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高齢になるほど発症率が高くなる認知症
認知症になる可能性は、加齢とともに高まります。これはどのような人でも当てはまるため、他人事として済ませるわけにはいきません。日本は少子高齢化が進んでいるので、誰でも直面する可能性が非常に高いです。
自分や伴侶の親、または伴侶など身近な人が認知症になった場合、認知症を患った人にやってはいけないことを知っておきましょう。
認知症の人にやってはいけない『5つのこと』
認知症の人にやってはいけないことは、以下のものがあります。
1.家に閉じ込める・行動を強制する
認知症の人が家にいると、勝手に外に出て行ってしまって近隣住民になにかしらの迷惑をかける事もあるかもしれません。だからといって、家の中に閉じ込めて行動を強制するようなことはするのはNG。
- 家から出られないよう、鍵をかけて閉じ込める
- 家の中を徘徊すると危ないため、部屋の中に閉じ込めるなど
認知症の人に限らず、人間は同じ場所に居続けるとストレスが溜まります。認知症の人の場合、症状を早めてしまう行動でもあるので、家の中や一定の場所に閉じ込めるのはNG。
2.失敗を責める・怒鳴る・叱る
認知症になると、生活の小さなところで細々とした失敗が増えます。また、排泄の失敗も目立ちやすくなるので、失敗の後片付けなどをする回数が徐々に増え、介助をする人はストレスが溜まりやすくなります。
だからといって、認知症を患っている人を責めり叱っても、解決はしません。症状が進むと、なにに対して叱られたのかを忘れ、怒鳴られたことしか覚えられない状態になります。そうなると関係が悪くなるので、仕方のないことと思って割り切るのがよいでしょう。
3.子どものように接する
認知症を患うとものの名前などを忘れがちになりますが、幼児のように精神年齢が後退しているわけではありません。そのため子ども扱いされると、認知症の人の自尊心を傷つける可能性が高いです。
いろいろなことを忘れてしまったとしても、相手の年齢に合った今まで通りの接し方で接してください。
4.動作が遅いことを指摘する
認知症になると、加齢も伴い動作が遅くなることが大半です。脳機能の低下に伴い、なにをすべきか忘れてしまって呆然とすることもあるでしょう。だからといって、認知症の人を急かしたり、動作が遅いことを指摘するのはNG。
動作が遅いことを指摘しても素早く動けるわけではなく、急かすと混乱してけがをする恐れがあります。
5.無理やり思い出させようとする
認知症を患っていると、徐々にいろいろなことを忘れていきます。これは、認知症を患っている人自身も非常に恐れていることであり、現実に起きることです。脳トレの意味合いを込めて思い出させようと促す人もいますが、場合によっては認知症の人の自尊心を傷つけてしまうかも…。
そうならないためにも、主治医に相談し、正しい方法で脳トレなどを行いましょう。
家族が認知症だと診断されたときに知っておきたいこと
家族が認知症になったら、「家族だから」と背負い込んで一人や家族単位で認知症の人の面倒を見ようとするケースが多いです。しかし、認知症の人の介護は24時間休みがないので、ずっと一緒にい続けると、介助をするする人の心身に大きな負担がかかる可能性が高いです。
- デイサービスの利用
- ホームヘルパーの利用
- 施設入居の検討など
上記のようなサービスを適切に利用し、介助などを継続するかどうかを検討しましょう。施設入所は、決して不幸なことではありません。面会もできるので、家族の状態などを加味して周囲の人に相談しつつ選択肢に入れることも重要といえます。
まとめ
認知症を患うと、患った人はさまざまなものを忘れて、日常の中での失敗が増えていきます。介助する人の負担は増える可能性が非常に高いので、接し方などを考慮したうえで行政サービスなどをうまく利用しましょう。