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高速道路での死亡事故率は一般道路の約3倍!
高速道路は一般道に比べて、速い速度で快適に走行できます。特に旅行や遠出の際には便利で利用頻度も高くなりますよね。
実際、走行台数当たりの事故発生率は、交通量の多い一般道の方が高く、高速道路は一般道の約10分の1ほどです。しかし、警察庁の統計によると、高速道路で起きる事故は死亡事故に発展するリスクが約3倍と非常に高く、その危険性が際立っています。
高速道路では速度が出ているため、小さなミスが重大な事故に直結してしまうのです。特に交通量が増えるGWなどの連休期間中は渋滞も多く、事故のリスクがさらに高まります。普段以上に慎重な運転を心がけることが重要です。
このように高速道路の危険性を認識した上で、具体的にどのような行動が事故につながるのかを確認しておきましょう。
高速道路での事故リスクを高める5つの危険行為
高速道路で安全に運転するためには、事故につながる危険な運転行動をあらかじめ把握しておくことが大切です。
ここでは特に死亡事故や大規模事故につながりやすい5つの危険行動をご紹介します。こうした運転は自分自身だけでなく、周囲の車を巻き込んだ深刻な事故を引き起こすことになるので、絶対に避けるようにしましょう。
1. 車体を揺らしながら蛇行する運転を行う
近年、煽り運転や危険運転が社会問題になっています。こうした蛇行運転は警察庁や国土交通省も注意喚起を行っているほどの危険な行為です。車体を揺らすような運転をすると、周囲の車の運転手が不安になり、運転に集中できなくなります。
さらに、急ハンドルや急ブレーキを伴いやすく、重大事故を引き起こす危険性が極めて高くなります。高速道路上で蛇行運転は厳禁です。
2. 制限速度を大幅に超えて走行する
高速道路は一般的に時速80kmから100kmが法定速度として定められています。
流れに合わせて適宜速度を調整することはありますが、基本的に制限速度を大幅に超えるスピードでの走行は道路交通法で禁止されています。速度超過は反応時間が短くなり、事故時の衝撃が増大するため、大事故に直結する危険行為です。
警察庁によると、高速道路での死亡事故の多くは速度超過が原因となっています。無理なスピードを出さず、常に制限速度を守りましょう。
3. 前の車との距離を詰めすぎて走る(車間距離不足)
前方の車との車間距離が十分に取られていないと、事故のリスクは飛躍的に高まります。
例えば、前の車が急ブレーキを踏んだ場合に対応が遅れて衝突する危険性が高くなります。車間距離不足は、前の車のドライバーに対して心理的なプレッシャーを与え、事故を誘発する要因にもなります。
NEXCO東日本の調査によると、高速道路での事故原因の上位には常に車間距離不足が挙げられています。十分な車間距離を確保することは安全運転の基本です。特にGWなど渋滞時には、普段よりさらに距離を空けて運転する意識が必要です。
4. 強引で無理な車線変更や割り込みを行う
高速道路では目的地や進路に合わせて車線を変更することがあります。事前の車線変更をうっかり忘れたために、出口や分岐の直前で強引な割り込みをする車を見かけることがありますが、これは非常に危険な行為です。
急な割り込みに周囲の車が対応できず、追突事故を誘発する可能性があります。さらに多重事故へと発展すれば、多くの人を巻き込む重大な事故になる恐れがあります。GWなど交通量が増える時期は特に注意が必要で、焦らず早めに適切な車線変更を心がけましょう。無理な割り込みや強引な車線変更は絶対に避けてください。
5. 緊急時以外に路肩や走行車線で駐停車をする
高速道路上での駐停車は非常に危険で、法律でも原則禁止されています。ただし、緊急時や故障時などは、十分なスペースが確保できる路肩に停車する必要があります。
走行車線や路肩以外で駐車すると、後続車が避けきれず衝突事故を起こす可能性があります。また、路肩に停車する際は、必ずハザードランプを点灯し、発煙筒や三角停止表示板を使って、周囲に車の存在を知らせることが義務付けられています。
NEXCO各社によると、路肩停車中の追突事故も決して少なくありません。緊急時以外の高速道路上での駐停車は絶対にやめましょう。
高速道路では以上のような危険な運転行動を避けることが、安全運転を実現する第一歩となります。日頃から意識して、安全に対する感覚を研ぎ澄ましておくことが重要です。
GW期間など交通量が多い時期の安全運転のポイント
GWをはじめとする大型連休中は、高速道路での渋滞が頻繁に発生します。
NEXCO中日本の2025年GWの渋滞予測では、最大30キロ以上の渋滞も予測されており、長時間運転による疲労や集中力の低下が重大事故の原因になります。交通量が多くなる連休中だからこそ、以下の安全運転のポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 出発前には車両点検をしっかり行い、タイヤやブレーキの状態を確認する
- 車内には必ず発煙筒や三角停止表示板を備えておく
- 速度制限を守り、流れに合わせて適切な速度で走行する
- 普段よりも余裕を持った車間距離を確保する
- 急ブレーキや急ハンドルなど、「急」のつく運転を避ける
- 緊急時は必ず十分なスペースのある路肩に停車し、適切な措置を取る
- 長時間の運転では定期的な休憩を取り、疲労をためないようにする
このような基本的な安全運転を徹底することが、事故防止につながります。また、リアルタイムの交通情報を活用し、余裕を持った計画を立てることも非常に重要です。NEXCO各社のウェブサイトや公式アプリを使えば、最新の渋滞情報や交通規制情報を簡単に確認できます。
高速道路では状況把握を徹底し、安全最優先の運転を心がけよう
高速道路は一般道よりも速いスピードで走行できる便利さがありますが、その分事故が起きた際の被害も大きくなります。GWなど交通量が多い時期には、特に事故が多発する傾向があるため、周囲の状況をしっかり確認しながら運転することが何よりも大切です。
ほんの一瞬の油断が、大きな事故につながる恐れがあります。常に安全運転を心がけ、無理な運転や危険な行動は絶対に避けましょう。