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メシマズな人に共通する「ちょっとした感覚のズレ」とは
メシマズな人には、料理の技術が決定的に欠けているとは限りません。むしろ、「普通に作れば普通に美味しいはず」の料理が、なぜかズレてしまうケースが多いのです。
例えば、料理が苦手な人なら「料理が苦手だから勉強しよう」と自覚できます。しかしメシマズの人は、自分の感覚にズレがあることに気づいていません。そのため、料理の失敗を何度も繰り返してしまいます。
実際、ある知人の家庭では、料理を担当する奥さんは料理の基本的な手順は一応把握しています。でも、料理に対して妙な自信があり、自己流のアレンジを頻繁にします。家族は毎回それを食べて「微妙…」と思いつつも、「頑張っているから文句を言えない」と悩んでいました。
メシマズに悩む家族の多くは、「本人に悪気がない」という事実に困っています。そのため、指摘しづらく改善が遅れるのです。
メシマズは技術よりも「自覚のないちょっとした感覚のズレ」が引き起こします。では、具体的にどんなズレがあるのか、詳しく見ていきましょう。
メシマズな人がやりがちなNG調理法7選
メシマズ料理が生まれる理由は、本人が無意識にやっている行動に原因があります。まず一番よくあるのが「基本を知らずに自己流アレンジをしてしまう」という行動です。
1. 基本を知らずに自己流アレンジをする
メシマズな人に共通するのは、「基本通りではつまらない」と思う気持ちです。その結果、独自のアレンジを加えてしまいます。
例えば、知り合いの家庭では、奥さんがカレーを作る時、突然ヨーグルトやコーヒーを大量に入れたりします。本人は「隠し味」と考えていますが、家族からするとそれは「余計なひと手間」。なぜなら基本の味付けすら安定していないため、アレンジすることで味のバランスがさらに崩れてしまうのです。
肉じゃがでも同様で、普通のレシピで作れば美味しいはずが、突如「このスパイスを入れたら美味しくなるかも」と加えてしまいます。結果として家族は、独特すぎる味付けに困惑します。
本人は「家族に喜ばれる料理を作りたい」という善意で行っていますが、それが逆効果になっていることには全く気づいていません。このような無自覚なアレンジ癖が、料理をどんどんメシマズ化させてしまう原因になっています。
2. 調味料を目分量で入れて味見をしない
メシマズな人は、調味料を正確に測る習慣がありません。「だいたいこれくらいだろう」と感覚に頼ります。さらに、料理中に味見をほとんどしません。
たとえば味噌汁の場合、適当に味噌を溶いてしまいます。そのため、ある日は薄味、別の日は濃すぎる味になります。本人は「いつものように作った」と考えていますが、家族は毎回違う味に戸惑います。
煮物も同じです。しょうゆや砂糖を目分量で入れてしまうため、甘すぎたり、しょっぱすぎたりすることが頻繁にあります。家族は内心「今回はどんな味だろう?」と、料理が運ばれるまで不安になっています。
料理の基本は味を一定に保つことです。ですが、メシマズな人はこの点を軽視しがちです。「自分の感覚は正しい」という無自覚な思い込みが、安定した味付けを妨げています。
3. 何でも強火で調理する癖がある
料理を強火で作れば早く完成すると勘違いしている人がいます。特にメシマズな人は、早く料理を終わらせたいという心理が働き、常に強火で調理を進めます。
例えば、野菜炒めでは強火で一気に加熱するため、野菜が焦げてしまい苦味が出ます。かと思えば、火が表面だけにしか通らず、中心が生っぽいことも珍しくありません。本人は短時間で調理を終えたつもりでも、料理の仕上がりは安定しません。
ハンバーグの場合も、強火で表面だけ焦げ、中は生焼けの状態になります。本人は焦げた表面だけ見て「よく焼けている」と勘違いしますが、実際には内部まで熱が通っていません。そのため、家族は料理を口にするたびに不安になります。
短時間で調理を済ませたいという気持ちは理解できますが、これが逆に料理の味を大きく損なっています。メシマズな人はそのことに気づいていません。
4. 面倒くさがって下ごしらえを省略する
メシマズな人は料理の下ごしらえを「面倒」「必要ない」と感じています。そのため、料理の仕上がりが悪くなることがあります。
例えば煮魚を作る際、魚の臭み取りや表面の下処理を怠ります。その結果、魚独特の生臭さが料理に残ります。家族は生臭さを我慢しながら食べることになりますが、本人は気づいていません。
ほうれん草のお浸しを作る時も、アク抜きを面倒に感じて省略します。そのため口にした時、えぐみが強く残ります。家族は「苦い…」と感じますが、本人は「野菜は苦いものだ」と思い込み、改善しようとしません。
本人にとっては「手間を省く」つもりの行動が、料理の完成度を下げていることに無自覚です。「料理は完成すれば良い」という思い込みが、メシマズを助長しています。
5. 食材を一度に詰め込みすぎる
「一度にたくさん調理すれば楽」と考えているメシマズな人は多くいます。特に鍋料理で、この心理が目立ちます。
例えば、シチューを作る際、鍋に大量の食材を一度に投入します。その結果、鍋の中はぎゅうぎゅうになり、熱が均一に回りません。野菜や肉に火が通らず、硬いままの食材が出てくることがあります。
豚汁でも同じです。具材を鍋いっぱいに入れすぎると、底の方だけ焦げてしまい、上の方は熱が十分に通りません。家族は煮えた部分と生煮えの部分が混ざった料理を食べさせられることになります。
一気に作って時間を節約したいという考えは理解できます。しかし、この「一気に済ませたい」という心理がかえって料理の質を落としていることに、本人は気づいていません。
6. 冷凍食材の解凍が中途半端
メシマズな人の中には、「解凍する時間がもったいない」と感じ、冷凍食材を半解凍のまま調理してしまう人もいます。
焼き魚を作る際、冷凍状態の魚をそのままグリルで焼き始めます。すると魚は外側だけ焼けて、内部は冷たいままになります。家族は半分凍った食感に不快感を覚えますが、本人は気にしません。
唐揚げも同じく、冷凍状態の肉をそのまま油に投入するため、外側だけが焦げて中が生の状態になります。家族は口にした時の生肉のような食感に不安になります。
解凍時間を軽視したことで、せっかくの料理が台無しになります。メシマズな人はこのような「ちょっとした手間」を省く傾向が強く、料理の失敗を繰り返しています。
7. 見た目や盛り付けを軽視している
メシマズな人は、「料理は食べられれば良い」と考えています。そのため、料理の盛り付けや見た目にほとんど気を配りません。
本人は味さえ良ければ盛り付けは関係ないと考えていますが、人は見た目でも料理の美味しさを感じます。そのため、見た目が悪い料理は味に問題がなくても食欲がわきません。
盛り付けや見た目を軽視する心理は、「食べること」だけを重視し、「楽しむこと」を意識していないからです。この感覚が、結果的に料理の評価を下げています。
メシマズ料理を卒業するための改善ポイント
メシマズの原因は、本人も気づかない小さな感覚のズレです。このズレは、料理への意識を少し変えるだけで改善できます。特別なスキルや調理器具を使わなくても、すぐに取り入れられるポイントばかりです。
まず、料理を改善するときには、一気に全部変えようとすると失敗します。ひとつずつ、着実に習慣化することが重要です。そのために、次のポイントを日常の調理の中で意識しましょう。
▶基本レシピ通りに作る
料理本やレシピサイトの通りに作れば、まず失敗はありません。自己流アレンジは基本を覚えてからが鉄則です。
▶調味料をしっかり計量する
味が毎回違う原因は目分量にあります。計量スプーンで調味料を測り、料理中は必ず味見をする習慣をつけましょう。
▶火加減を丁寧に調整する
強火で急ぐと焦げたり生焼けになります。食材ごとに適した火加減を意識すると、味が安定します。
▶下ごしらえの大切さを知る
下準備は面倒ですが、料理の仕上がりを劇的に変えます。肉や魚の臭み取り、野菜のアク抜きは必ず行いましょう。
▶食材の量を適正に保つ
一度に大量に調理すると失敗の原因です。調理器具に余裕をもって入れれば、均等に火が通ります。
▶冷凍食材は完全解凍を徹底する
調理の直前ではなく、前日に冷蔵庫でゆっくり解凍すれば美味しさを逃しません。
▶盛り付けを少し意識する
料理は目でも楽しみます。簡単な工夫でも、家族の食欲を刺激します。
実際にこれらを実践した人からは、「料理の腕はそのままなのに、家族の反応が良くなった」「基本を守っただけで失敗しなくなった」といった声が多く聞かれます。
大切なのは、「当たり前」のことを「当たり前」にやることです。それだけで料理の評価は劇的に変わります。
メシマズ料理脱却は「普通」を目指すこと
家族が求めている料理は、特別なものではありません。「普通に美味しい料理」が毎日の理想です。
料理が苦手な人ほど、何か特別なことをしようと考えます。しかし、それが逆効果になって料理の質を落としている場合が多いのです。
「普通」を目指すだけでも料理は改善できます。まずは基本に忠実になり、「当たり前」を続けることで、家族が笑顔になる料理ができるようになるはずです。
料理上手になる近道は、「普通」を極めることにあります。今日からぜひ試してみてくださいね。