目次
ナパージュの代用
まずは、ナパージュの代用になる身近な食品について見ていきます。
はちみつ
はちみつは、ナパージュの代用として使用できる身近な食材ですが、砂糖の3倍の甘さがあります。そのため、代用として使用する際は分量に注意が必要です。ナパージュはほとんどが水分であり、うっすら甘いと感じる程度のため、過度な甘さはケーキの仕上がりにも影響します。
また、はちみつには水に溶けづらいという特性があります。鍋などに水を入れた後よく温めてからはちみつを加え、しっかりと溶かしてから使用するようにしましょう。
ゼリー
カップに入った市販のゼリーなども代用として使用することができます。カップゼリーを容器に移して電子レンジで温め溶かしてから使用します。
ジャム
ジャムは種類にもよりますが、糖度が高いものも多いため、そのままトロミを付けて使用するとベタベタとしてしまうため、ジャムと同量か半量の水を加えて一度加熱します。その後、茶こしなどでこしてから使用するようにしましょう。
水飴
水飴は、水を加えて溶かしていくと緩くなるため、ナパージュの代用として使用することは可能です。しかし、冷えると固まる性質があります。そのためナパージュを使用したケーキのように、ツルっとした食感にはならず、飴が固まったような食感になります。
寒天
粉末の寒天1g、水100CC、上白糖大さじ2を鍋に加えて、よく混ぜながら沸騰させます。沸騰したら3分煮てから火をとめて、粗熱をとって使用するようにしましょう。
ナパージュをゼラチンで代用する方法
ナパージュは、ゼラチンを使用して簡単に作ることができます。市販されているナパージュを使用するのも便利でいいですが、それほど量が必要でない場合も多いです。そこで、家庭でゼラチンを使用して簡単にナパージュを作る方法を紹介します。
材料
材料は以下の3点。
- 水:200CC
- 砂糖:20g
- ゼラチン:約4g
全体量に対して、2%の分量のゼラチンを加えるとゼリー状になるため使用する分量に応じて調節が可能です。
作り方
まずは、ゼラチンを水でふやかしておきます。次に、鍋に水と砂糖を加えて火にかけ、軽く鍋を揺すりながらシロップ状になるまで加熱していきます。
このときは、決して混ぜないようにしてください。触れると砂糖が固まってしまい、なめらかに仕上がりません。鍋が焦げ付かない程度に軽く揺すりながら加熱するのがポイントです。シロップ状に仕上がったら、火を止め、ゼラチンを加えて完全に溶けるまで混ぜます。
その後、器に移して冷まします。冷めてとろっとしてきたら、刷毛などで塗りたい所に塗りましょう。砂糖のみだと、透明な仕上がりですが、イチゴのピューレや、あらかじめ裏ごししたジャムなどを水に一緒に混ぜ込むと味や色を付けることもできます。
ナパージュの材料と作り方
自家製ケーキのデコレーションの仕上げとして欠かせないナパージュは、ペクチンを使用して家庭でも少量から簡単に作ることができます。ペクチンには、果汁入りの飲料などに粘土を付けてくれるなどの働きがあります。ペクチンを使用してナパージュを簡単に作る方法を紹介します。
材料
材料は以下になりますが、ゼラチンの時よりも砂糖が多めです。
- 水:120cc
- 砂糖:60g
- ペクチン:6g
分量は作りたい量に応じて調整してください。
作り方
まずは、小鍋に砂糖とペクチンを入れてよく混ぜ合わせます。そこに水を入れて火にかけます。
沸騰して砂糖が完全に溶けたら火からおろして冷やします。
塗り方
ナパージュはケーキのデコレーションの一部として使用するため、美しく仕上げるためにはコツがあります。塗り方は、フルーツの上から直接刷毛などで塗る方法と、仕上がったナパージュの中に果物を入れてツヤのある状態にしてから、ケーキの上に並べていく方法があります。
大きめのフルーツならば、並べた時に安定感があるため、上から刷毛で塗る方法で問題ありません。しかし、ブルーベーリーのように小さな果物の場合はあらかじめナパージュにひたしておいてからトッピングした方がよいでしょう。
ナパージュは、冷やし過ぎて固まってしまった状態で使用しても、うまく塗ることができません。逆によく冷ましてない状態で使用しても、水っぽくフルーツの上から塗っても垂れてきてしまう可能性があります。ナパージュが垂れるとクリームが溶けたりして見た目も悪くなります。
きれいに塗るためのナパージュの温度は30度位が目安。とろみがある状態で、一度にたっぷりと刷毛に付けて塗った方が仕上がりは美しくなるでしょう。また、ナパージュはフルーツを使用しているケーキにだけでなく、ムースの上にかける場合もあります。ムースの上にかけると仕上がりがツヤツヤとして色も鮮やかになります。
ナパージュとは
そもそもナパージュとはどういうものなのでしょうか?ナパージュは、お菓子やフルーツにキラキラとしたツヤを出してくれるデコレーションの素材です。別名ヌートルとも言われています。アプリコットやフランボワーズなどを原料にして作られる場合が多く、ペクチンの作用で固まります。
先に紹介したように、家庭ではペクチンを使用せずにゼラチンや寒天で作ることもできます。デコレーションの仕上げとして、フルーツなどにツヤを出して見た目をよくすることだけではなく、フルーツを乾燥から守るという役割もあります。
フルーツ全体に塗ったり、カットして断面に塗ったりすることで、フルーツを美味しい状態で保つことができます。また瑞々しさを演出するために、フルーツの上に雫のように垂らすという使い方をするのもオススメ。
ナパージュは水を主体として作られるため、うっすら甘く感じる程度の味です。素材の味を邪魔しないために、ほとんど香りもありません。
形が崩れやすいフルーツを使用する時は、ナパージュで仕上げると形状を維持することができます。フルーツとフルーツの間に隙間がある場合も、ナパージュを多めに塗っておくと、型崩れの防止になるのが嬉しいポイント。
素材の味を邪魔しないため、多めに使用してもケーキの味を損なう心配はありません。ケーキやトッピングするフルーツに合わせて、好み風味や色を付けて楽しむこともできます。
まとめ
ケーキなどのデコレーションを美しく仕上げるために必須であるナパージュは、はちみつやジャムなどを使用しても代用することができます。またペクチンを使用しなくても、ゼラチンや粉寒天でも簡単に作ることができます。
仕上げとしてナパージュを使用することで、フルーツを美しく魅せるだけでなく乾燥から防ぐこともできるため、代用の仕方を知っておくと便利です。ぜひご家庭でもナパージュを使って、おしゃれで美味しいケーキ作りに挑戦してみてください。