みやすいです。悩みを話せる相手がいない場合は、家族や親しい友人に相談し、定期的にストレスを発散する必要があります。
4.まじめすぎて手を抜けない人
責任感が強く、手抜きをするのが苦手な人も五月病になりやすいです。疲れている自覚があっても休むことが難しく、無理をしてしまいがちです。
5.理想が高く完璧主義の傾向がある人
高い理想を持つことは良いことですが、完璧を目指しすぎると結果が出なかった時に精神的に疲れてしまいます。特に新しい環境での生活では理想を高く持ちすぎないよう注意が必要です。
五月病の予防とセルフケア
五月病の予防や改善には、症状が軽いうちから取り組むことが重要です。簡単で効果的なセルフケアを以下にまとめましたので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
- 適度な運動でストレス発散:激しい運動でなくても、ウォーキングやストレッチなど3~5分の軽い運動を1日の中で数回取り入れるだけでも効果的です。
- 趣味や好きなことに打ち込む:好きな音楽を聞く、映画を見るなど、短時間でもリフレッシュできることを取り入れましょう。
- 規則正しい生活リズムを維持:毎日同じ時間に起きて日光を浴びることで、体内時計が整い睡眠の質が向上します。
- 食生活に気を配る:栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。ただし、すべて手作りにこだわらず、惣菜や作り置きも利用して無理なく続けることが大切です。
- 睡眠時間と睡眠の質を確保:夜寝る90分前にはスマホやパソコンを控え、心身を休める環境を整えましょう。
- 悩みをひとりで抱え込まない:家族や友人に相談したり、必要に応じて専門機関やオンラインカウンセリングを利用したりすることも効果的です。
- 完璧を求めず妥協点を見つける:できないことがあっても良いと割り切り、目標をやや控えめに設定すると精神的な負担が軽減します。
まとめ
五月病は環境の変化に伴うストレスが主な原因で、医学的には「適応障害」とされています。
新生活や新しい環境に馴染めない、完璧主義や内向的でストレスを抱え込みやすい性格の人は特に注意が必要です。早めにセルフケアを取り入れ、規則正しい生活リズムや適度な運動、食生活の改善などを実践すると、症状の予防や改善が期待できます。
完璧を求めず妥協点を持つこと、悩みを一人で抱え込まず周囲に相談することも非常に効果的です。症状が重いと感じた場合は専門的な相談窓口を活用するなど、早めの対策で心身の健康を守りましょう。