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ヘアアイロン、間違った使い方で火事に発展するかも!
忙しい朝、時間がなくて慌ててしまうこと、誰しもありますよね。そんなとき、ついヘアアイロンをつけっぱなしにしたり、片付けを後回しにしてしまったりすることはありませんか?実はその行為が、大きな事故の火種になることもあります。
ヘアアイロンは便利な反面、高熱を扱う精密な家電。ちょっとした油断が、思いがけない火事ややけどにつながることを忘れてはなりません。これから紹介する内容には、「そんなことあるの?」と驚くような事例も含まれています。日常生活の中で、少しでも心当たりがある方は、ぜひ一緒に確認してみましょう。
ヘアアイロンでやってはいけないNG行為
普段何気なく使っているヘアアイロンですが、その使い方によっては危険性を高めてしまう場合があります。以下では、特に注意すべきNG行為について詳しく解説します。
1. つけっぱなしにして放置
ヘアアイロンをつけたまま放置してしまうこと、意外と多くの人がやってしまいがちです。特に朝の支度中、途中で別のことに気を取られてアイロンをつけっぱなしにしてしまうケースが目立ちます。この行為の危険性は非常に大きく、高温の状態が続くことで周囲の物が加熱され、最悪の場合発火につながります。
実際、過去にはつけっぱなしにしたヘアアイロンが原因でカーテンや衣類が燃え、大規模な火事に発展した事例も報告されています。多くのヘアアイロンには自動オフ機能が搭載されていますが、それでも安全を過信するのは禁物です。「つけっぱなしで放置」は、火事への最短ルートといえるでしょう。
2. 長時間髪に使用し続ける
「もっときれいに」「もっとしっかり」と思い、同じ箇所に何度もヘアアイロンをあて続けてしまうのも、ありがちなNG行為です。髪の毛は熱によって形を整えられる一方、タンパク質で構成されているため、高温が長時間当たるとダメージを受けやすくなります。
結果として、髪が広がりやすくなったり、プツプツと切れたりするだけでなく、ツヤを失い乾燥してしまいます。さらに酷い場合には、髪が焦げてしまうこともあります。こうしたダメージを受けた髪は、元の状態に戻すのが非常に困難で、結果として美容室での高額な修復ケアが必要になることもあります。
3. 濡れた髪に使用する
シャワー後や汗をかいた後、髪がまだ湿っている状態でヘアアイロンを使った経験はありませんか?これも髪にとって非常に危険な行為です。濡れた髪に高温を当てると、内部の水分が急激に蒸発し、髪が内部から破壊されてしまいます。
この状態を「気泡化現象」と呼び、髪の内部に小さな空洞が生じることで、髪全体がもろくなります。結果として、切れ毛や広がり、さらには髪質の大幅な劣化を引き起こします。濡れた髪にヘアアイロンを使うことで、取り返しのつかないダメージを与える可能性が高まります。
4. 燃えやすいものの近くに置く
ヘアアイロンの使用後、うっかり近くの布製品や紙製品の上に置いてしまったことはありませんか?実はこれも非常に危険な行為の一つです。ヘアアイロンは、電源をオフにした直後でもしばらく熱を持ち続けます。そのため、無意識に置いた場所によっては発火のリスクが高まります。
例えば、衣類やタオルの上に置いてしまうと、アイロンの余熱が布を焦がし、最悪の場合火事に発展する恐れがあります。また、雑誌や新聞紙などの紙類も非常に燃えやすく、余熱との接触が引火の原因になることがあります。過去の事故例でも、寝室のベッドに放置したヘアアイロンが原因で布団が燃え、大規模な火災になったケースが報告されています
5. 使用後にすぐ収納する
ヘアアイロンの使用後、「片付けなきゃ」と思ってすぐに収納してしまうのも、実は危険な行為です。まだ高温の状態で収納すると、収納ケースやその周囲の物が熱で損傷する可能性があります。また、密閉された空間内で熱がこもることで、火災のリスクが高まるケースも考えられます。
特に耐熱性のないポーチやプラスチック製の収納ケースは要注意です。こうした素材は、高温にさらされることで変形したり焦げたりするだけでなく、有害なガスを発生させる可能性もあります。過去の実例では、未冷却のヘアアイロンを収納した結果、ケースが溶けて中身が発火したという報告もありました。
6. アイロン面を清掃しない
ヘアアイロンのアイロン面を定期的に清掃していますか?多くの人が忘れがちですが、これも大きな問題につながります。特に、ヘアオイルやスタイリング剤を使った後は、その成分がアイロン面にこびりつきやすく、放置すると焦げ付きやすくなります。
焦げ付きは、アイロンの熱効率を低下させるだけでなく、次回使用時に異臭が発生したり、髪に汚れが付着する原因にもなります。さらに、焦げた部分が熱を吸収しすぎることで、アイロン全体のバランスが悪くなり、思わぬ損傷や事故を招く可能性があります。
気づいたときには手遅れ?NG行為が引き起こす実害
ここまでで紹介したNG行為は、一見些細なミスに見えますが、実際には髪へのダメージや火事など、深刻な実害につながる可能性があります。特に日常生活の中で無意識にやりがちな行動ほど、その危険性に気づかないものです。
ヘアアイロンを使う際には、自分が当たり前だと思っている習慣を見直すことで、未然にトラブルを防ぐことができます。では、具体的にどのように対策を取ればよいのか?その解決策については、次の章で詳しく解説していきます。
ヘアアイロンの安全な使用方法と注意点
ここまでヘアアイロンのNG行為を見てきましたが、具体的にどのようにすれば安全に使用できるのでしょうか?日常で気を付けるべきポイントや、正しい使い方について解説していきます。
使用環境を整える
ヘアアイロンを使う際には、まず周囲の環境を確認しましょう。特に可燃性の物が近くにないかどうかを意識することが大切です。例えば、カーテンやベッド周りなど、布製品が多い場所での使用は避けるべきです。さらに、使用後の冷却中には、熱に強い台や専用の耐熱マットを活用することでリスクを軽減できます。
また、子どもやペットがいる家庭では特に注意が必要です。彼らが誤って触れることで、やけどや火事につながる危険があります。使用中は目を離さず、使用後も手が届かない場所に保管しましょう。
適切な温度を設定する
ヘアアイロンにはさまざまな温度設定が可能なものがありますが、「高ければ高いほど良い」というわけではありません。髪質に応じて適切な温度を選ぶことが大切です。たとえば、細くてダメージを受けやすい髪には、低温(120~150℃程度)がおすすめです。一方、太くて扱いにくい髪には、中温(160~180℃程度)が適しています。
過剰な高温を避けることで、髪のタンパク質が破壊されるリスクを軽減できます。これにより、髪のツヤやハリを守りながらスタイリングを楽しむことが可能です。
使用後は冷却時間を確保する
ヘアアイロンを使用した後、すぐに片付けるのではなく、必ず冷却時間を確保してください。専用の耐熱ポーチを使用する場合でも、熱が完全に冷めるまで放置するのが理想的です。冷却を急ぐ場合は、冷風を当てたり、水で固く絞ったタオルをそっと当てることで効率よく冷ますことができます。
また、収納場所にも注意が必要です。耐熱性のないケースや、密閉された狭いスペースに収納するのは避け、風通しの良い場所を選びましょう。これにより、火災リスクを大幅に軽減できます。
定期的にメンテナンスを行う
アイロン面の清掃は定期的に行うことが推奨されます。使用後に残るスタイリング剤やヘアオイルの成分がこびりつくことで、焦げ付きや性能低下を招く可能性があります。清掃には、湿らせた柔らかい布を使用し、表面を優しく拭き取るのがポイントです。
また、コード部分の劣化や破損も定期的にチェックしましょう。コードの損傷は漏電やショートの原因となり、火災事故につながる可能性があります。異常を感じた場合は、早めに修理や買い替えを検討してください。
安心して使うために意識すべきこと
ヘアアイロンは、正しく使用すれば非常に便利な家電ですが、その反面、大きな危険性を秘めていることを忘れてはいけません。NG行為を避けるだけでなく、安全性を高めるための環境づくりやメンテナンスを心がけることで、事故のリスクを大幅に減らすことができます。
日常的に使用する家電だからこそ、「ちょっとした習慣」が大きな違いを生むものです。この記事を参考に、ヘアアイロンをより安全に、そして長く使っていきましょう。