石油ファンヒーターの寿命は何年?長く使うコツや掃除方法、買い替えサインまで

石油ファンヒーター 処分

手頃な価格と設置のしやすさが特徴で、部屋全体を暖かくしてくれる便利な石油ファンヒーターですが、この石油ファンヒーターにも寿命があります。日ごろの使い方や、お手入れ方法で寿命を延ばすことができますので、長く使うコツを覚えておくことをおすすめします。また、買い替えのサインについても知っておきましょう。

石油ファンヒーターの寿命は平均6年

石油ファンヒーターとフローリングの床

石油ファンヒーターには寿命があり、一般的には6年程度と言われています。ただし、使い方によっては早く寿命がくる場合もありますし、逆にもっと長持ちする場合もあります。

平均6年とされている目安は、「補修用性能部品の最低保有期間」を参考にしています。「補修用性能部品の最低保有期間」とは、製造は終了をしても、一定の期間内は部品を保有しておくという年数で、法的な規定ではなく、各メーカーが自主的に設定しているものです。

そのため、メーカーによってもその年数は異なり、コロナ、パナソニック、日立、トヨトミなどの石油ファンヒーターの補修用性能部品の最低保有期間は、ほとんどは6年ですが、ダイニチの石油ファンヒーターの補修用性能部品最低保有期間は9年と設定されています。

また、使っている地域や環境によっても、使用頻度が異なるため、10年前に購入しても問題なく使用できる石油ファンヒーターもあります。ただしどんなに長持ちしても、永久的に使えるものではありませんので、6年前後を目安に寿命はやってくると考えておくとよいでしょう。

石油ファンヒーターの寿命を延ばすコツ

ストーブに灯油を入れる

シリコンの付着に気を付ける

石油ファンヒーターはシリコン剤が付着することで、燃焼不良を起こし動作しなくなります。シリコン剤とは、例えばヘアースプレーなどに含まれているほか、シリコン剤の調理器具なども最近では多いです。

また、保湿用クリームや洗濯の時に使う柔軟剤や、防水スプレーにも含まれています。これらを石油ファンヒーターと同時に使うことで、燃焼部にシリコン酸化物が付着して、点火できないことや、消火ミスの原因になることがあります。

例えば、洗面台でシリコン剤が入っている洗い流さないトリートメントを付けて、髪を乾かさないまま石油ファンヒーターを使用している部屋に移動しただけでも、故障の原因となることもあるそうです。シリコン剤の入ったものと同時に使用することは避けましょう。

近くで洗濯物を乾かさないようにする

寒い季節や天気が悪い時、洗濯物の乾きが遅くなるので、石油ファンヒーターの近くで洗濯物を乾かしたくなりますが、故障の原因にもなるシリコンは、洗剤や柔軟剤にも含まれています。

そのため、同じ部屋で洗濯物を乾かすと、洗剤や柔軟剤に使われているシリコンが、空気中に蒸発して、ファンヒーターがシリコンを吸い込んでしまいます。石油ファンヒーターの寿命を延ばすためにも、洗濯物は同じ部屋で干さないようにしたほうが良いでしょう。

新しくきれいな灯油を使う

昨年の灯油や長期保管していた灯油は、温度や紫外線などで灯油の品質が劣化します。劣化した灯油を使うと、点火できなくなることや、しばらく燃焼したのち刺激臭のような臭いや煙が出ることがあるそうです。

また、水や違う種類の油などの不純物が混ざった灯油を石油ファンヒーターに使うと、内部が錆びることや作動しなくなる不具合が生じることもあります。灯油は昨年からのものを持ちこすのはやめ、新しいきれいな灯油を使ってください。

保管するときは灯油を抜く

変質した灯油を次の年に使わないようにするためにも、灯油は抜いて保管しましょう。残った灯油の抜き方は、

  1. ファンヒーター本体から灯油タンクを抜き、底面にあるタンク受けフィルターを外しスポイトで灯油を抜き取ります。
  2. 本体に灯油が残っていないか、タンク側に傾けて確認をします。最後に新聞紙やキッチンペーパーで拭き取ります。

灯油は気体となって揮発しやすいので、紙にしみ込ませただけの処理では、空気中に広がり引火の恐れがあります。残った灯油は購入した店舗へ持っていくか、ガソリンスタンドでも引き取ってくれる店舗もあります。自分で安易に処理をするのはやめましょう。

フィルターの詰まりを取り除く

本体の裏側にある、外部からの空気を取りこむフィルターがあります。このフィルターがホコリで覆われていると、うまく空気を取りこむことができずに、運転ができないことや、途中停止することがあります。

部屋を掃除するついでに、フィルターに付着しいているホコリを掃除機で吸い取る習慣をつけて、ホコリを詰まらせないようにしましょう。詰まったままの状態で使い続けると、本体内部の温度が高くなりすぎて、寿命が早まる原因となります。

タンクから灯油が漏れていないようにする

給油した後、タンクの口金をきっちりと確実に締めるようにします。締め付けがゆるかったり、口金が斜めにしまっていると、灯油が漏れて故障の原因となります。

また、故障だけでなく引火して火災になる恐れもありますので、タンクから灯油が漏れないよう気を付けてください。もし口金が変形してしまったら、修理を依頼しましょう。

換気を行いながら使う

石油ファンヒーターは密閉した室内で使い続けると、空気が不足して不完全燃焼を起こします。不完全燃焼になると、換気ランプなどが点灯して停止してしまいます。これが頻繁に起こってくると故障の原因になりますので、使用する際は時々部屋の換気を行いながら使ってください。

石油ファンヒーターを長持ちさせる掃除方法

掃除道具

本体とフィルターの掃除

  1.  電源を切り熱のない状態にしてから、掃除機で吸気口のホコリと排気口のホコリを吸い取ります。
  2. こびりついている汚れは、お湯を湿らせしっかりと絞った布で拭き取ります。
  3. 本体外側を布で乾拭きをして、汚れが落ちないところは、薄めた中性洗剤をしみ込ませた布で優しく拭きます。ベンジンやシンナーは使用しないようにして下さい。

油フィルターの掃除

  1. 電源を切り熱のない状態にしてから、油受け皿にある油フィルターを外し、灯油を入れてみます。
  2. 連続して灯油が落ちていれば、給油フィルターに詰まりはありませんが、灯油の落ちが悪い時は、フィルターが詰まっていることなので、詰まりを取り除きます。キレイな灯油で給油フィルターをすすぎ洗いして、布で拭き取り陰干しで乾燥させて下さい。
  3. 乾いたら給油フィルターとタンクを本体に戻します。すすぎ洗いに使った灯油は再利用せず破棄してください。

石油ファンヒーターの寿命となるサイン

鼻をつまんでいる女性

着火時に着火しない、異臭・異音がする

石油ファンヒーターを着火した時、以前より着火しにくくなったり、着火してもすぐに消えるようになる症状がでたら、寿命のサインです。

また、灯油の臭いのほかに異臭がするときは、内部の部品が劣化していたり、石油が漏れていることもあります。これまでとは違う音が出てきたときにも、継続して使用することはおすすめできません。異臭や異音の際は、速やかに修理に出して、そのまま使い続けることはやめましょう。

熱の効率が悪くなる

熱の効率が悪くなり以前に比べて、すぐに温まらなくなることや、灯油が早く減るようになるのも寿命のサインです。同じように使っているのに、電気代がかかるようになった時には、熱の効率が悪くなっていることが多いので、電気代もチェックしてみてください。

エラーが表示される

エラー表示が頻繁に表示され、掃除やお手入れをしても消えない場合は寿命のサインかもしれませんので、修理や買い替えをおすすめします。

まとめ

ヒーター

石油ファンヒーターの寿命の目安はだいたい6年前後なのですね。この年数を過ぎると、不具合があってもメーカーで修理する部品の保有期間が終わっている場合が多いです。掃除を定期的に行い、灯油も不純物のないキレイな灯油を使うようにしましょう。

部品の保有期間が過ぎ調子がおかしくなったら、無理に使い続けることはやめて、買い替えを検討しましょう。

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