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年月が経つと会話やスキンシップが減る夫婦が多い
結婚した当初は楽しく会話をし、たくさんスキンシップを取っていた夫婦でも、年月が経つにつれて自然とその機会が減ってしまうケースは珍しくありません。
最近では、こうした状況に不満や寂しさを感じ、夫婦でカウンセリングを受けるケースも増えてきました。特に日本では、夫婦間のコミュニケーション不足が社会的な問題として注目されています。
会話やスキンシップが不足すると、意思疎通が難しくなり、夫婦関係が悪化して最悪の場合は離婚につながる恐れもあります。焦らず無理をせず、簡単なコミュニケーションから少しずつ改善していくことが重要です。
夫婦間でコミュニケーションが減るのは、日常の些細な行動が積み重なった結果であることが多いのです。
夫婦の会話が減ってしまう5つのNG行動
会話が減る原因には、夫婦が無意識にやってしまっているNG行動がいくつかあります。普段の自分たちの行動を振り返りながら、改善すべきポイントをチェックしてみましょう。
1. パートナーの話を真剣に聞かない
夫婦として一緒に暮らす時間が長くなると、ついパートナーの話を軽視してしまいがちです。
相手が真剣に話しているのに、テレビやスマホを見ながら生返事を繰り返していると、相手は「話をしても無駄だ」「聞いてくれない」と不満や苛立ちを感じます。こうした日常的な態度が積み重なることで、徐々に会話をしようという意欲が失われていきます。
2. 夫婦の時間を意識的に作っていない
同じ家に住んでいれば特に努力しなくても夫婦の時間は作れていると考える人もいますが、これは誤解です。
夫婦で同じ空間にいても、一方がゲームをし、一方がイヤホンで音楽を聴いているような状況では、コミュニケーションは成立しません。意識的に二人で過ごす時間を作らなければ、心の距離が次第に離れ、最終的には互いに無関心になってしまいます。
3. スマホやゲームに没頭しすぎる
最近、夫婦間の会話を妨げる大きな要因の一つとして、スマホやゲームへの過度な依存があります。
特にコロナ禍以降、自宅でゲームやスマホアプリを趣味にする人が増えました。夢中になるあまり、パートナーとの会話やコミュニケーションを疎かにしてしまうケースが増えています。
相手が話しかけてもスマホに集中していて反応が薄かったり、ゲーム中に邪魔をされるのを嫌がるような態度を取ったりすると、相手の不満は次第に高まってしまいます。
最悪の場合、気づかないうちに相手が離婚を考え始めることもあるため、注意が必要です。
4. パートナーの言動に対して感情的になりすぎる
一緒にいる時間が長くなると、「相手は自分を理解しているはずだ」と思い込みやすくなります。その結果、相手のちょっとした言動に対して過度に感情的になり、小さなことでもすぐに喧嘩になってしまうことがあります。
こうした細かな衝突が積み重なると、「相手との会話が疲れる」「会話してもどうせ喧嘩になるだけ」と感じるようになり、徐々にコミュニケーションを避けるようになってしまいます。
5. パートナーとの会話自体を諦めている
長期間にわたり夫婦間の会話が減っていると、「もう話しても仕方ない」と諦めてしまう人が多いです。しかし、会話を諦めると、そこから関係が改善することはなく、むしろ心の距離は広がっていきます。
夫婦は同じ家庭を築くパートナーです。以前のような頻度ではなくても、必要最低限の情報共有や日常的なコミュニケーションを維持しないと、家庭生活全般に悪影響を及ぼしかねません。
夫婦間のスキンシップを自然に高めるための工夫とは?
会話が減少するのと並行して、夫婦間のスキンシップも次第に少なくなってしまうことがあります。
しかし、スキンシップは夫婦関係を円満に保つためにも重要であり、最近の研究では、スキンシップによって「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されることが明らかになっています。
オキシトシンにはストレスを軽減したり、夫婦間の愛情や信頼感を深めたりする効果があるため、日常の中で意識的にスキンシップを取る工夫をすることが大切です。
夫婦間のスキンシップを自然に増やしていくためには、特別なことをする必要はありません。以下のような簡単なコミュニケーションを日常に取り入れることが効果的です。
- 毎日の挨拶を習慣化する
- 1日5分でも、夫婦二人だけで話す時間を作る
- 隣同士で座る機会を増やす
- 月に一度など、定期的に二人だけでデートをする
- ストレートに「ハグしたい」と伝えてみる
- 簡単なスキンシップ(ハグや手をつなぐこと)を日常的に取り入れる
特に、会話が極端に少なくなっている夫婦の場合、無理に距離を縮めようとせず、「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえりなさい」といった基本的な挨拶を大切にすることから始めてみましょう。挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、夫婦間の空気を和らげることにもつながります。
また、毎日5分でも夫婦二人だけの会話の時間を設けると効果的です。その日にあったことや悩み、これからの計画などを共有すると、自然にお互いの距離が縮まります。
夫婦でのスキンシップにつなげるためには、例えばソファに座るときに少し距離を近づけてみたり、パートナーを呼ぶときに軽く肩を叩くなど、日常の中で自然にボディタッチを取り入れることから始めるとよいでしょう。
さらに、慣れてきたら「手をつないでもいい?」「ハグしてほしい」と素直に気持ちを伝えてみることも、夫婦関係を良好に保つためには効果的です。
夫婦間のコミュニケーション不足を解消するためには、日常生活の中で小さな行動や工夫を重ねていくことが鍵となります。すぐに大きな改善を求めるのではなく、小さな変化から徐々に積み重ねていくことで、気がつけば夫婦の距離が自然と縮まっていくでしょう。