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知っておきたい納豆の栄養価
独特な香りとネバネバが特徴の納豆は、日本の食卓に欠かせない健康食品として広く知られています。
実際に、納豆はたんぱく質、食物繊維、ビタミンK2、ナットウキナーゼなど、身体に必要な栄養素がバランスよく含まれており、特に納豆1パック(約45g)には、1日に必要なビタミンKの約392µgが含まれています。
しかし、食べ方を間違えると、これらの栄養価が十分に得られない場合があることをご存知でしょうか?意外にも多くの人がやりがちなNG行為を知って、納豆の栄養をムダなく吸収しましょう。
納豆の栄養価を損なう5つの食べ方とその理由
納豆の栄養をしっかり摂るためには、やってはいけない行動があります。なぜ避けるべきなのか、それぞれ詳しく解説します。
1. 熱いままの料理に納豆を混ぜる
納豆の栄養価を損なう代表的な行動が、熱い料理に直接加えることです。納豆に含まれるナットウキナーゼは約70℃以上の熱で失活しやすく、効果を発揮できなくなってしまいます。
温かいご飯に乗せる場合も、少し冷ましてから加えるなどの工夫が必要です。せっかくの健康成分をムダにしないために、料理の温度には気をつけましょう。
2. 納豆を常温で放置する
納豆は発酵食品ですが、実は10℃を超える温度で再発酵が進行し、アンモニア臭が発生してしまいます。さらに、30℃ほどの高い温度下では、数時間でアンモニア臭が2〜4倍にも増え、美味しさが大きく損なわれます。冷蔵庫でしっかりと管理し、常温での放置は避けるよう心がけましょう。
また、納豆の冷凍保存も可能ですが、粘りや風味が多少落ちることや、解凍時に水分が出るため、注意が必要です。
3. 納豆を全く混ぜないで食べる
混ぜることが必須ではありませんが、納豆を混ぜることで大豆が空気と触れ合い、粘りと旨味が引き出されます。実際の味覚センサーによる実験でも、混ぜるほど旨味が増すことが確認されており、旨味のピークは約400回混ぜたところで最も高くなります。
ただ、忙しいときに毎回400回も混ぜるのは現実的ではありませんので、最低でも50回程度混ぜることを意識すると、美味しさをしっかり楽しめます。
4. 納豆と生卵をそのまま混ぜる
納豆と生卵を一緒に食べるのは美味しい組み合わせですが、栄養の観点から見ると少し注意が必要です。納豆に含まれるビオチンという栄養素は、生卵の白身にあるアビジンと結びついて、吸収が阻害されると言われてきました。
ただし、最近の研究や管理栄養士の見解では、ビオチン欠乏が実際に起こるケースは稀であり、一般的な食事量であればあまり神経質になる必要はありません。それでも気になる場合は、卵黄のみを混ぜる、もしくは半熟卵や温泉卵など加熱調理した卵と合わせると、安心して栄養を摂取できます。
5. 薬味を使わずに納豆を食べる
納豆独特の香りは好き嫌いが分かれますが、特に食後の口臭を気にする方もいるでしょう。薬味を加えないままで食べると、口臭が長引く原因になることがあります。
これを防ぐには、ショウガやミョウガ、ネギなどの薬味を使うのがおすすめです。特にショウガには、ジンゲロールという成分が含まれており、納豆特有の揮発性硫黄化合物を抑える効果があります。美味しさを引き立てる薬味を積極的に活用してみましょう。
納豆を食べるときに知っておきたいポイント
健康に良いイメージの納豆ですが、食べる際に気をつけておきたいポイントもあります。
まず、納豆にはビタミンKが豊富に含まれているため、食生活のバランスを考えるうえで、納豆ばかりを大量に摂り続けるよりも、他の食品とバランスよく摂取することが大切です。
また、大豆食品である納豆はイソフラボンが豊富に含まれていますが、これも一つの食品に偏りすぎることなく、適度な量を意識してバランスよく摂ることが、美味しく健康的に食事を楽しむコツです。納豆に限らず、どんな食品でも多様性のある食生活を心がけることが、身体にとって望ましいでしょう。
食生活を充実させる納豆の魅力
納豆は食卓を彩り、毎日の食生活を豊かにしてくれる魅力的な食材です。近年は様々な食べ方やアレンジレシピが登場し、SNSなどでも話題になっています。簡単に試せる人気の納豆レシピをいくつかご紹介します。
- たくあん納豆:刻んだたくあんの食感と納豆が相性抜群。食べ応えがアップします。
- キムチごま油納豆:キムチのピリ辛さとごま油の香りが納豆を引き立て、ご飯にもおつまみにもぴったり。
- レンジで簡単!納豆オムレツ:納豆を溶き卵に混ぜてレンジで加熱するだけ。忙しい朝にもおすすめです。
納豆特有の粘りが苦手な方も、大根おろしや少量のお酢を加えるとさっぱり食べやすくなります。毎日の食卓に気軽に取り入れて、食の楽しみを広げてみてはいかがでしょうか。
納豆で毎日の食卓をもっと楽しく
栄養豊富で美味しい納豆ですが、食べ方次第でその魅力はさらに引き出せます。ご紹介したポイントを参考にしながら、日々の食卓に納豆を賢く取り入れ、美味しさと健康のバランスがとれた食生活を楽しんでみませんか。