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地震大国・日本だけじゃない!世界中で大地震は起きている
実は世界で発生しているマグニチュード6以上の地震のうち、約2割が日本で発生していることをご存知でしょうか。それゆえに日本は「地震大国」と言われることも多く、日本に住む人ならば「いざという時のために日頃からしっかり備えておくべき」という意識を持たなければなりません。
しかし、先ほど紹介したように、マグニチュード6以上の地震は日本だけではなく、世界中で発生しています。また、日本と同じく地震が起きやすい地盤の国・地域も多く、過去には大きな被害wもたらした大災害に見舞われた国も少なくありません。
【基礎知識】震度とマグニチュードの違いとは
先ほど「マグニチュード」という言葉が出てきました。日本に住む人は必ず聞いたことがあるであろうこの言葉、どのような数値を表す言葉か正しくご存知ですか。よく使われる「震度」との違いをあらためておさらいしておきましょう。
- 「マグニチュード」は地震そのものの規模の大きさを表す
- 「震度」は地震が発生した時の各地の揺れの強さを表す
例えば、マグニチュードが小さい地震であっても、震源地から距離が近い地域では大きな揺れを感じ、震度が大きくなる事例は数多くあります。
反対に、マグニチュードが大きい地震であっても、震源地から離れていれば揺れをあまり感じず、震度が小さくなる傾向にあります。これがマグニチュードと震度の違いです。
過去に起こった『世界最大級の地震5選』
世界中では過去にどのような大地震が起きているのでしょうか。世界最大級と記録されている地震のマグニチュードや被害の大きさを解説します。
1.カムチャッカ地震(1952年)
1952年11月4日の現地時刻朝4時58分ごろ、ロシアのカムチャッカ半島沖でマグニチュード9.0の超巨大地震が発生しました。この地震により、15〜18メートルという超巨大津波が3度にわたって発生し、カムチャッカ地方から千島列島にかけての沿岸を襲いました。
実はこの地震によって最も被害に遭ったのは、北海道の東に位置する日本領土の千島列島です。当時、北千島のセベロクリリスクでは、最初に津波が到達した際に高台に避難した住民たちが戻ったところに第二波の津波が襲いかかり、2336人もの死者を出したと発表されています。
さらに日本国内では岩手県や宮城県の沿岸を最大3メートルの津波が襲ったことで、漁業施設への被害が生じました。
2.チリ地震(1960年)
史上最も大きな巨大地震と言われることの多いチリ地震は、1960年5月22日の15時11分ごろ、チリ中部のバルディビア近海にて発生した超巨大地震です。
マグニチュードは表面波マグニチュードで8.3〜8.5、モーメントマグニチュードでは9.5に到達していたのではと推測されています。そのため、計測観測史上最大の地震として記録されている巨大地震です。
さらに日本の気象庁震度階級では、震度7に相当すると考えられており、マグニチュード7クラスの地震が5〜6回続いた後、表面波マグニチュード8クラスの地震が本震として発生しました。
この地震により、1年以内に近辺の多くの火山の噴火を誘発し、さらに本震の15分後には約18メートルもの津波がチリを、約15時間後にはハワイ諸島を襲い、負傷者や死者はチリだけに留まらず、広域で大きな被害をもたらしました。
3.アラスカ地震(1964年)
1964年3月27日にアメリカのアラスカ州で発生したアラスカ地震は、表面波マグニチュード8.4〜8.6、推測モーメントマグニチュード9.2のアメリカ史上最大規模の地震となりました。
この地震により、当時は131人が死亡したと発表されており、その多くが地震によって発生した津波の被害者だと言われています。
また、多くの住居施設が被害を受けただけでなく、地震後も液状化現象の被害に悩まされ、これ以降、液状化現象についての研究が活発化したという影響もありました。
4.スマトラ島沖地震(2004年)
インドネシアのスマトラ島沖で発生したスマトラ島沖地震は、マグニチュード9.1〜9.3の超巨大地震です。しかし、インド洋に面した多くの国々に被害をもたらしたことから、「インド洋大津波」として、地震よりも津波被害が注目されることも。
この地震による死者数は、過去最大の22万6566人と発表されており、そのうち、津波による被害者数は約2万2000人と発表されています。
さらに地震の発生や津波の発生によりパニック状態に陥ったことで、インドネシアだけでなく近隣諸国でもさまざまな噂やデマが拡散され、それにより怪我や死者が出た事例としても記憶に強く残る地震となりました。
5.東北地方太平洋沖地震(2011年)
私たち日本人の多くが当時震撼した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は、2011年3月11日14時46分に三陸沖を震源として発生した超巨大地震です。マグニチュードは9.0と日本の観測史上最大規模だったことから、日本のみならず世界中が固唾を飲んで報道を見守っていました。
この地震では、主に津波と原子力発電所事故が注目されています。この地震による被害者は、津波による影響が非常に大きいと考えられており、海沿いの町を中心に甚大な被害をもたらしました。
また、地震と津波の影響を受けて福島第一電子力発電所から放射線物質が放出されたことで、福島第一原発から半径20キロメートル圏内を警戒区域とし、立ち入り禁止に。さらにその周辺の放射線量の高い地域は計画的避難区域になり、約10万人以上の住民が避難を余儀なくされました。
大地震発生後も油断は禁物!高台や地盤の強い場所へ避難を
世界的に大規模な地震が発生していることがわかり、現代を生きる人は皆、地震はもちろん、地震によって誘発される津波やその他の被害に対しての備えが重要であることもあらためて認識させられました。
また、大地震発生後は、一度地震がおさまったからといって油断は禁物です。しばらくは高台や地盤の強い場所への避難を続けましょう。