目次
思春期に差し掛かると子どもは強い自我を持ち始める
子どもは9〜10歳頃になると徐々に自分の意志が強くなり、多くは12〜14歳頃にかけて「反抗期」と呼ばれる時期に突入します。これは大人への移行期間とも言われており、必要な成長過程の1つです。
自分は何がしたくてどのような行動を取るべきなのか、その出来事に対してどのような考えを持っているのか、どのような友達と付き合っていきたいのか…この頃の子どもたちは、自分なりに考えることが山ほどあります。
そこで親が今まで通り子ども扱いしてしまうことで衝突が生まれ、激しい親子喧嘩に発展することもあるでしょう。しかし、これは一般的な家庭でよく見かける光景です。時間が経過し、子どもが成長するに従って、親も子どもも程よい距離感を掴めるようになり、子どもも自立します。
しかし、中には親の行動に対して根っからの嫌悪感を抱くようになってしまい、大人になってからも親への嫌な気持ちが解消できずに悩んでしまう人も少なくありません。
子どもが『親嫌い』になる原因7選
子どもとて、親を嫌いになりたいとは思っていません。しかし、思春期に差し掛かり、親に人並み以上の嫌悪感を抱いてしまう原因があるのです。では、子どもが親嫌いになってしまう原因は、親のどのような行動にあるのでしょうか。
1.子どもの聞いてほしい話に耳を傾けない
まず、子どもの聞いてほしい話に真摯に耳を傾けようとしない、いわゆるネグレクト系の親が該当します。
よく言われる子育てを放棄するネグレクトまでいかなくとも、子どもの話を聞いてあげない、面倒くさそうに対応してしまうといった態度は、子どもの心を大きく傷つけ、やがて「この人は頼りにならない」と親嫌いの基礎を作り出してしまいます。
2.あらゆることに細かく口を出す
過保護で過干渉な親も子どもから嫌われがちです。なぜならば、子どもは思春期に入ると自分の意思が強く生まれるからです。
「この子と遊びたい」「今はこれがしたい」「この日はあそこに行ってみたい」など、さまざまな考えや感情が具体的に現れる頃です。
しかし、そのことに対して親が否定的な意見を細かく口出ししていると、「自分を信用していない」「私の人生なのに…」と親への反抗心が強まり、親嫌いになってしまいます。
3.日によって言うことが変わる
昨日は良かったのに、今日になったらダメだと言われた…など、日によって言うことが変わる親を見ている子どもたちは、親に対する信用は失われてしまいます。
特にその日の機嫌によって言うことが変わる場合は、「自分勝手すぎる」「この人の言うことは信用ならない」と親が相手であっても軽蔑や嫌悪感を抱く子どもは少なくありません。
4.親の言う通りにならないと不機嫌な態度をとる
子どもは親の言いなりではありません。小さい頃は親の言うことを素直に聞いていたとしても、成長するに従い、自分で考えて行動するようになります。
そんな成長した子どもすらも自分の思い通りに動かそうとする行為は非常に危険です。子どもから見れば「私を信用していない」「親の意見を押し付けられている」と窮屈さを感じ、嫌悪感を抱くようになるでしょう。
また、親の言ったこととは違う行動をとった際、あからさまに不機嫌な態度をとるのもNGです。大人気ない態度に辟易したり軽蔑されてしまうかもしれません。
5.過度に願望や期待を押し付ける
親の中には「我が子にはこんな大人になってほしい」「こんな道に進んでほしい」という願望を持つ人もいるでしょう。しかし、その願望はあくまで親のもの。子どもの願望ではありません。
過度に親の願望や期待を押し付けてしまうと、子どもは自分の気持ちを無視されていると感じ、親に対して心を開かなくなってしまいます。徐々に漠然とした不安から親への嫌悪感へと変わってしまうので、過度に願望や期待を押し付けることは絶対にやめましょう。
6.友達や兄弟と比較する
子どもの性格や教育面など、他の兄弟や友達と比較することは絶対にやめましょう。比較されて叱責されることで、親に愛されていないと勘違いさせてしまいます。
また、あまりにも比較されすぎると「だったらその子の親になれば?」「そんなに私のことが嫌なら構わないで」と子どもは親への信頼を失ってしまうでしょう。
7.子どもの好きなことや好きな人を否定する
大人と子どもでは、生きてきた時代も感覚も違うので、なかなか親が子どもの好きなことに寄り添えないということもあるでしょう。しかし、そこはグッと抑え、子どもの好きなことに興味を持ってあげてください。
自分の好きなことや好きな人を否定されるのは、子どもだけでなく大人も不快な気持ちになります。感情豊かな子どもならばなおさら不快感を感じるでしょう。
まるで自分すらも否定された気持ちになる子が多いので、子どもの好きなことや好きな人、よく遊んでいる友達のことを否定する行為は絶対にやめてください。
子どもの意思を尊重しつつ気持ちに寄り添って
いかがでしたか。子どもは歳を重ねるごとに自分の意志が考えがしっかりしてきます。親は子どもの意思を尊重しつつ、近くで気持ちに寄り添いながらサポートする役目に徹しましょう。