目次
飛行機に搭乗できないケースは今も多い
事前に飛行機を予約したにもかかわらず、さまざまな理由で当日に搭乗できないという経験を持つ人は少なくありません。
個人的な事情でキャンセルすることもあれば、空港に着いて初めて「搭乗できません」と告げられるケースもあります。飛行機は安全を最優先するため、利用者の行動や所持品には厳格なルールが設けられています。そのため、予約していても搭乗が拒否される可能性は常にあるのです。搭乗拒否を避けるためにも、何が問題になるのかを把握しておくことが重要です。
飛行機に搭乗できなくなる具体的な理由やNG行為を把握することで、こうしたトラブルを回避しやすくなります。
飛行機に乗れなくなる5つのNG行為
ここでは初心者が特に陥りやすい、飛行機搭乗におけるNG行為と最新ルールを紹介します。
1.搭乗時刻やチェックイン締切に遅れる
飛行機は安全確保のため、各種の検査や確認が必須です。搭乗手続きには必ず締切時刻があり、それを過ぎると原則搭乗できません。
例えば、日本航空(JAL)や全日空(ANA)の国内線では、チェックインや保安検査場の通過締切は出発時刻の20分前、搭乗口の通過締切は10分前と決まっています。最近はスマホ搭乗券だけで搭乗が完結できるようになったため、空港到着がギリギリになりがちですが、混雑や予想外のトラブルを考えて余裕を持った行動が必要です。
2.チェックイン手続きを忘れる
オンラインチェックインの普及で手続きを済ませたつもりになりがちですが、当日に手続きを忘れる人も意外と多いです。空港でのチェックイン締切を過ぎると、搭乗券を持っていても飛行機に搭乗できなくなります。
事前に航空会社のアプリやWebサイトでオンラインチェックインを済ませるか、自動チェックイン機やカウンターで搭乗手続きを行っておく必要があります。特に連休や繁忙期などは空港が混雑するため、事前手続きは必須だと考えておきましょう。
3.機内持ち込み禁止の物品を所持している
機内に持ち込めない物品を知らずに所持していると、保安検査場で引っかかってしまいます。
最近特に注意が必要なのは、リチウムイオン電池やモバイルバッテリーです。これらは原則として預け入れが禁止されており、機内持ち込みのみ可能です。ただし、100Wh以上160Wh以下のバッテリーは2個までしか持ち込めず、航空会社により事前承認が必要な場合もあります。
他にも次のような物品は機内持ち込み禁止なので注意しましょう。
- ガスボンベ、ライターなどの可燃性物質
- 花火やクラッカーなどの火薬類
- 毒物類、刃物類
- 有害物質を発生させる恐れのあるもの
航空会社の公式サイトなどで最新の持ち込み禁止リストを事前に確認すると安全です。
4.アルコールや迷惑行為で搭乗を拒否される
飛行機搭乗前に、時間つぶしや旅行気分の高揚から飲酒を楽しむ人は少なくありません。しかし、酩酊状態で搭乗口に現れると、航空会社は安全上の理由から搭乗拒否をする場合があります。特に近年は、迷惑行為(カスタマーハラスメント)やトラブルを起こした乗客をブラックリスト化する制度が明確化されました。ANAやJALなどの航空会社は、利用約款で迷惑行為を厳しく規定しているため、アルコール摂取は節度を守ることが重要です。
また、近年は機内トラブルがSNSなどで拡散されることもあり、一度ブラックリストに登録されると以後の搭乗にも影響する可能性があります。旅行気分を楽しむことは良いですが、周囲に迷惑をかけないよう自制心を持って行動しましょう。
5.健康状態やマスク着用に関する最新ルールを把握していない
体調不良の状態で飛行機に搭乗すると、離陸後に症状が急変するリスクがあります。そのため、明らかに体調不良と判断された場合は搭乗を拒否されることがあります。
最近では、飛行機や空港でのマスク着用義務は解除され、利用者自身の判断に委ねられるようになりました。ただし、体調がすぐれない場合は自分自身や他の乗客のためにもマスクの着用や搭乗延期を検討すべきです。
また、国際線に搭乗する場合、渡航先によっては依然として健康申告や電子税関申告の義務が残っているケースもあります。渡航前に目的地の最新ルールを確認して、事前に必要な手続きを済ませておくことをおすすめします。
飛行機に乗る際のトラブルや搭乗拒否を防ぐには、事前の準備や情報収集が欠かせません。以下で、具体的にどのような準備をすれば安心なのかを詳しく確認していきます。
安心して飛行機に搭乗するための事前準備
飛行機に問題なく搭乗するためには、事前準備が何より重要です。特に最近は技術の進歩により新しい搭乗手続きや便利なツールが増えました。
以下のリストを参考に、当日までに確実に準備をしておきましょう。
- 航空券や予約情報をスマホで確認(バーコード搭乗券などをダウンロード)
- オンラインチェックインと事前の座席指定を済ませる
- 国内線は最低でも搭乗の1時間前、国際線は2~3時間前には空港到着を目指す
- 空港混雑情報アプリなどを活用して保安検査場やカウンターの混雑状況を確認する
- 機内に持ち込めない荷物は事前に確認して預けておく
- 搭乗締切時刻(国内線10分前など)を厳守し、搭乗口付近で待機する
- 特に小さなお子様連れの方は、トイレや食事などを余裕を持って済ませておく
- 搭乗1週間前から体調管理を意識し、必要に応じて感染症対策をする
- 海外渡航の場合、訪問国の電子渡航認証(ETIAS、UK ETA等)や電子税関申告の有無を確認・取得する
また、最近は空港での手続きが非接触化されてきています。特に国際線では顔認証システムが導入され、事前に登録することでパスポートや搭乗券の提示が不要となるケースも増えています。
こうした新しいサービスを積極的に利用することで、搭乗までの手間が大幅に削減できますので、搭乗予定の空港が対応しているか事前に確認しておくと便利です。
空港に着いてから慌てないためにも、これらの準備を心がけるようにしましょう。特に混雑が予想される連休や繁忙期には、さらに余裕をもった行動が必要となります。
余裕をもった行動が搭乗トラブルを防ぐ
飛行機を利用する際には、あらかじめ余裕をもって行動することが何より大切です。特に、混雑する空港では予期せぬトラブルが起こる可能性が高く、早めに到着しておくことでそれらのリスクを回避できます。
また、最新の搭乗ルールや非接触サービスを活用すれば、空港での時間を効率的に使うことが可能になります。旅行や帰省など、飛行機を利用するすべての方が、気持ちよく安心して搭乗できるよう、ぜひ本記事を参考に事前準備を徹底してください。