火事が起こりやすい『原因ランキング』ワースト5…絶対に知っておくべきNG行為とは?

年間、3万件以上の出火報告がある日本では、住宅火災は誰にとっても他人事ではありません。どのような原因で火事が発生しているのかを把握し、生活環境や絶対NG行為を見直しましょう。

1年間の出火件数は3万件超えと非常に多い

令和に入り、昔に比べると火災件数が減少傾向にあるものの、現在でも年間の出火報告件数は3万5000件を超えています。そのうち、住宅火災は1万件以上報告されており、単純計算で1日に27件もの住宅火災が発生しているのです。

住宅火災で多い原因は、私たちが日常で何気なく使っているものが原因となっているケースが多く、日常的に使うものだからこそ火災につながりやすいとも言えます。

実際に起きた住宅火災では、どのような火災原因が多く見られるのか把握しておくことで、ご自宅の生活環境や行動を見直すための参考になるでしょう。

火事が起こりやすい『原因ランキング』ワースト5

では、住宅火災はどのような原因で発生しているのでしょうか。ワーストランキング形式で紹介します。

第1位 天ぷら油の取り扱い誤り

住宅火災で特に多く見られる原因が「コンロ」です。中でも、天ぷらなどで使う揚げ油の取り扱い方を間違えてしまい発火するケースが多く見られます。

揚げ油から出火した際、慌てて消火器や水で火を消そうとする人がいますが、揚げ油に水を注いでしまうと炎が急激に燃え広がる恐れがあるので非常に危険です。

油用(キッチン用)消化器を用意しておいたり、濡らした大きめのタオルを上から被せることで鎮火を試みましょう。

第2位 タバコの消し忘れ

住宅火災で多く見られる原因第2位は、タバコによる出火です。ご家庭に喫煙者がいる場合、タバコを吸った後に火を消し忘れたり、消したつもりでも僅かに燃え残っていたりすることで、火災につながるケースがあります。

必ず水を含んだ灰皿などに吸い殻を捨てて、完全に火が鎮火したことを確認してからその場を離れるようにしてください。

第3位 コンセントに異物が触れることによる出火

住宅火災で多く見られる原因に、コンセント周りの環境が挙がります。特に冬場は乾燥しているため、コンセントに乾燥した空気と埃が触れることで静電気が発生し、火災につながるケースも。

また、コンセントの近くに燃えやすいもの(紙類、カーテンなど)があると、触れたときに発火してしまう危険性もあります。コンセント周りにカーテンなどの動かせない燃えやすいものがある場合は、コンセントカバーをつけるなどして対策しましょう。

第4位 タコ足配線

延長コードなどを使ったタコ足配線は、火災原因として近年注目を集めています。昔に比べて家庭で使う電気機器が増えてきたことで、一度に多くの家電製品を使おうとタコ足配線してしまうご家庭が多いようです。

しかし、許容量を超えた電気が流れてしまうと、延長コードやコンセント周りが熱を帯びてしまい、発火する危険性が高まります。出火した場所から壁づたいに炎が燃え広がることもあるので、タコ足配線は絶対にやめましょう。

第5位 暖房器具による火災

冬場に火災が多い原因の1つは空気の乾燥です。しかし、もう1つは暖房器具による火災が挙がります。

特に電気ストーブや石油ストーブは、倒してしまった、ストーブの上に洗濯物を干していた、周りに燃えやすいものがあって発火してしまったなど、さまざまな要因で火災につながりやすいです。

寒い冬場に暖房器具は欠かせませんが、正しく安全に使用することを忘れてはいけません。

火元がないのに起こる『収れん火災』にも注意して

火災につながるような火元がないのに、なぜか不思議な場所から出火していた……という火災事例もあります。この場合、『収れん火災』と言ってペットボトルや花瓶などに太陽光が当たり、光が集中した先に燃えやすいものがあったために火災につながってしまう事例が該当します。

小学校の理科の実験で、虫眼鏡と紙、そして太陽光を使った実験を行った方も多いでしょう。この原理と同じ構図が部屋の中に出来上がってしまうと、何気なく置いていた可燃物が燃え、火災を引き起こしてしまいます。

したがって、太陽光が反射して当たる場所に燃えやすいものを置くことも避けてください。

火災原因を把握して火事につながる行動や環境を見直そう

いかがでしたか。あらかじめ火災につながりやすい原因を把握しておくことで、ご自宅の環境と見比べて改善点を洗い出すことができます。今回紹介した火災原因を参考に、心当たりのある方は今すぐ改善しましょう。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る