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空き巣に気づいたらまず考えるべきこと
在宅中に家族以外の人の気配を感じたり、帰宅した際に家の様子が出かける前と違っていると、空き巣に侵入された可能性があります。家にあるものを盗まれたくないという思いは自然なものですが、ここで大切なのは、自分と家族の命を最優先することです。
特に空き巣と鉢合わせてしまった場合、慌ててしまうと危険な行動を取ってしまいがちです。冷静な行動が何より重要となります。また、空き巣がすでに立ち去った後であっても、取るべき行動には注意が必要です。警察が現場を調査する前に不用意に行動すると、犯人逮捕に必要な証拠が失われてしまうこともあります。まずは冷静に落ち着いて状況を判断しましょう。
空き巣の被害に遭った際に、多くの人がついやってしまう、絶対に避けるべき行動をこれから詳しく確認していきます。
空き巣被害に遭ったら絶対に避けるべき5つの行動
空き巣が入った際、どのように行動すれば良いのか悩むことも多いでしょう。ここでは、まずやってしまいがちな、絶対に避けるべき行動を5つ挙げ、その理由とともに解説します。
1. 家の中で空き巣犯を探そうとする
空き巣に気づいた際、家財を守るために犯人を見つけ出そうと家中を探しまわる人もいるかもしれません。しかし、これは大変危険な行動です。もし犯人と鉢合わせしてしまった場合、犯人は発見されたことで焦り、攻撃してくる恐れがあります。
また、犯人が複数人の場合、一人ではまず勝ち目はありません。命の危険だけでなく、人質に取られる危険性もあるため、絶対に自分から犯人を探しに行かないことを心がけてください。
2. 空き巣に対して立ち向かおうとする
特に男性の中には自分の力に自信を持ち、武器になりそうなものを手に取って犯人を追い払おうとする方もいますが、これは無謀で危険です。犯人が凶器を隠し持っている可能性もあり、相手が複数の場合はなおさら危険が増します。
家のものを守りたい気持ちは理解できますが、自分自身や家族の命の安全を第一に考え、空き巣犯と対峙しないように隠れるか、安全に逃げ出せる状況ならすぐに避難することを選びましょう。
3. 空き巣が荒らした室内をすぐ片付けてしまう
空き巣が立ち去った後に荒らされた室内を見ると、ついすぐに片付けたい気持ちになるのは当然です。しかし、散らかった状態には犯人逮捕に繋がる重要な手がかりや証拠が多数残されている場合があります。
片付けてしまうと指紋や足跡など重要な証拠を消してしまい、犯人の特定が難しくなってしまいます。警察が到着するまでは、何も触らずそのままの状態で待機してください。
4. 見知らぬ物に触れてしまう
もし室内に見覚えのない物が置かれている場合、好奇心や不安から触れてしまうこともあるかもしれません。しかし、これは絶対に避けるべき行動です。
未知の物品には犯人の指紋やDNAが残されている可能性があります。さらに、それが危険物である可能性もゼロではありません。爆発物や毒物といった危険物の可能性もあるため、絶対に触れずに警察が到着するのを待ちましょう。
5. 空き巣被害を警察に通報しない
被害が小さい場合、「大した被害ではないから」と通報しない人もいますが、これも避けるべき行動です。警察に通報がなかったことを犯人が知った場合、同じ家が再び狙われるリスクが高まります。
また、通報がないことで犯人が別の住宅に狙いを移し、被害が拡大する可能性もあります。被害の大小に関係なく、必ず警察に通報するようにしましょう。
実際に空き巣に入られた場合に取るべき正しい行動
空き巣が家に侵入してしまった場合、絶対避けるべき行動を確認したところで、具体的にどのような対応を取るべきか詳しく見ていきます。万が一のとき冷静に行動できるよう、事前に確認しておきましょう。
犯人と遭遇しないように静かに隠れる
空き巣の気配を感じたら、まずは犯人に発見されないことを最優先に、静かに部屋の中の安全な場所へ隠れます。なるべく犯人との接触を避け、危険から身を守ることが重要です。
犯人が立ち去ったのを確認したらすぐに警察へ通報する
空き巣がいなくなったのを確認したら、すぐに安全な場所へ移動して警察に通報しましょう。このとき、自宅から離れた安全な場所に移動してから通報するとより安心です。
荒らされた部屋の状態はそのまま維持する
警察が到着するまでは、部屋が散乱していても触れずにそのままの状態を保ちます。現場の状況は、犯人を特定するための大切な証拠です。
警察の事情聴取には具体的かつ正確に答える
警察が到着後、事情聴取が行われます。その際は、犯人を特定するためにも可能な限り詳しく正確に状況を伝えましょう。曖昧な記憶でも構いませんので、覚えていることはすべて話すことが大切です。
盗まれた物品がある場合は盗難届を提出する
盗まれた物品があることが判明した場合は、必ず警察に盗難届を提出してください。届けを出すことで、後々物品が発見された際の返却手続きがスムーズになります。
クレジットカードや銀行カードを盗まれた場合は即座に停止措置を行う
カード類を盗まれた場合は、直ちにカード会社や銀行に連絡し、カードの停止措置をとってください。迅速な対応が被害拡大を防ぎます。
また、自宅へ帰宅した際に、玄関の鍵が開いている、窓が割れているなど少しでも違和感を感じたら、無理に室内へ入ろうとせず、速やかにその場から離れて警察に通報しましょう。安全が確認されるまで室内には立ち入らないことが重要です。
空き巣から身を守るために日常的にできること
空き巣に入られてからの対応も重要ですが、そもそも空き巣を未然に防ぐことが理想的です。普段の生活の中で、ちょっとした注意や工夫を取り入れることで、空き巣被害のリスクを大きく減らすことができます。
施錠や窓の戸締まりを徹底する
空き巣は人目を避け、特に無施錠の玄関や侵入しやすい窓を狙います。短時間の外出でも必ず玄関の鍵をかけ、窓の施錠を忘れないようにしましょう。また、補助錠や防犯フィルムを窓に取り付けることで、侵入自体を困難にする効果もあります。
防犯ライトや死角をなくして侵入を防ぐ
空き巣は人通りが少なく、暗くて見通しの悪い場所を好みます。玄関や窓際にセンサー付きの防犯ライトを設置して、人の動きを検知して照明がつくようにしておくと、空き巣は侵入をためらいます。さらに、庭木やフェンスの配置にも注意し、家の周囲の見通しを良くしておくことも大切です。
防犯カメラやスマート防犯グッズを活用する
近年では、防犯カメラやスマートセンサーなどの防犯グッズが比較的安価で手軽に導入できるようになりました。特に防犯カメラは犯行を抑止する効果が高く、実際に空き巣に入られた際にも、犯人の特定につながる重要な証拠となります。スマートフォンと連携できるタイプなら、外出中でもリアルタイムで状況を把握できるのでおすすめです。
SNSでの情報発信には細心の注意を払う
日常生活の情報を気軽に投稿できるSNSですが、旅行や長期の外出などの情報をリアルタイムで公開することは控えましょう。空き巣はSNSの投稿を見て、不在のタイミングを狙って侵入してくるケースもあります。外出中の情報は帰宅後に投稿するなど、公開するタイミングをずらす工夫を取り入れましょう。
普段からこうした防犯対策を意識することで、空き巣に狙われるリスクを大幅に減らすことができます。また、家族全員が防犯意識を共有し、お互いに気を付け合う環境を作ることも重要なポイントです。
空き巣被害に遭ったときこそ冷静な行動を
空き巣被害に遭うことを想定するのは気分の良いことではありませんが、実際に被害に遭ってしまった時、落ち着いて冷静に対処できるよう、日頃からイメージしておくことが重要です。空き巣犯と対峙せず、現場を触らずに警察へ通報するなど、正しい行動を取ることで被害を最小限に抑えることが可能です。
また、普段から防犯意識を持ち、家の防犯設備や日常的な行動を見直すことが、何よりも大切な自己防衛策となります。空き巣被害は決して他人事ではなく、誰もが遭遇する可能性のあるトラブルです。万一の際の対応を頭に入れておくだけでも、安心感や安全性が大きく高まるでしょう。