目次
家電についている『アース線』の役割とは
特定の家電には、「アース線」と呼ばれる細長いケーブルが取り付けられています。これは、家電から漏電が発生した際、電気を外へと逃す役割があり、感電や火災事故を防ぐ目的で取り付けられている重要なケーブル線です。
アース線は、主に感電事故が発生しやすい場所に設置される家電や、大量の電気を流して使用する家電に取り付けられています。
アース線が取り付けられている家電の一例
どのような家電にアース線が取り付けられているのか、該当する家電の一例を見てみましょう。
- 洗濯機
- 電子レンジ
- 冷蔵庫
- テレビ
- 食器洗い機
- エアコン
- 温水洗浄便座
どの家電もご家庭で使われているものばかりです。きちんとアース線が接続されているか、安全のために今一度、ご家庭の家電を確認してください。
アース線を繋げないと起こりうる超危険なトラブル
もしもアース線をつなげずに家電を使っていた場合、どのようなリスクが起こりうるのでしょうか。状況によっては非常に危険な事故に発展する恐れもあるので気をつけてください。
家電から漏れ出た電流が人体に流れて感電する
アース線を接続していない家電は、コードの劣化や破損などの要因で漏電するリスクが高まります。その際、人がその家電に近づいたり使用したりすると、電気が人体に流れ込んでしまい感電する恐れがあるのです。
人に電気が流れてしまうと、火傷や心肺停止など、非常に危険な状態に陥る恐れがあります。特に水回りに設置されている家電は感電症状が重くなりやすく、最悪の場合、死に至る危険があるので気をつけてください。
漏電によりトラッキング現象を引き起こし火災のリスク
アース線を接続していない家電は漏電リスクが高まるという話をしました。プラグ部分から漏電してしまった場合、プラグとコンセントの隙間に溜まっている埃などに電気が触れてしまい、発火する危険があります。
こうした漏電現象はときに大きな火災へと発展することも珍しくありません。特に冬場は乾燥が原因で火が燃え広がりやすいので、必ずアース線を接続しましょう。
周辺の電子機器が誤作動を起こす
アース線を接続していないと、そこから電磁波が放出されて周辺の電子機器に影響を与えることがあります。
例えば、パソコンが誤作動を起こしたり、スマホで通話しているとノイズが走って聞こえづらくなったりすることはありませんか。電子機器の劣化が原因でない場合は、アース線が正しく接続されていない可能性があるので、速やかに取り付けましょう。
家の無線LANがつながりにくくなる
さらに、電磁波が周囲の電子機器に干渉することで、家の無線LANにも影響を与え、インターネットがつながりにくくなるという被害も懸念されます。
電波障害などが発生していないのに頻繁にインターネットがつながりにくくなる場合は、もしかすると家の中にある家電のどれかが正しくアース線を接続していないのかもしれません。
アース線の正しい取り付け方は?
基本的に、家電を購入した時などに配送してもらうと、設置と同時にアース線を接続してくれる業者さんが多いです。プロにお任せすれば、正しくアース線を取り付けてもらえるので、こうした作業に弱いという方は、業者にお任せするのが安全でしょう。
もしも自分で行う場合は、以下の手順で取り付けを行ってください。
- アース線を取り付ける家電の電源プラグをコンセントから抜く
- アース線を端子にしっかりと奥まで差し込む
ワンタッチタイプであれば、以上の2つの手順で完了です。これならば誰でも簡単にできるでしょう。ただし、ネジタイプの場合は、少々作業工程が増えます。
- 家電の電源プラグをコンセントから抜き、コンセントの端子のネジを少しだけ緩める
- アース線の銅線を半円のような形に曲げて端子のネジの隙間に引っ掛ける
- アース線を巻き込んだ状態でネジを閉める
アース線を曲げて緩めたネジの隙間に引っ掛けるという作業が加わります。
もしもアース端子が見つからなかったり、アース線の長さが足りずに接続できない場合は、業者に頼んで増設工事を依頼してください。
家電を設置してもらうときに接続してもらうと安心!
いかがでしたか。アース線は接続しなければ火災や怪我などのリスクが高まります。もしも自分で取り付けるのが難しいのであれば、身近にいる取り付けができる人に頼んだり、家電を設置してもらうときに接続してもらいましょう。