キュプラのしわを取る方法!上手なアイロンのかけ方!

キュプラ しわ

キュプラとはスーツやジャケットなどの裏地などに使われる事が多く、レーヨンに似た素材です。綿やポリエステルなどに比べると知名度が低く、ファッションに詳しくない人にとっては聞いた事が無いかもしれません。今回はキュプラの特徴や手洗い方法、洗濯する時の注意点、そしてアイロンの正しいかけ方などについて調べてみました。

キュプラのしわを取るアイロンのかけ方

キュプラ しわ

キュプラは着ているだけでもシワが出来やすい素材であるため、シワを取るためにもアイロンは必須アイテム。アイロンは「高・中・低」の3段階に温度設定が出来ますが、キュプラ素材はデリケートであるため、120℃以下の低温から中温に設定するようにします。

そして直にアイロンをかけるのではなく、綿100%のハンカチや手ぬぐいなどを当て布にして、その上からかけていくのがポイントです。シワが出来ている部分はアイロンを動かす手を止め、軽く押し当てるようにすると取れやすくなります。

ちなみに「水洗い可能」と表示されているものはスチームアイロンも可能ですが、「水洗い不可」とされている素材はヨレや縮みの原因になるため避けた方が無難です。

キュプラの特徴

キュプラ しわ

一般的にはあまり知られていないキュプラですが、どのような特徴があるのでしょうか?

高級感がある

キュプラは再生セルロース繊維に分類されるもので、身近な生地ではレーヨンによく似た質感です。コットンボールの中の繊維であるコットンリンターが原料になっており、綿との相性も抜群です。

まるでシルクのような光沢感が特徴ですが、シルクとは違って日光に当たっても変色しにくい素材です。柔らかくしなやかで、身に付けると体を包み込んでくれるような気持ち良さを感じるでしょう。

主にメンズスーツの裏地に使われているのですが、キュプラが採用されていると高級感が漂い、「見えない部分もオシャレをしている」とセンスの良さを評価されます。ちなみに裏地として採用される時は、無地はもちろん、ペーズリー柄なども人気となっています。

吸湿性、放湿性がある

吸湿性に加え放湿性も持ち合わせています。特にスーツやジャケットは1日中着ていると蒸れやすくなりますが、キュプラが素材になっていると毛穴から出る汗の湿気を吸い取り、さらに服の外へと放湿します。

つまり汗をかきやすい時期も、スーツの中を快適にしてくれるのです。高級スーツではキュプラを素材に使っている事が多いですが、これはオシャレ感だけではなく、着心地の良さも追及しているためです。

静電気が起きにくい

服を着る時に時々感じるバチッとした不快感が静電気で、特に秋や冬など乾燥する時期に起こりやすいです。頻繁に静電気が起こる人は服を着るのも不安に感じるものですが、キュプラの生地は静電気が起こりにくいというメリットがあるため、安心して着用出来ます。

実はエコな素材

化学繊維と聞くと地球環境に悪影響を及ぼすイメージがあるかもしれません。しかしキュプラのような再生繊維は地球環境に考慮した優しい素材なので、最終的には土へと還ります。エコな素材のキュプラが使われた洋服を選ぶのは、エコ活動としても意味がある事なのです。

キュプラがしわにならない手洗い方法

キュプラ しわ

デリケートな素材であるキュプラは手洗いで洗濯します。シワになりやすい特徴があるので、なるべくシワが出来ないよう「洗うコツ」を知っておくと便利です。

洗濯に必要な物を揃える

キュプラの手洗いで必要な物は

  • 中性洗剤
  • 柔軟剤
  • 洗濯ネット
  • 大きめのタオル

となっています。

洗剤はおしゃれ着用洗剤を選ぶのがポイントです。

シンクに洗浄液をつくる

まずはシンクに水を張ります。そしてその水量に合わせて、おしゃれ着用洗剤を溶かし入れます。

洋服を液に浸す

洗濯する洋服は軽くたたんでおきます。洗濯中や脱水中に型崩れしないよう洗濯ネットに入れ、洗剤が入ったシンクの中に浸します。

押し洗いする

洗浄液に浸した後は手のひらを使って押したり離したりを30秒ほど繰り返し、優しく汚れを落としていきます。ゴシゴシ擦り洗いすると生地を傷める原因になるので、押して汚れを水に溶かしだす事をイメージします。

脱水する

押し洗いが終わった後は洗濯物を取り出し、洗濯ネットに入れたままの状態で洗濯機の脱水にかけます。脱水時間は10秒程度で十分です。

すすぐ

シンクに新しい水を入れ替え、押し洗いした時と同じ要領ですすぎます。2回ほど水を交換してすすぎ洗いをすれば、洗剤を洗い流す事が出来ます。

脱水する

洗濯物の形を整え、再び洗濯機で10秒ほど脱水にかけます。

柔軟剤で仕上げる

生地をふんわりと柔らかく仕上げるために柔軟剤を使用しましょう。シンクに水を入れた後に適量の柔軟剤を溶かし入れ、洋服を10秒程度浸します。その後は洗濯機で10秒脱水します。

タオルドライ

度々行う洗濯機での脱水は面倒に感じられるかもしれませんが、基本的には水に弱いキュプラの洗濯には必要なステップなので、必ず行う事が大切です。最後の脱水も10秒程度なので、まだ洋服はたっぷりの水分を含んでいます。

干す前にはバスタオルなど大きめのタオルを広げ、その上に洋服を置いて挟み込むようにして優しくパンパンと手で叩くと、余計な水分を吸い取る事が出来ます。

表示に従って干す

洋服の表示に合わせて洋服を乾かします。基本的には風通しの良い場所で陰干しするのがベストです。

キュプラを洗濯するときの注意点

キュプラ しわ

着心地の良さなど様々な良さがありますが、取り扱いが難しいキュプラの衣類は洗濯にも注意が必要です。どこに注意すれば良いのか、詳しく見ていきましょう。

できるだけ短時間ですませる

キュプラは水に弱く、濡れるとシワがよって縮むという性質があります。もし自分で手洗いする際は、出来るだけ水に長く触れないようにする事が大切。

濡れている時間を最小限に止めるためにも、押し洗いをするのは30秒程度にしておき、少しでも水分を含ませないよう、こまめに洗濯機で脱水します。

軽く汗をかいた時は洗剤を使わず水だけで洗ったり、部分的に汚れがついてしまった時は汚れた部分だけ水洗いしたりするなど、臨機応変に対処しても良いかもしれませんね。

お湯は使わない

普通の洗濯では、水よりお湯を使った方が汚れが落ちやすいと言われています。しかしキュプラ素材を洗濯する時は、お湯を使うと生地が傷んでしまう可能性があります。洗う時は30℃以下の水を使用するのが基本です。

水洗い不可の洋服はクリーニングに出す

水洗い不可のマークがあれば、例え手洗いでも自宅での洗濯は不可能になります。クリーニング店に持ち込むと、水を使わないドライクリーニングが出来るので、汚れた服も生地を傷めず綺麗に仕上げてくれます。

もちろん頻繁にクリーニングに出すと費用もかさむため、汗ジミなどは濡れタオルで叩いて取り除くなど、普段からこまめにお手入れをしておくと綺麗な状態を保つ事が出来ます。

洗濯方法をマスターしてキュプラを楽しもう

キュプラ しわ

キュプラの取扱いは難しいですが、高級感のある光沢や着心地の良さでファンも多い素材です。家での洗濯は少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、「手早く押し洗い」、「こまめに脱水」という点に気をつければ、少し汚れが気になる時も気軽に洗濯出来るようになるでしょう。

不安がある時は、大事な洋服を無駄にしないためにもクリーニングに出した方が賢明です。自分にとって最適な方法でキュプラの衣類を大切にして愛用してください。

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よくある質問

  • コットン(綿)素材の洗い方は?

    1、たたんで洗濯ネットに入れる
    2、柔軟剤と洗剤を入れる
    3、通常の洗濯コースを選ぶ
    4、スイッチを押して完了

    表示で洗濯マークが付いている場合は通常のコースで洗ってしまって大丈夫です。手洗いマークがついている場合は手洗いするようにしましょう。

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  • ポリエステル素材の洗い方は?

    1、洗濯用ネットに入れる
    2、弱アルカリ性洗剤、柔軟剤、酸素系漂白剤(汚れ・黄ばみがある場合)を入れる。
    3、洗濯絵表示に合った洗濯コースで洗濯機を動かす。

    洗濯表示が水洗いマークのポリエステル製品は洗濯機を使って洗濯することができます。
    ポリエステルは乾きやすい素材です。洗濯の際、脱水時間は30秒~1分で止めて問題ありません。

    >> 詳しくはこちら

  • ナイロン素材の洗い方は?

    1、洗濯機に洗剤を入れます。アルカリ性洗剤または着用洗剤をお好みで使います。柔軟剤の使用もOKです。ただし、漂白剤はNGです。色落ちしてしまいます。
    2、所定の洗剤を投入したら、あとはいつも通り洗濯機をかけます。他の衣類とまとめて洗うなら、洗濯ネットを使うのも手です。
    3、洗濯後は、ナイロン生地の衣類を陰干しします。

    ナイロン素材のインナー、手袋、ニット、レインコートなどを洗う場合は、直接洗濯機にかけても問題はないです。型崩れの心配もほとんどありません。

    >> 詳しくはこちら

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